転職回数が多く履歴書の職歴欄に書ききれないときは、書き方を工夫することで対応できます。
ただし、最低限守るべきマナーがあるので、あわせて確認しておきましょう。
今回は、職歴が多く書ききれないときの書き方をくわしく解説します。
記入例も紹介しますので、履歴書を提出する予定の人はぜひ参考にしてください。
目次
職歴が多く書ききれない・履歴書に入りきらないときの書き方
職歴が多くて書ききれないときの書き方をくわしく見ていきましょう。
入社と退職を1行にまとめる
本来であれば、履歴書の職歴欄で、入社時期と退社時期を書く場合は別の行に分けて書きます。
以下が一般的な書き方です。
- 記入例
別の行に分ければ見やすくなりますが、各社ごとに2行が必要となるため、欄内に入りきらなくなることがあります。
そのような場合は、入社と退職を1行にまとめても構いません。
各社の入退社を1行にまとめれば、記載できる内容を大幅に増やせます。
まとめて書く場合は、入社年月と会社名を書いてから、退職年月と退職理由を括弧書きで付記しましょう。
以下が入退社を1行にまとめる場合の記入例です。
- 記入例
学歴は高校卒業から記載する
学歴は中学校卒業から書くのが基本ですが、書ききれない場合は高校卒業以降から書きましょう。
義務教育の学歴は省略しても問題はありません。
- 記入例
上のように書けば、1行の空欄を確保できます。
省略できる行数は限られますが、職歴が多くて書ききれない場合の対処方法の一つとして覚えておくと良いでしょう。
アルバイトやパートの職歴のまとめ方
パート・アルバイトの経験は、まとめて書いても問題ありません。
- 記入例
転職先で役立ちそうな経験を優先して記載するのも、一つの方法です。
いずれにしても、パート・アルバイトは、すべての職歴を細かく書く必要はありません。
派遣社員の職歴のまとめ方
派遣社員としての職歴を記載する際には、派遣元企業と在籍期間を書いたうえで派遣先企業をまとめます。
- 記入例
短期間で多くの企業に派遣されていた場合は、職務経歴書に詳細を記載する旨を書くと丁寧でしょう。
正社員として登用された場合は、その時期も記載してください。
- 記入例
アルバイトの書き方については、次の記事もご覧ください。
「現在に至る」と「以上」は1行にまとめる
通常であれば「現在に至る」と書いてから、その1行下に右寄せで「以上」と記載します。
しかし、このように書くと2行を消費してしまうので、同じ行にまとめて行数を省く方法もあります。
- 記入例
行数に余裕がない場合は、すべてを1行にまとめても構いません。
- 記入例
これも省略できる行数は限られますが、「あと数行だけ足りない」というような場合に有効です。
転職が多い場合は職務経歴書も活用する
職務経歴書を活用すれば、職歴欄に書ききれない詳細な経歴も伝えられます。
職務経歴書を使う場合は、履歴書の職歴欄には直近に勤務した数社を記載したうえで、「詳しくは職務経歴書をご参照ください」などの文言を添えると親切です。
なお、職務経歴書は履歴書と同じフォーマットで用意します。
入退社の年月と会社名を順に並べた別紙も付ければ、関連性がよりわかりやすくなるでしょう。
職歴欄が多い履歴書を購入する
どうしても書ききれないときや省略したくない場合は、職歴欄が多い履歴書を選んで購入しましょう。
履歴書はサイズや形式だけではなく、フォーマットにも種類があります。
特に転職者用の履歴書では、JIS規格よりも職歴欄が多く確保されているものもあるので、ネットショップや大型文具店などで探してみましょう。
ExcelやWord形式の履歴書を自作するのも、一つの方法です。
無料サイトからフォーマットをダウンロードして必要な行数に調整すれば、自分の経歴に適した職歴欄を簡単に作成できます。
ただし、職歴欄を増やしすぎると全体のバランスが崩れることもあるので注意しましょう。
自作する場合には、読みやすさを最優先することが大切です。
職歴が書ききれないときでも省略できない内容は?
職歴欄で省略できない内容もあります。
不用意に省略すると採用の可否に影響する恐れもあるので確認しておきましょう。
学校名・会社名は省略しない
学校や会社の正式名称が長すぎるからといって省略してはいけません。
名称が長すぎると1行内に収まらないケースもありますが、以下のように無理やり小さな文字で書いて1行内に収めるのもNGです。
- NG記入例
省略できないからといって上のように書くと、大変見づらくなってしまいます。
履歴書は見やすさが最優先されるという点を忘れないようにしましょう。
学校や会社の正式名称が長い場合は、2行に分けて記載します。
- OK記入例
上のように2行に分けて正式名称を記入しましょう。
「同上」や「同校」などと書くのも避けてください。
書きたくない職歴も書く必要がある
職歴は虚偽なく記載するのがルールです。
自分の都合で省略するのはやめましょう。
特に正社員の職歴は勝手に省略すると、職歴詐称になる恐れがあります。
大手企業の職歴だけ抜粋して記載したり、悪い印象を与えそうな職歴を省略したりするのもNGです。
職歴を省略してもバレないように思われますが、雇用保険の加入状況から発覚してしまいます。
転職後に職歴詐称が明らかになってしまえば、退職しなければならないような状況に陥るかもしれません。
キャリアに悪影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
職歴がバレるかどうかに関しては、次の記事もご覧ください。
職歴欄が足りないため書ききれないときは可能な限りまとめる
転職回数が多く職歴欄に書ききれない場合は、可能な限りまとめることで全体的に見やすくなります。
ただし、省略する際には最低限のルールとマナーがあるので、自分勝手に省略するのは避けましょう。
どうしても書ききれない場合や、職歴欄が不足する場合は、転職用の履歴書の購入や自作も検討してみてください。
今回ご紹介した書き方やマナーを参考に、転職活動を有利にすすめましょう。