行動力の高さは、就職活動や転職活動時にアピールできる立派な長所です。
しかし、いざ履歴書や面接で行動力について伝えるとなると、的確に言語化するのはなかなか難しく感じるかもしれません。
本記事では、行動力を魅力的にアピールする例文を紹介します。
アピールの仕方によっては逆効果になってしまう可能性もあるため、注意点も併せて理解しておきましょう。
面接官に好印象を与えるとともに、他の応募者と差別化できるような魅力的な自己PRを作成してみてください。
目次
自己PRで行動力を効果的にアピールする3つのポイント
自己PRで行動力をアピールする際には、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 結論から伝える
- 具体的なエピソードを伝える
- 仕事での活かし方を伝える
自分の強みを効果的に伝えたい場合、表現のわかりやすさも大切です。
結論から伝える
自己PRの構成としては、最初に「私の強みは〇〇です」と結論を述べましょう。
このとき、行動力が強みであると簡潔にまとめることが大切です。
結論から述べることで、話の要点を伝えられるとともに、採用担当者の印象にも残りやすくなります。
ただし「私には行動力があります」のような抽象的な表現では、説得力に欠けるかもしれません。
例えば「私は困難にぶつかったときに自ら目標を設定し、解決に向けて努力できます」のように、簡単な説明を交えつつアピールできるとベストです。
具体的なエピソードを伝える
行動力があることを裏付ける根拠として、具体的なエピソードを示しましょう。
過去の挫折経験やそれを乗り越えるために取り組んだことなど、具体的なエピソードがあると自己PRに説得力が増すためです。
その行動の結果で得られたものや学んだことまで含められると、より独自性のある内容に仕上がります。
数字・固有名詞を入れてオリジナリティを出すのもおすすめです。
仕事での活かし方を伝える
自己PRでは、自分の強みである行動力が仕事でどのように活かせるのかを、採用担当者にわかってもらう必要があります。
自己PRとは、「応募者を採用することで得られる企業側のメリット」「入社後の貢献度」を見極めるためのものです。
このため、積極的に仕事に取り組めるという行動力を伝えると同時に、その結果どのような成果を出し、どう貢献できるかまでアピールしましょう。
面接官に採用後の活躍をイメージしてもらえるよう、できる限り具体性のある内容を意識してみてください。
自己PRで行動力を魅力的にアピールする例文
自己PRで行動力をアピールする例文を2つ紹介します。
自分の長所がより魅力的に伝わるよう、わかりやすい文章を意識しましょう。
【例文】慣れない状況を改善する行動力
履歴書で自分の行動力を魅力的に伝えたいとき、例文は以下のようになります。
以前IT企業のインターンシップへ参加した際、わからない業界用語が多く、はじめのうちは疑問ばかりでした。
そこで私は、まず職場内の人とのコミュニケーションを図り、わからない用語をその場ですぐに調べるよう徹底しました。
その結果、職場の人たちとの距離を縮めるとともに、インターン終盤には会話の内容もほとんど難なく理解できるようになったという経験があります。
私はこの行動力を最大限に発揮し、営業の仕事においてもさまざまな困難を克服し、人脈を広げて御社に貢献したい所存です。
まず「私の強みは行動力だ」と結論を述べたうえで、その強みを活かした経験や乗り越えた困難を具体的に説明しましょう。
【例文】目標を達成する行動力
次に、面接で行動力を自己PRとしてアピールする場合の例文を紹介します。
大学生の頃、アルバイト先の飲食店の近くにチェーン店ができ、来客数が減少する時期がありました。
そこで私は、店舗の売上を改善するためにどのようにしたら来客数を増やせるか、意見を出し合う会議の場を設けたことがあります。
年齢や立場に関係なく良いアイデアは取り入れ、即座に行動へ移しました。
結果として、半年後には来客数が増加して売上も1.2倍になり、スタッフ同士の団結力も生まれたと感じています。
