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面接が私服のときの服装は?選び方や注意点を解説

この記事の監修者
宗像陽子
宗像 陽子
【資格】
officeたまこぶ 代表
・国家資格キャリアコンサルタント
・2級キャリアコンサルティング技能士
・産業カウンセラー

【プロフィール】
大学卒業後、地方新聞社のスポーツ記者などを経て、キャリアコンサルタントに転身。
公共機関や都内私立大学で学生や既卒者の就職支援に当たった後、フリーランスとして独立。現在は、「その人のありのままを受け止める」を大切に、複数の大学で学生のキャリア支援に従事。また、氷河期世代や高校生向けの講座へ講師として登壇、ライティングと幅広い活動を展開している。
新聞記者経験で積み上げた文章力が強み。エントリーシートや履歴書、職務経歴書など応募書類の作成のサポートを得意としている。

面接には、企業側が応募者との相性を見極めて採用の可否を決める目的があります。
社会人として信頼感のある身だしなみが求められますが、企業によっては面接時の服装に私服を指定されるかもしれません。
ではスーツではなく私服指定の場合、何を着るのが正解なのでしょうか。

本記事では、私服面接のときの服装例やアイテムの選び方、注意点について解説します。
企業が私服を指定する場合それなりの理由があるため、良い第一印象を与えられるようポイントをおさえておきましょう。

面接時の私服は清潔感のある服装が基本

面接時の私服は清潔感のある服装が基本

面接時の私服は、清潔感のある落ち着いた服装が基本となります。
普段着のようなラフな格好は不適切です。

企業は応募者のマナーや社風との相性を見るため面接に私服を指定しており、ビジネスシーンにふさわしくないラフな格好は非常識ととらえられかねません。
ただし、アパレル業界やエンタメ業界などでは応募者の個性やセンスをチェックするため、普段着に近い格好を指定されることもあります。
服装に関する明確な指示があるときは、それに従うようにしましょう。

基本的には面接で私服を指定された場合、TPOをわきまえたオフィスカジュアルな服装が適切です。

面接で私服OKでもスーツを着るべき?

私服OKの面接で実際に私服とスーツのどちらを着ていくかは、面接に関する案内メールなどを確認のうえで判断しましょう。

例えば「私服でお越しください」と明確に記載があれば、応募者の個性を見るためにも企業側は私服での参加を希望しています。
私服着用が任意ではなく強制に近いニュアンスであるため、この場合はオフィスカジュアルで行くのが望ましいです。

服装に関する案内の記載ごとの判断基準は、以下を参考にしてみてください。

   私服 スーツ
私服で ‪‪‬‬‬‬‬‬  
あなたらしい服装で ‪‪‬‬‬‬‬‬  
カジュアルな服装で   
服装自由
私服可
記載なし   

服装自由や私服可などと記載されている場合は、私服・スーツいずれでも問題ありません。
ただし、自分以外の応募者がスーツばかりで浮いてしまうことがないよう、私服でもオフィスカジュアルを意識することが大切です。

面接時の私服の選び方【男性の場合】

面接時の私服を選ぶ際は、ビジネスマナーを守りつつ適度にリラックス感のあるオフィスカジュアルな格好がおすすめです。
ここでは男性の服装例やアイテムごとのポイントを見てみましょう。

男性の服装例

男性の服装例

男性の場合、フリースやデニム生地、パーカー、ネルシャツのようなラフなものは避け、あくまでもビジネスシーンを意識した服装にしましょう。

例えば「ワイシャツ+パンツ+ジャケット」にネクタイを合わせれば王道のオフィススタイルになり、またネクタイを外せばややカジュアルダウンできます。
暑い時期は「ポロシャツ+パンツ」に革靴を履いて、よりリラックスした雰囲気の服装もおすすめです。

なおスーツ着用の面接では紐付きの革靴がベストですが、私服可であればローファータイプを選んでも構いません。

【アイテム別】選び方のポイント

オフィスカジュアルを意識する際、いくつかのポイントをおさえることでビジネスマナーを守りつつコーディネート全体をきれいにまとめられます。
面接官に好印象を与えられるアイテム選びのポイントを見てみましょう。

アウター

アウターは暖かい時期なら薄手のジャケット、寒い時期ならジャケットやコートを着用します。
色味は紺や黒、グレーなど落ち着いたものを選んでみてください。

応募先によってはカーディガンの着用も可能ですが、迷ったときには、よりきちんとした印象になるテーラードジャケットがおすすめです。

なお、コートは面接の会場に入る前に必ず脱ぐのがマナーです。
ビジネスの場面ですので、私服でも基本的なマナーは守るようにしましょう。

トップス

トップスはワイシャツやポロシャツなどの襟付きシャツを基本とし、全体的にきれいな印象のコーディネートをめざしましょう。
色は白が無難ですが、派手にならなければ水色や紺などの色付きシャツ、またストライプなど柄付きも可能です。

