「履歴書の自己PR欄に何を書けば良いかわからない」と悩んでいませんか?
特に高校生は、入試・就職活動で初めて自己PRを書く人が多いでしょう。
高校生向けの自己PR文の書き方を解説したうえで、自己PRに使えるエピソード・例文も紹介します。
入試・就職活動を控えた高校生の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
高校生の自己PRで重要なポイント3つ
高校生の自己PRで重要なポイントは、以下の3つです。
- 学校・企業が求める学生であるアピールをする
- エピソードに一貫性を持たせる
- 面接では丸暗記を避ける
自己PRの目的は、あなたが学校・企業にふさわしい人物であるか判断することです。
ポイントをおさえると、学校・企業にあなたの強み・人柄が伝わりやすくなります。
学校・企業が求める学生であるアピールをする
自己PRで重要なポイントの1つ目は、「学校・企業が求める学生であるアピールをする」ことです。
あなたの強みがどれだけ素晴らしくても、学校・企業が求める人物像とかけ離れていると、自己PRの効果は発揮されません。
自己PRを書く際には、インターネットやパンフレットを読み込み、希望する学校・企業がどのような学生を求めているのかを調べましょう。
実際に志望する学校・企業を訪ねたり、先生や先輩の話を聞いたりすることも効果的です。
専門学校を志望している方向けの自己PRの書き方は、以下の記事をご覧ください。
エピソードに一貫性を持たせる
自己PRで重要なポイントの2つ目は、「エピソードに一貫性を持たせる」ことです。
複数のエピソードを羅列するのではなく、一つのエピソードを掘り下げて書きましょう。
複数のエピソードを羅列すると、何をアピールしたい文章なのかがわからなくなってしまいます。
面接では丸暗記を避ける
自己PRで重要なポイントの3つ目は、「面接では丸暗記を避ける」ことです。
面接での丸暗記は棒読みになりがちで、面接官に熱意が伝わりにくくなります。
面接での自己PRのコツは「要点だけ覚える」ことです。
要点だけ覚えると、覚えた箇所以外の言葉選びが自然になります。
【高校生向け】自己PR文を書く前の準備
自己PR文を書く前に行うべき準備は、以下の2つです。
- 学校・企業が求める人物像を調べる
- 過去のエピソードを挙げる
学校・企業が求める人物像を調べる
最初に、学校・企業が求める人物像を調べます。
志望する学校・企業のホームページやパンフレットは、しっかりと読み込みましょう。
オープンキャンパスや会社説明会など、直接足を運べる機会がある場合はぜひ利用してください。
また、大学の場合は、下記に挙げる3つのポリシーを策定・公表しています。
学校のもとめる人物像を分析するうえで、大きなヒントになるので確認してみましょう。
- アドミッションポリシー:受験生に対して求める能力、適正
- ディプロマポリシー:どのような学生に卒業・学位授与を認めるか
- カリキュラムポリシー:大学・学部の教育方針
過去のエピソードを挙げる
次に、自分の過去のエピソードを挙げてみましょう。
高校生までの人生を振り返って、印象に残った経験を箇条書きしてください。
エピソードだけでなく、人から言われてうれしかったことも書いてみましょう。
第三者の評価があると、エピソードに説得力が増すからです。
エピソードの共通点を探すと、あなたの強みが見えてきます。
学校・企業が求める人物像と照らし合わせて、アピールする強みを決めましょう。
入試・就職活動に使える高校生の自己PR文の書き方
高校生が入試・就職活動に使える自己PRの書き方は、以下のとおりです。
- 自分の強みを書く(結論)
- 具体的なエピソードを書く(結論の根拠)
- 強みをどのように活かすかまとめる(学校・企業へのアピール)
上記の書き方に加えて、自己PRの書き出し・まとめ方を紹介します。
1.自分の強みを書く(結論)
まず、あなたがアピールする強みを書きます。
最初の一文は、「私の強みは~です」や「私は~が得意です」と結論を述べましょう。
はじめに結論を提示すると「今から〇〇(あなたの強み)について語るのか」と、理解したうえで文章を読み進められるからです。
また、学校・企業にアピールする強みは「~です」と言い切りましょう。
「~だと思います」や「~だと考えます」とあいまいな表現を使うと、自信がないように見えるからです。
自己PRの書き出しに迷っている方は、以下の記事をご覧ください。
2.具体的なエピソードを書く(結論の根拠)
強みを書いたら、その根拠となる具体的なエピソードを書きます。
部活や学校生活で頑張ったことや苦労したこと、成功までの過程を書くと、あなたの強みに説得力が増すでしょう。
エピソードには具体的な数字・実績を用いると、よりわかりやすくなります。
例えば、「難しい試験に合格しました」より「合格率20%の試験に合格しました」のほうが、 より試験の難易度が伝わりやすいでしょう。
3.強みをどのように活かすかまとめる(学校・企業へのアピール)
最後に、自身の強みを学校・企業でどのように活かすかまとめます。
強みの活かし方を書くときは、以下の3つを入れると説得力が増します。
- 学校・企業に入る目的
- 学校・企業の特徴
- 学校・企業が独自に行っている取り組み
学校・企業に入る目的では、志望する学校・企業で何をしたいのかを述べましょう。
目的を述べたうえで、学校・企業の特徴や独自に行っている取り組みについて触れると、より好印象です。
