学生がアルバイトへの応募で履歴書を書くとき、書き方で悩む人は少なくありません。
今回は、高校生・大学生がアルバイトに応募する際の履歴書の書き方や、マナーについてくわしく解説します。
アルバイトの履歴書でよくある疑問についても、Q&A形式でご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【アルバイト履歴書】の書き方|高校生・大学生も知っておきたい基本
まずは、アルバイトの履歴書を書く前に、知っておくべき基本を確認しましょう。
履歴書には真実を書く
履歴書に書いて良いのは、真実・本当の内容だけです。
まったくの嘘の情報や、大げさに誇張した内容を書いてはいけません。
例えば、次のような内容を履歴書に書いてしまうと、採用されてもすぐに解雇されるなど、トラブルの原因になります。
- 実際には経験したことがない業務なのに、経験ありと書く。
- 短期アルバイトの経歴を長期アルバイトと記載した。
- 持っていない資格を持っていると書いた。
真実ではない履歴書を提出しても、最終的に苦しくなるのは自分自身です。
履歴書には本当の内容だけを書くようにしましょう。
黒色のボールペンでていねいに書く
履歴書は、黒色のボールペンを使用していねいに書きましょう。
応募先に提出する履歴書は正式なビジネス書類として扱われるため、簡単に修正できないよう、黒いボールペンで記載する必要があります。
ただし、黒色であっても消せるボールペンはNGです。
修正できないことが重要なので、消せるボールペンはたとえ黒色であっても、履歴書には用いないようにしましょう。
書き損じがある場合は修正せず書き直す
もし履歴書を書き損じてしまったら、修正はせず最初から書き直してください。
たとえ1文字だけの間違いだったとしても、修正テープなどを使用してはいけません。
修正テープや修正液は誰でも使用できますから、本人が修正したかどうかがわからず、履歴書の信用度が下がってしまいます。
もしも、応募先専用の履歴書を使用していて書き損じてしまった場合は、1ヵ所であれば間違えた箇所に二重線を引き、訂正印を押したうえで訂正します。
ただし、見栄えが良くないため、応募企業に連絡して用紙をもらい直した方が良いかもしれません。
最後まで書き損じずに書く自信がない場合は、鉛筆で薄く下書きをしてからボールペンで清書をする方法がおすすめです。
その場合、ボールペンのインクが乾いたあとに下書きを消すのを忘れないようにしましょう。
または、履歴書をコピーし、下書きをしたうえで原本に清書すると間違いが避けられるかもしれません。
履歴書をコピーして使い回さない
アルバイトの履歴書は、毎回必ず個別に用意しましょう。
過去の履歴書をコピーしたり、使い回したりするのはNGです。
コピーしたり使い回したりしたことがわかる履歴書は、それだけでも印象が悪くなります。
たとえ同じ業種だったとしても、応募先の店舗・企業によって特色や業務内容は異なるため、応募先に合わせた履歴書を用意することで、採用される確率が上がります。
清潔感のある整えられた状態で提出する
提出するときの履歴書は、汚れやシワのない清潔な状態にしましょう。
汚れた履歴書は、それだけでマイナスのイメージを与えてしまいます。
また、履歴書を持ち運ぶ際には、クリアファイルなどに入れておくと、汚れやシワを防ぐことができます。
【項目別】アルバイトの履歴書の書き方ポイント
ここからは、アルバイトの履歴書に記入する内容について、項目ごとに解説していきます。
基本情報
最初に書くのは基本情報です。
基本情報で書く主な内容は以下のとおりです。
- 日付
履歴書の左側上部にある日付欄に、提出日の日付を記入してください。
面接時に履歴書を提出するなら面接日、郵送するなら投函日の日付を記入します。 - 氏名
履歴書の左側上部の氏名欄に本名を記入してください。
ふりがなについては、ひらがなで「ふりがな」と書かれている場合はひらがなで、カタカナで「フリガナ」と書かれている場合はカタカナで記入します。 - 写真
胸から上の写真を用意し、履歴書内の指定の場所に貼ります。
背景は白か青、またはグレーで、撮影から3ヵ月以内のものを使用してください。
写真が剝がれてしまったときのために、写真の裏には名前を記入しておきましょう。 - 生年月日・年齢
戸籍に記載されている生年月日を記入します。
和暦でも西暦でも問題ありませんが、同じ履歴書内で統一してください。
年齢は、履歴書提出時の満年齢を記入しましょう。 - 住所
現在の住所を記入します。
履歴書は正式な書類になるので、住所は都道府県から記入してください。
番地もハイフンを使わず、「〇〇番地」と正式に書きましょう。 - 電話番号・メールアドレス
履歴書に連絡先記入欄があるときは、電話番号やメールアドレスを記入します。
電話番号欄が2つあるときは、固定電話と携帯電話両方の電話番号を書いてください。
記入欄が1つしかないときは、日中に連絡が取りやすい番号を記入しましょう。
