退職するとき、同期で入社した人や仲が良かった同僚へ向けて、あいさつメールを送る機会があります。
退職のあいさつメールは、お別れを告げる内容ではあるものの、暗い印象を残すのはあまり良くありません。
一緒に頑張ってきた人へ向けて、ポジティブなメッセージを書き綴ると、読んだ人の気持ちも明るくなり好印象を与えられます。
今回は、同僚へ退職のあいさつメールを送るときのポイントを、例文とともに詳しく解説します。
目次
退職のあいさつメールを同僚に送るポイント
同僚へ向けて退職のあいさつメールを送る際のポイントは、次のとおりです。
- 一斉送信のときは宛先に注意する
- 硬くなりすぎない文章にする
- 不安を与える退職理由を伝えない
- ポジティブな思い出やお礼を伝える
- 今後もお付き合いしたい人には連絡先を添える
各項目を、以下で詳しく解説します。
一斉送信で送るときは宛先に注意
同僚へ向けて、一斉送信で退職のあいさつメールを送るのは、失礼にはあたりません。
ただし、一斉送信の前には宛先を良く確認し、送り先を間違えないようにしましょう。
一斉送信の場合、bccに相手のメールアドレスを、Toに自分のメールアドレスを入れます。
また、同僚のなかでも特に仲が良かった人や、お世話になった人には、個別にメールを送ると好印象です。
ごく内輪の思い出話や感謝の気持ちを添えると、より一層感謝の気持ちが伝わるでしょう。
硬くなりすぎず軽く伝える
同僚へのあいさつメールは、ビジネスシーンを意識しつつも硬くなりすぎず、シンプルにまとめると読みやすくなります。
硬くて長い文章は読み終わるのに時間がかかるため、せっかくあいさつメールを出しても内容が伝わりにくいです。
読みやすさを重視し、要点だけを手短にまとめた文章にすると良いでしょう。
退職理由で同僚に不安を与えないように配慮する
退職のメールを同僚へ送るときは、ネガティブな退職理由を書かないよう配慮します。
現職への不満を滲ませるような退職理由を書くと、今後も同じ現職で働く同僚に不安を与えかねません。
退職メールでは、退職理由を「一身上の都合」だけにとどめ、残る人に悪影響を与えないよう気をつけましょう。
同僚とのポジティブな思い出話やお礼を伝える
同僚への退職メールでは、一緒に頑張った思い出や楽しかったできごとを書き添え、全体的にポジティブなイメージでまとめてお礼を伝えましょう。
たとえ本当の退職理由が社内トラブルだったとしても、ネガティブな内容は避けたほうが賢明です。
同僚への退職メールは感謝の気持ちを伝える機会と考え、読んだ人も前向きになれる内容でまとめましょう。
今後も付き合いたい同僚には連絡先を記載する
今後も付き合いを続けたい同僚には、連絡先を記載したメールを送りましょう。
個人使用のメールアドレスやSNSのアカウントを書き添えておくと、退職後も連絡を取り続けられます。
最終出社日に送る場合、現職の連絡先や署名は、退職後に使用できないため記載しません。
特定の同僚だけに連絡先を伝えたい場合は、全体送信へのメールには連絡先を記載せず、個別送信のメールで別途伝えると良いでしょう。
退職のあいさつに関する情報は、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
ぜひご参照ください。
退職あいさつを同僚にメールするときのフォーマット
同僚への退職あいさつのメールは、ある程度の形式を知っておくとスムーズに作成できます。
ここでは、同僚への退職あいさつメールのフォーマットを見ていきましょう。
件名は退職の旨がわかるようにする
退職挨拶のメールを送るときは、退職することが一目でわかるよう、件名に「退職」の文字を入れましょう。
例えば、件名の最初に「退職のごあいさつ」と書き、続けて現職の所属部署と名前を入れると、本文を読まなくても誰がどのような目的でメールを出したのかわかります。
件名で退職の事実と名前がわかれば、ほかのビジネスメールに埋没しにくく、見落としも防げるでしょう。
退職日とメールでの連絡のお詫び
メールの本文は、退職日の伝達から始めます。
最初に「お疲れ様です、〇〇事業部の〇〇です」と所属部署名・氏名を書き、「〇月〇日をもって退職いたします」とつなげてください。
退職日のあとは、メールでごあいさつすることへのお詫びと、これまでお世話になったお礼を伝えましょう。
同僚とのエピソード・感謝・後任・未来について書く
本文では、同僚への感謝や現職でのエピソード、感謝の言葉、後任者の紹介、未来の展望などを書いていきます。
例えば、同僚と一緒に頑張ったプロジェクトや、心に残った励ましの言葉を添え、感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。
自分の仕事の後任が決まっていたら、後任者の名前を伝えて、今後の業務も滞りなく進められることをアピールします。
自身の前向きな気持ちや、退職後も良い関係を続けたいなど、明るい未来を思わせる内容も良いでしょう。
結びは同僚の活躍を祈る言葉を書く
文章の最後は、同僚の今後を祈る言葉で締めます。
「〇〇様の今後ますますのご活躍を、心よりお祈りいたします」や、「〇〇様のご健勝とご活躍を祈念いたします」など、相手の明るい未来を慮った言葉を選んでください。
祈りの言葉を綴ったあと、もう一度「ありがとうございました」と感謝を伝えると、より一層あなたの気持ちが伝わるでしょう。
