履歴書を記入する際、自己PRの欄に短所は書くべきなのでしょうか?
この記事では、自己PRで短所を書くべき理由や、短所の書き方、書いてはいけない短所について解説しています。
自己PRで短所や弱みを書くと減点されるのではないか……。
マイナスイメージを与えない短所の書き方はあるのだろうか……。
上記のようなことで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
自己PRで短所を会社が知りたい理由
自己PRで短所を会社が知りたい理由として、以下の3つが挙げられます。
- 客観的に自己分析ができているか
- 社風・業務内容に短所が影響しないか
- 短所を理解し入社後も克服していけるか
1つずつ詳しく説明していきます。
客観的に自己分析ができているか
短所を知りたい理由として、客観的に自己分析ができているかを知ることが挙げられます。
就職活動をするにあたって、自己分析は必須です。
自身の長所だけでなく短所も挙げられるということは、客観的な自己分析が十分であることを証明します。
自己分析が不十分な場合、就職への意欲が低く、あまり本気で志望していないととらえられてしまいかねません。
また、仕事をするうえで、自分を客観視できる能力が必要となる場面があるため、その能力を把握する目的もあります。
社風・業務内容に短所が影響しないか
自己PRで述べた短所が、社風や業務内容に影響しないかを把握するために、チェックしている場合もあります。
短所が社風や業務内容に影響してしまう場合、仕事の進め方が合わないことや、周りとの人間関係がうまくいかないことが原因となって、早期離職につながってしまうリスクがあるからです。
また、短所が影響しそうな業務をなるべく避けられるように調整することで、入社後の仕事のパフォーマンスを十分に発揮することが可能となります。
そのために、事前に短所を把握しておきたいという思惑も考えられるでしょう。
短所を理解し入社後も克服していけるか
会社は、志願者が自身の短所を理解したうえで、今後克服する心持ちがあるかも見ています。
そこには、自分の短所と向き合うことができているかを確認する意図があります。
現在改善に向けてどのような努力をしているのかを伝え、今後も改善をめざす姿勢を見せることが大切です。
短所を克服するための努力をアピールできれば、「壁にぶつかっても乗り越えられるポテンシャルを持っている人」「課題を自己解決できる人」と、会社側に印象づけることができるのです。
自己PRで伝える短所・弱みのNGな例
自己PRで短所・弱みを伝える際の良くない例として、以下の4つがあります。
- 長所と矛盾している短所
- 社会人としてマイナスとなる短所
- 短所はないと答える
- 身体的特徴を挙げる
詳しく見ていきましょう。
長所と矛盾している短所
長所と短所は表裏一体といわれています。
例えば、「諦めが悪い」という短所は、「粘り強い」という長所に置き換えることができます。
長所と短所は表裏一体であるが故に、自己PRで書く際は一貫性が求められるのです。
仮に、長所に「几帳面」を挙げておきながら、短所に「大ざっぱ」を挙げてしまうと、どちらが本当なのかわからなくなってしまいます。
もし長所が先にわかっている場合は、長所を置き換えて短所を導くと良いでしょう。
社会人としてマイナスとなる短所
社会人としてマイナスとなる短所には、業務に支障をきたすものが挙げられます。
具体的には、「遅刻をする」「規則を守ることができない」「マイナス思考」など、社会で働くうえで致命的な欠点を指します。
このような短所を書いてしまうと、最低限のマナーやルールを守る意識が備わっておらず、社会人としての素質がないと判断されかねません。
短所はないと答える
前述のとおり、会社は短所から志願者の自己分析を行う能力や客観視できる能力を測ります。
短所はないと答えてしまうとマイナスイメージを与えることになるため、避けるべきです。
短所は、自己分析を行っていくなかで見つかるはずです。
誰にでも短所があることは採用担当者もわかっており、短所はないとごまかすと、自己認識が甘い、誠実でないと評価される可能性もあります。
身体的特徴を挙げる
病気がちで体が弱い、太っているなどの身体的特徴は、短所とはいいません。
自己PRで記入する短所は身体的特徴ではなく、性格にまつわるものを書くようにしてください。
今後の努力により克服できるような短所を書くと良いでしょう。
自己PRの一環として短所を書く場合のポイント
自己PRの一環として短所を伝えるには、どのように書けば良いのでしょうか。
以下の3つのコツを参考にしてください。
- 結論から書く
- ポジティブに変換できる短所を選ぶ
- アピールする短所は1つに絞り込む
結論から書く
まずは自分の短所が何かを書き、そのあとに具体的なエピソードを書いていきます。
結論を最初に書くことで短所を明確に伝えることができ、あとに続くエピソードも理解しやすくなるためです。
このような文章構成のことを、PREP法と言います。
PREPとは結論(Point)、理由(Reason)、例(Example)、結論(Point)の頭文字を表しています。
結論を最初に持ってくる表現方法は自己PRだけに限らず、実際の発表やプレゼンテーションの場面でも活用できるため、慣れておくと良いでしょう。
ポジティブに変換できる短所を選ぶ
短所は長所と表裏一体であることから、長所としても受け取れる内容・表現を選ぶことが重要です。
適切に短所を見つけることができていれば、その短所をポジティブな表現に置き換えることで長所としてもアピールできます。
長所に置き換えられない場合は、他の短所を探すことをおすすめします。
ただし、明らかに長所だと思われることは、短所として書かないように注意が必要です。
短所がないと誤魔化している印象を与えかねません。
あくまで長所に変換できる短所を選びましょう。
アピールする短所は1つに絞り込む
短所を考えていると、いくつも頭に浮かんでくる方もいると思います。
しかし、そこで思いついた短所をすべて書くと、何が要点か読んでいる採用担当者もわからなくなってしまい、自己分析ができていないと判断される可能性があります。
会社が求める人物像や、社風、職種などを踏まえたうえで複数の短所のなかから1つ厳選すると良いでしょう。
自己PRで伝える「短所」は会社側の意図を踏まえて考えよう
自己PRでは長所とともに短所も書くべきですが、会社側が短所を確認する意図を踏まえて考えることが大切です。
厳選した短所を1つ書くことによって、自己分析をしっかり行ったことや、自分が会社にマッチした人材であることをアピールできます。
また、PREP法を用いて、採用担当者が読みやすくわかりやすい自己PR文を作成し、志望の会社に入社できるよう、書き方も工夫すると良いでしょう。