学歴・職歴・免許・資格の書き方
次に、学歴・職歴・免許・資格の書き方をそれぞれ見ていきましょう。
間違いのないよう正確に記載してください。
学歴・職歴
該当記入欄に、学歴→職歴の順で記入します。
まず該当記入欄1行目の真ん中あたりに「学歴」と記入し、入学・卒業した日付と、学校の正式名称を書き込みましょう。
職歴がある場合は学歴をすべて書き終えたあと、「職歴」と記入し、書き込んでいきます。
学歴・職歴で気をつけるポイントは以下のとおりです。
- 高校は「高等学校」と正式名称で書く
- 大学は学部・学科名(コース名)ままで記入
- 職歴は入社日・退社日を古い順番で記入
- 今までの職歴はすべて書く
- 職歴の最後の行に「現在に至る」と記入し、その下の行に右詰めで「以上」と記入する
免許・資格
履歴書の免許・資格欄に、所有している免許や資格を記入します。
気をつけるポイントは以下のとおりです。
- 免許・資格は正式名称で書く
- 最初に免許をすべて記載し、そのあとに続けて資格を書く
- 現在取得中のものも記入しておく
志望動機・自己PRの書き方
ここでは、志望動機・自己PRの書き方について、ポイントを見ていきます。
選考結果に影響しやすい部分なので、内容をよく考えてから書き始めてください。
志望動機
志望動機欄では、そのアルバイトをやりたい理由を記入します。
このとき、自身の経験を交えて書くと、熱意が伝わりやすくなります。
例えば以下のようなエピソードを記載すれば、志望動機により説得力を持たせることができます。
- 応募先で取り扱っている商品に以前から興味があった
- 応募先の仕事内容にやりがいを感じた
- 過去のアルバイトの経験を活かしたいと思った
自己PR
自己PR欄では、自身のスキルや経験についてアピールします。
このとき、アピールしたポイントが、応募先の求める人物像に一致していると、採用される確率が上がります。
募集内容や応募先のホームページなどを確認し、応募先がどのような人材を求めているのかを理解したうえで記載するようにしましょう。
その他本人希望欄・保護者記入欄の書き方
ここでは本人希望欄や、保護者記入欄の書き方について説明していきます。
本人希望欄
本人希望欄には、アルバイトをするうえで譲れない条件を記入します。
具体的には次のような内容です。
- 授業の関係で出勤できない曜日がある
- 大学と両立できるよう特定の場所に勤務したい
- 勤務時間の指定など
特に記載する内容がない場合は、空欄にせず「貴社の規定に従います」と記入してください。
保護者記入欄
保護者記入欄は、応募者が未成年の場合に保護者の連絡先を記入する場所です。
応募者が学生で18歳未満の場合、会社によっては保護者の同意がないと採用しない会社もあるため確認が必要です。
アルバイトの履歴書の書き方に関するよくある疑問点Q&A
アルバイトの履歴書の書き方に関する、よくある疑問について、Q&A方式で解説していきます。
手書きとパソコンどちらでも良い?
応募先からの指定がないなら、履歴書は手書きでもパソコン作成でも問題ありません。
ただし、応募先によっては手書きの履歴書が好まれる場合もあります。
履歴書の作成前に確認しておきましょう。
アルバイトを掛け持ちしたい場合はどのように書く?
アルバイトを掛け持ちしたい場合は、次の点を必ず履歴書に記入してください。
- 職歴で現在のアルバイト先と「在職中」の記載をする
- アルバイトを掛け持ちしたい理由を本人希望欄に記載する
アルバイトの掛け持ちは、採用する側にとっても無視できない情報です。
シフト調整や税金、場合によっては時間外労働の計算にも関わってくるため、必ず伝えましょう。
また、企業によっては掛け持ちを禁止しているところもあります。
事前によく調べてから応募してください。
高校生・大学生がアルバイトの履歴書を書くポイントは?
高校生・大学生がアルバイトの履歴書を書くときは、次のポイントを押さえると書きやすくなります。
- 過去にアルバイト経験がある場合は職歴として記入する
- アルバイト経験がない場合は職歴に「なし」と記入する
- 転入の経験がある人は学歴に「〇〇学校 転入学」と記入する
- 浪人・留年は書かなくても良いが、休学は理由とともに記入する
- アルバイト経験がない人は学歴や自己PR欄を充実させる
社会人経験がない高校生・大学生にとっては、過去のアルバイトの経験がそのまま職歴になります。
また、現在通っている学校で技能系(調理・情報処理など)を学んでいる場合には、応募先でも良い自己アピールになるでしょう。
学校との両立を考えて働く時間・曜日などの希望も記入した履歴書を作成してください。
履歴書の正しい書き方をしっかり覚えてアルバイトに応募しよう
履歴書は正式なビジネス書類なので、アルバイトであってもマナーを守り、印象の良い履歴書を作成することが大切です。
基本とマナーを守った履歴書は、応募先にも好印象を与えてくれます。
正しい履歴書の書き方を学んで、希望する業種でアルバイト採用をめざしましょう。