転職や新卒での就職活動では、職歴にアルバイト経験を書かないのが基本です。
ただし、書いたほうが良いケースもあるので確認しておきましょう。
今回は、職歴にアルバイト経験を書かなくても良い理由や、書いたほうが良いケースなどについてくわしく解説します。
目次
履歴書の職歴にアルバイトの経験は書かない?
転職する際はアルバイト経験を書かなくても構いません。
転職では前職の職務やスキルが重視されるため、アルバイト経験は採用の可否に影響を与えません。
ただし、契約社員や派遣社員での勤務経験がある場合は、記載したほうが良いでしょう。
新卒での就職活動で履歴書を書く場合もアルバイト経験の記載は不要です。
新卒はそもそも「職歴」がないため、アルバイトであっても記入の必要がありません。
新卒の就職では、専攻していた学問やサークル活動などに基づいた将来性が優先されるため、アルバイト経験の有無が合否に響くことはないからです。
職歴がないと不安に感じるかもしれませんが、新卒で就職活動をするのであれば、職歴を気にする必要はありません。
いずれにしても経験内容に加えて、新卒なのか中途採用なのかを考慮したうえで、アルバイト経験を記載するかどうかを判断します。
書くか書かないか迷ったときのためにも、「新卒は書かない」「中途採用では書いたほうが良いケースに該当すれば書く」と覚えておきましょう。
アルバイトの経験を書いたほうが良いケース
志望先の職務に役立つ実務経験や、雇用保険の加入歴がある場合は、アルバイト経験を書いたほうが面接を有利に進められます。
書いたほうが良いケースをくわしく確認していきましょう。
正社員と変わらない実務経験がある
アルバイトでも、正社員と同様の実務経験がある場合は、記載したほうが良いでしょう。
記載しておけば、即戦力になる人材と思われる可能性があります。
特に中途採用では即戦力を求めているケースが多いため、正社員と変わらない実務経験があれば大きなアピールポイントになります。
転職前にアルバイトをしていた
前職を退職後に正社員ではない期間があり、その間にアルバイトをしていた場合は、書いたほうが無難です。
職歴に空白があると「遊んでいたのではないか」「この空白は何なのか」と、悪い印象を与えることがあります。
空白期間中にアルバイトもしていなかったときは、その理由を記載するようにしましょう。
雇用保険に加入していた
アルバイトでも雇用保険に加入していた場合は、記載しておかないと職歴詐称と判断される恐れがあります。
企業の担当者は、採用者の雇用保険加入状況を把握しなければいけません。
そのため、履歴書の記載内容と保険加入に関する事実が異なっていれば、保険の引き継ぎ処理を行なう際に虚偽が発覚して、トラブルになることがあります。
職歴詐称がばれるかどうかについては、次の記事をご覧ください。
アルバイトの期間が長い
3ヵ月以上続けたアルバイトの場合は、記載してもかまいません。
期間が長ければ「就職後も長く働き続けてくれる人だ」という印象を与えられる可能性があります。
3ヵ月以上続いたアルバイトを職歴に記載しなかった場合、採用担当者に「仕事をしていなかった期間が長い」という悪い印象を与えるので注意が必要です。
採用担当者としても、すぐに辞めてしまうような人材の採用は避けたいため、長期のアルバイト経験は転職で有利になります。
また長期間のアルバイトは、実務経験と認められることもあります。
勤務期間中に得られたスキルがある場合は、あわせて記載すると効果的です。
アルバイトに応募する
正社員ではなくアルバイトに応募する場合は、過去の経験が役立つこともあるので記載したほうが良いでしょう。
派遣社員に応募する場合も、記載したほうがスキルを強調できます。
なお、飲食店や小売店の経験がある場合は、企業名ではなく店名で書いたほうが採用担当者に伝わりやすくなります。
アルバイトの職歴を書く場合の書き方
アルバイトを職歴として書く方法を、くわしく見ていきましょう。
基本的なアルバイト歴の書き方
特記すべき事項がない場合は、正社員の職歴と同じように書きます。書いたあとで「(アルバイト)」と付記しましょう。
アルバイト歴をアピールしたいときの書き方
転職先で活かせる経験を強調したい場合は、内容を記載したあとに「詳細は職務経歴書に記載します」と記して、別紙に誘導すると良いでしょう。
アルバイト経験が多いときの書き方
アルバイト経験が多い場合は、転職先と関連性の高い職種に限定して記載します。
「××株式会社 ほか3社にて勤務」のように書くのも方法の一つです。
アルバイト経験がないときの書き方
経験がない場合は、職歴に「なし」と記載しましょう。
何も書かないのはマナー違反です。
職歴のくわしい書き方は、次の記事もご覧ください。
転職時の職歴に書かないほうが良いアルバイト
短期間のアルバイトは、職歴欄に書かないほうが良いでしょう。
短期間の定義は「1~2ヵ月程度」と考えてください。
職歴に1~2ヵ月の空白期間がある場合、その理由を面接で聞かれることもあります。
このようなときは、口頭で説明するようにしましょう。
ただし、転職先と関連性の高いアルバイトの経験がある場合は、短期間であっても記載したほうがアピールできます。
短期間に職を転々とした場合も、記載しないほうが無難です。
短期間に転職を繰り返していると「仕事が続かない人」という悪い印象を与える恐れがあります。
履歴書の職歴にアルバイト経験は原則として書かなくて良い
転職する際はアルバイト経験を書きませんが、転職前に3ヵ月以上続けたアルバイトがある場合は、記載しても大丈夫です。
1~2ヵ月程度での退職や短期間に職を転々としたときは、職歴に記載する必要はありません。
短期のアルバイトは悪い印象を与える恐れがあるので、書かないようにしましょう。
新卒は職歴がないので、アルバイト経験を書く必要はありません。
何も書かないのはマナー違反なので「なし」と記載します。
自分の経験や雇用形態、新卒なのか中途なのかなどを考慮したうえで、スキルをアピールできる履歴書を作成しましょう。