ラインで退職のあいさつをする場合の注意点や方法は、以下の記事でご紹介しています。
併せてご参照ください。
同僚や同期に送る退職あいさつメール例文
同僚や同期への、退職あいさつメールの例文を紹介します。
使えるフレーズもご紹介するので、文章を作成するときの参考にしてみましょう。
同僚や同期に送る例文【一斉送信】
同僚や同期に一斉送信で退職メールを送る場合は、全員に当てはまるようなエピソードと感想・思い出を添えて、文章を考えましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
件名 退職のごあいさつ(〇〇部 〇〇〇〇)
皆様へ
お疲れ様です。
〇〇部の〇〇〇〇です。
突然ではございますが、一身上の都合により、〇月末日で退職の運びとなりました。
本来なら直接ごあいさつするべきところ、メールでのご連絡になり申し訳ございません。
〇月〇日が最終出社日です。
皆様とは、入社して以降お互いに切磋琢磨し、自分にとって大変良い刺激を受けました。
特に、〇〇のプロジェクトで、自分にない視点からアドバイスをいただき、励まし合いながら業務を遂行できたのは、忘れがたい思い出です。
ここまで成長できたのも、皆様と一緒に頑張ってこれたからだと、心から感謝しています。
退職後も皆様から学んだことを忘れず、今後も日々精進する所存です。
退社後の連絡先は下記のとおりです。
何かございましたら、ご連絡ください。
メールアドレス(不特定多数の人に知られても良いアドレス) 携帯番号(不特定多数の人に知られても問題ない携帯番号)
最後になりましたが、皆様の今後ますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。
特にお世話になった同僚や同期に送る例文【個別送信】
特にお世話になった同僚や同期に、個別で退職あいさつメールを送信するときは、個人的なエピソードを掘り下げて書くと、親密な関係性が伝わるでしょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
件名 退職のごあいさつ(〇〇部 〇〇〇〇)
△△様(相手の名前)
お疲れ様です。
〇〇部の〇〇〇〇です。
突然ではございますが、一身上の都合により、〇月末日で退職の運びとなりました。
本来なら直接ごあいさつするべきところ、メールでのご連絡になり申し訳ございません。
〇月〇日が最終出社日です。
△△様とは、同期で入社して以降大変仲良くしていただき、感謝の言葉が尽きません。
〇〇の仕事で悩んだり疲れたりしたとき、さりげないフォローや励ましで支えてくれたからこそ、現在の自分があると思っています。
△△様から学んだことを忘れず、今後も日々精進する所存です。
退社後の連絡先は下記のとおりです。
何かございましたら、ご連絡ください。
メールアドレス(個人用) 携帯番号(個人用)
最後になりましたが、△△様の今後ますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。
同僚や同期向けの使えるフレーズ
同僚や同期へ向けたメールの文章は、使えるフレーズを知っておくと、文章の幅が広がります。
同僚・同期向けの使えるフレーズを、以下でご紹介しましょう。
愚痴を吐きながらも励まし合った同僚へ使えるフレーズ
仕事の愚痴を吐きつつも、お互いに励まし合いながら頑張ってきた同僚へ送るメールでは、次のフレーズがおすすめです。
- △△さんの意見やアドバイスは、迷ったときの良い指針となりました。
- △△さんの言葉に救われたことも数知れません。
- 仕事で落ち込んだり悩んだりしたときも、△△さんのおかげで気持ちを切り替え乗り越えられました。
切磋琢磨した同僚へ使えるフレーズ
お互いに切磋琢磨した同僚へのメールは、競い合いつつ成長できたエピソードを添えると、気持ちが伝わりやすくなるでしょう。
おすすめのフレーズは、以下のとおりです。
- △△さんと、ときには意見をぶつけ合いながら仕事ができたことで、より一層仕事のおもしろさを感じられました。
- △△さんの評判を耳にするたび、自分も負けられないと頑張ったおかげで今があります。
- △△さんと競い合い、意識しながら高みをめざした体験は、私にとって宝物です。
サポートをしてくれた同僚へ使えるフレーズ
現職でサポートしてくれた同僚へのメールは、具体的なエピソードに感謝の気持ちをのせましょう。
おすすめのフレーズは、以下のとおりです。
- 〇〇のプロジェクトを最後までやり遂げられたのは、△△さんのサポートのおかげです。
- 何気なく気を配ってくださる△△さんのサポートに、何度も助けられました。
- △△さんの的確なサポートのおかげで、新しい業務にひるむことなくチャレンジできました。
朝礼で退職の一言あいさつをするときのポイントは、以下のページでご紹介しています。
ぜひご参照ください。
同僚にも退職のあいさつメールを送り感謝の気持ちを伝えよう
同僚へ向けた退職のあいさつメールは、現職でお世話になったお礼や、成長できた感謝の気持ちを伝える良い機会です。
過去のエピソードを添えて、読んだ人の気持ちも温かくなる文章を考えましょう。
あいさつメールの一斉送信は失礼にはあたりませんが、特に仲が良かった同僚へは個別送信がおすすめです。
退職後も付き合いを続けたい同僚へのメールは、個別送信で個人用のメールアドレスや携帯番号を知らせると良いでしょう。