この行動力を入社後も活かし、主体性を持ちつつ周囲の人と協力して目標達成に向け取り組んでいくことで、御社に貢献したいです。
「売上が1.2倍になった」など、具体的な数字を入れることで説得力がぐっと増します。
企業から評価される行動力とは
企業に評価される行動力とは、「自らで考えて行動に移す能力」のことです。
状況に応じて行動できるというスキルは、仕事での戦力に直結します。
新卒採用であっても、以下のような行動力を持っている人材はポテンシャルが高いと判断されるでしょう。
- 主体性があり、先読みできる思考力
- 未知の分野にも積極的に挑戦する意欲
- 計画から実行へ移すまでのスピード感
特に変化が著しいベンチャー企業や、新規事業への開拓を行っている企業では、行動力の高さが評価されます。
志望する企業が求めている人材を読み取り、自己PRとしてアピールすることが大切です。
自己PRで行動力をアピールする際の言い換え例
行動力という言葉はとらえ方によっては抽象的で、インパクトに欠ける可能性があります。
的確な表現に言い換えることで、より印象的な自己PR文に仕上がるでしょう。
- 迅速な判断力を持ち、チャンスを逃さずつかめる
- 周囲のニーズを敏感に察知して、すぐさま行動に移せる
- 自分自身で目標を設定し、達成のために自発的に行動できる
場合によっては、自分以外にも行動力を強みとしている応募者がいるかもしれません。
あえて行動力という言葉を使わず別の表現に言い換えることで、他の応募者と差別化を図ることも可能です。
就活の自己PRで行動力をアピールする際の3つの注意点
就活における自己PRで行動力をアピールするとき、いくつかの注意点があります。
伝え方を誤ると、アピールのつもりが逆効果にもなり得るため気を付けましょう。
- 行動力が結果につながっているか
- 企業が求める人材と一致しているか
- 面接中の受け答えにも注意する
それぞれどのように注意が必要なのか、以下で解説します。
行動力が結果につながっているか
上記でも触れたとおり、自己PRでは「行動力を発揮した結果、どのような成果が得られたのか」を具体的に伝える必要があります。
面接官が自己PRを通して知りたいのは、入社後の活躍や企業にもたらすメリットです。
ただ行動力があることだけを述べても、結びつく結果がなければ採用にはつながりにくいでしょう。
成果として挙げられるようなエピソードが思いつかない方は、自分の過去の経験や実績の棚卸しから始めてみてはいかがでしょうか。
企業が求める人材と一致しているか
行動力をアピールする際は、自分目線で魅力的なエピソードではなく、企業にとって魅力的なエピソードを選ばなければなりません。
まずは企業研究を行い、求められている人材像を理解しましょう。
もし志望する企業が落ち着いた人材を求めている場合は、行動力を示しつつも、冷静な判断力や計画性を強調するなど、適切なエピソードを取捨選択するのがポイントです。
採用担当者にとって、マッチ度の高い人材は長く勤めてくれると想像できるため、好印象につながります。
面接中の受け答えにも注意する
面接で行動力をアピールするためには、受け答えの内容はもちろんのこと、はきはきとして積極的な姿勢を示すことが重要です。
口ごもることが多かったり、面接官に対する逆質問がなかったりすると、本当に行動力があるのか疑わしく思われてしまう可能性があります。
行動力を自分の強みとしてアピールする以上、前向きな印象を与えられるよう立ち振る舞いには気を配りましょう。
行動力を効果的にアピールして自己PRの差別化を図ろう
行動力の高さは、企業から採用後のポテンシャルを期待してもらえる魅力的な長所です。
ただし、その強みを採用担当者に伝えるには、アピールの仕方に工夫が必要となります。
行動力という言葉が漠然としていて気になる場合、「チャレンジ精神がある」といった表現に言い換えて、他の就活生と差別化を図るのも手です。
さらに結論から伝えること、具体的なエピソードを交えることなど、いくつかのポイントを押さえて印象に残る自己PRをめざしましょう。
一般的な自己PRの作成方法については、下記の記事をご参照ください。