ボトムス

ボトムスはスラックスやチノパンがベターです。
黒や紺、ベージュなど落ち着いた色の無地のものを合わせます。

ベルトを着ける際も黒や茶色など落ち着いた色で、通常サイズのバックルかつ装飾がないシンプルなものを選びましょう。

面接時の足元は基本的に革靴とし、黒や茶色など落ち着いた色を選びます。
デザインもシンプルなものがふさわしく、先がとがったポインテッドシューズなど派手なデザインは避けてください。

また靴下も黒や紺、グレーなど暗い色で無地のものが基本です。

バッグや小物

書類を折らずに入れられるA4サイズ以上の自立するバッグは、使い勝手が良く入社後も活用できます。
色は黒やグレー、ブラウンなどが無難です。
リュックサックなどは避けるようにしましょう。

アクセサリーなどの小物については、腕時計のみに留めます。
金属製もしくは革製で、革の場合ベルトは暗い色のものを選んでみてください。

髪型

面接の際、男性は爽やかさと清潔感を意識した髪型にしましょう。
髪の毛は耳にかからない長さにし、ナチュラルな黒髪に整えておきます。

前髪がある方も、おでこを出したセットにすると清潔感が出るでしょう。

面接時の私服の選び方【女性の場合】

女性はファッションアイテムの選択肢が多く、オフィスカジュアルと一括りにしても服装に個性やマナーが如実に表れます。
面接での女性の服装例やアイテムごとのポイントを確認してみましょう。

女性の服装例

女性の服装例

女性の場合、面接時の服装はパンツスタイルのほかスカートを選ぶことも可能です。
色もデザインも豊富で選択肢が多いため、応募先の雰囲気に合わせてコーディネートを組んでみてください。

パンツスタイルなら、明るい色のテーラードジャケットと合わせることで爽やかな印象になります。
ボトムスをスカートに変えれば、女性らしく柔和な雰囲気を作れるでしょう。

さらにカジュアルダウンさせたい場合は、ジャケットの代わりにシンプルなカーディガンを羽織るのも一案です。

【アイテム別】選び方のポイント

女性が面接に着用していく私服アイテム選びのポイントを解説します。
色の合わせ方だけでなく、サイズや丈にも気を配りましょう。

アウター

面接の際のアウターは、ジャケットまたはカーディガンが基本となります。
なお男性と違うポイントとして、女性のジャケットはテーラードのような襟付きでなくても大丈夫です。

カーディガンは刺繍などの装飾がないシンプルなもので、派手にならない程度に明るい色を選んでも構いません。

トップス

トップスはブラウスやカットソーが王道で、シンプルなデザインのものを選びます。
襟付きのブラウスはもちろん、スタンドカラーや襟がないものでも問題ありません。
季節によっては、シンプルなデザインで、無地ならワンピースの着用も視野に入れても良いでしょう。

落ち着いた雰囲気にまとまるアイテムなら、ストライプなどの柄が入っていてもOKです。

ボトムス

私服面接のボトムスはスカートとパンツのどちらでも問題ありません。
スカートの場合、膝が隠れる長さのタイトスカートやフレアスカートで、ジャケットに合わせた落ち着いた色を選びましょう。

パンツならテーパードパンツやストレートタイプのパンツがふさわしいです。

面接時の女性の足元は、ヒールの高さが3〜5cm程度のパンプスやローファーが一般的です。
ヒールが高すぎるのはもちろん、フラットなパンプスもカジュアルな印象になりすぎるため避けましょう。

また季節に関係なく、ビジネスシーンではベージュのストッキングの着用が求められます。

バッグや小物

バッグは書類をしまいやすいA4サイズの大きさで、自立式のものがおすすめです。
黒や紺がオーソドックスですが、派手でなければベージュのような明るい色でも問題ありません。

アクセサリーなどの小物に関しては、腕時計や結婚指輪、小さなピアス程度なら許容範囲です。
ただしピアスに関しては、主張が激しくならないよう気をつけましょう。

ネイルはしないか、もしくはピンクやベージュのワンカラーに留めるようにします。

髪型

面接の際は顔が見えやすく清潔感がある髪型を意識し、肩につくほど長い場合は結んでおきます。
ヘアアレンジをする際は、華美になりすぎないよう注意してください。

髪色は黒や暗い茶色が一般的ですが、企業によっては茶髪を禁止している場合もあります。
不安な方は事前に確認しておきましょう。

面接で私服を着る際の注意点

私服での面接は、スーツよりもややカジュアルな服装になります。
面接官から人柄やマナーを見抜かれやすくなるぶん、外見だけでなくニオイやシワなど気付きにくい部分にも配慮が必要です。

何より、面接であることには変わりありません。
面接官に良い第一印象を与えられるように、身だしなみには気を配りましょう。

派手にならないようにする

カジュアルな格好で問題ないとはいえ、面接という場面を考慮してTPOを守った服装であることが前提となります。
色や柄の派手なアイテムや露出の多い服装は避けましょう。