さまざまな特徴や取り組みのなかから、特に強みを活かせそうなものを選び「私の強みである~を活かして、〇〇に取り組みたいです」とまとめます。
高校生の自己PRで使えるエピソード・例文
自己PRの書き方をおさえたら、実際に書いてみましょう。
本記事では、高校生が進学・就職をめざす際に使える例文をエピソード別に用意しましたので、ぜひ参考にしてください。
部活動
部活動で自己PRできるポイントは、以下の2つです。
- 集団での役割
- 個人のスキル
部活動でのエピソードは個人のスキルだけでなく、あなたが集団でどのような働きをしたかアピールできます。
【例文】私は周囲への気配りが得意です。
私はバレーボール部に所属していました。
3年生のとき、同じポジションに優秀な1年生が入学し、私は控えメンバーになることが多くなりました。
試合に出る機会が減った私が徹底したことは、ベンチからチームメイトの動きや雰囲気を観察することです。
チームの調子が悪いときこそ「大丈夫!」と声かけをしたり、仲が悪いチームメイト同士の間を取り持ったりした結果、チーム全体がまとまり、先制されても得点を取り返せるチームへと進化しました。
私は、この強みを活かしてさまざまな問題を抱える子供たちの成長を助ける教師になりたいと考えています。
進学後は貴校の教育学部に入学し、指導方法のみならず、いじめや不登校などの教育課題に関しても深く学びたいです。
資格取得
英検や漢検、TOEICなどの資格を取得したエピソードも、物事に取り組む姿勢や、目標達成のために努力できる性格をアピールできるため、自己PRにおすすめです。
資格取得のエピソードを書くときは、資格取得までの過程を中心に書きましょう。
【例文】私の強みは、目標達成に向けて地道に努力できることです。
私は2年生のときに、英検2級を取得しました。
スピーキングテストが苦手だったので、英語の先生に協力を依頼し、週に4〜5回練習しました。
その結果、本番でも落ち着いた回答ができ、合格ボーダーラインを20点上回る点数で合格できたのです。
貴校の英文学科では、多くの学生がTOEICやTOEFLに挑戦すると聞きました。
入学後は、英検以外の資格取得にも積極的に取り組み、語学力を身につけたいです。
学校生活
大きなエピソードがなくても、学校生活で頑張ったことがあれば自己PRに書けます。
学校生活でのエピソードには、以下の例があります。
- 生徒会や学級委員、体育祭実行委員などの経験
- 体育祭・文化祭などのイベント
- テストの点数を伸ばしたエピソード
- クラスの人間関係
- 自身の性格が変わったきっかけ
【例文】私の強みは、任された仕事に対して責任感をもって取り組める点です。
私は3年生のときに文化祭実行委員になりました。
文化祭実行委員にはいくつかの係があり、私は会計係をしていました。
会計係は、お金が関係するので誤差が許されない仕事です。
私は入出金があったあとは必ず記帳したり、他の実行委員のメンバーにもお金の計算ミスがないか確認を依頼したりと、誤差が出ないための工夫をしました。
私はこの強みを活かして、貴社の経理担当として責任を持って仕事に取り組んでいきたいです。
学校外で挑戦したこと
学校外で挑戦したことがあれば、ぜひ自己PRに書きましょう。
課外活動を自己PRに書くと、積極性や好奇心、創造性などをアピールできます。
課外活動には、以下の活動が含まれます。
- 海外留学
- ボランティア活動
- 趣味
- 習い事
- 大会・コンテスト
- インターン
【例文】私の強みは、自分の思いを多くの人に伝えられる力です。
私は1年生のときからギターの弾き語りを動画サイトに投稿しています。
高校生活で体験した出来事を毎日日記に書いて、作詞の原動力にしています。
特に友人と喧嘩したときに作った曲は、動画の視聴者から「辛いときに寄り添ってくれる」「あなたの歌に心が癒やされました」と好評で、1ヵ月で約10,000回再生されました。
私はシンガーソングライターになる夢を実現するために、貴校のヴォーカルコースで音楽理論や演奏方法を学び、表現力をさらに磨きたいです。
アルバイト
アルバイトが許可されている高校であれば、アルバイト経験を自己PRに書くのも良いでしょう。
アルバイトは高校生にとって初めての社会経験であり、学ぶことも多いからです。
アルバイト経験のアピールでは、責任感やマルチタスク、臨機応変な対応力など、アルバイトで身についた能力を書きましょう。
私は、1年生のときからファミリーレストランでホールのアルバイトをしています。アルバイトでは、お客様に合わせた接客を心がけていました。
例えば、子供連れのお客様がいらしたときは子ども用の椅子を用意したり、ご年配のお客様に対しては文字が見えやすいメニューを持っていったりしました。私は、貴社に就職後もこの対応力を活かして、突発的な事態にも冷静に対応していきます。
高校生の自己PRは長所を具体的に伝えよう
高校生の自己PRで重要なポイントは、以下の3つです。
- 学校・企業が求める学生であるアピールをする
- エピソードに一貫性を持たせる
- 面接では丸暗記を避ける
自己PRを書く前に、学校・企業が求める人物像を調べたり、今までの経験をすべて書いたりしましょう。
入試・就職活動に使える自己PRの書き方は、以下のとおりです。
- 自分の強みを書く(結論)
- 具体的なエピソードを書く(結論の根拠)
- 強みをどのように活かすかまとめる(学校・企業へのアピール)
自己PRでは、最初に強みを述べたあとに、その根拠となるエピソードを書き、今後強みをどう活かすかまとめましょう。