迷うときには黒や白、グレーや紺などの落ち着いた色で、シンプルなデザインを選んでみてください。
華美なヘアアレンジやアクセサリーも避け、あくまでも清潔感を第一に意識します。

ニオイ・シワ・汚れに気をつける

面接での服装でニオイやシワ、汚れなどがあるとだらしない印象を与えてしまいます。
服装にこだわるだけでなく、服や靴の状態も当日までにきちんと確認しておきましょう。

夏場は特に、ジャケットを脱いで手に持ち歩く際にシワがつきやすいため注意します。
また、面接当日に雨が降る可能性があるのであれば、靴に防水スプレーなどをかけておくと安心です。

汗によるニオイが気になる方は、バッグに制汗剤を入れておきます。
ただし香りが強い制汗剤や香水は、ニオイが混ざったり強すぎたりすることで、香害にもなりかねません。
念のため無香料または香りが弱いタイプのものにしましょう。

【状況別】面接時の私服選び

【状況別】面接時の私服選び

ファッションアイテムを扱うアパレル業界や、スーツを着ないことも多いアルバイトの面接では、私服面接に求められていることが他の業種や雇用形態と異なる可能性があります。
これらの状況にあてはまる方は、事前にポイントを確認しておきましょう。

アパレル業界の場合

アパレル業界はファッションが関係する仕事である以上、面接での服装も合否を左右する要素となり得ます。
応募者の個性と自社ブランドの相性を見ていることも多いため、ビジネスマナーを守るだけでなく、ブランドイメージに合わせたり流行を取り入れたりなどの工夫をしましょう。
選考でコーディネートのセンスを見られている可能性もあるので、当日の服装のポイントを語れるように準備しておきましょう。

他社のロゴが大きく入ったアイテムやブランドのイメージとかけ離れた服装は避けるよう注意してください。

アルバイトの場合

アルバイトの場合、面接でのスーツ着用は必須ではなく、基本的に私服で問題ありません。
上記したようなオフィスカジュアルで統一し、清潔感のある状態で面接に挑みましょう。

明るすぎる色や奇抜な柄、個性的なデザイン、露出の多い服など派手な格好は避けます。
基本的には無地で落ち着いた色の服を選ぶのが賢明です。

アルバイトとはいえ、あまりにも気の抜けた服装は面接の場にふさわしくありません。

企業が面接の服装を私服にする理由

企業が面接で私服を指定するのには、以下のような理由があります。

  • TPOを判断できるか確認する
  • リラックスできるように
  • 社風との相性の確認
  • 個性の確認

それぞれ詳しく見ていきましょう。

TPOを判断できるか確認するため

面接で私服を指定する企業は、応募者がTPOを判断して行動ができるかを確認したいと考えています。
シチュエーションごとに適した格好ができることは、社会人として基本的なマナーです。
このため不相応な格好で面接に挑むと、常識がないととらえられてしまう可能性があります。

一般常識の有無だけでなく、服装から協調性や適応力を見極める企業もあるため、あくまでもビジネスシーンを意識した服装を選ぶようにしましょう。

リラックスできるように

応募者がリラックスして面接に向き合えるよう、面接に私服を指定する企業もあります。
普段と違うシチュエーションに緊張して本来の力を発揮できないということがないように、堅苦しいスーツではなく着崩した私服で来てもらい、応募者の緊張を和らげることがその目的です。

特に夏場はスーツだと暑く動きにくいため、オフィスカジュアルを許可する企業も珍しくありません。

社風と合っているか確認している

企業は面接で、応募者が自社に合っているか、すぐになじめるかなどを見ています。
そのため応募者の私服から、自社の社風とのマッチ度を計るために私服を指定している可能性があります。
特に私服出勤を良しとしている企業の場合、ラフな職場の雰囲気や自由な社風をアピールすることで、入社後のミスマッチを避ける目的もあるでしょう。

個性を確認するため

面接という重要なシチュエーションでどのような私服を着てくるのか、応募者の個性を企業が見極めていることもあります。
スーツ姿の面接では、一人ひとりの人柄がわかりにくく、質問に対する受け答えのみで見極めるしかありません。
私服は、その人のパーソナルな部分が垣間見える貴重な判断材料です。

また上述のとおり、アパレル業界のような業種では私服が選考基準に含まれている可能性もあるでしょう。
この場合も、企業はTPOへの配慮と同時に応募者の個性を確認しています。

面接に私服で行くなら場をわきまえた服装にしよう

面接に私服を指定された場合、清潔感のあるオフィスカジュアルで統一するのが理想的です。
企業が面接で私服を指定するのには理由があります。
理由によってはスーツの着用も不適切となる可能性があるため、企業の意図を見極めてコーディネートを選ばなければなりません。

服装は第一印象を左右する要素であり、場合によっては合否に直結します。
アイテムの選び方や注意点をふまえたうえで、適切な服装で面接に臨むようにしましょう。

執筆者について

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