勤め続けてきた会社を退職する際に欠かせない、退職時のあいさつ。
どのように話せば良いのかわからない方や、差し障りなく無難に終えたい方もいるでしょう。
この記事では、退職のあいさつをする際のポイントや、シチュエーション・相手別のスピーチの例文をご紹介します。
わかりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
退職のあいさつをする際のポイント
退職時のあいさつは、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
また、あいさつの内容や長さはどのように考えて、準備すれば良いか気になるという方もいるでしょう。
退職あいさつで大切なポイントを以下にまとめたので、スピーチの内容を考える際の参考にしてみてください。
感謝の気持ちを伝える
退職のあいさつでは、退職の報告のみにとどまらず、感謝の気持ちを伝えることが重要です。
たとえ、ネガティブな理由による退職でも、必ず感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
簡潔に話す
退職のあいさつで職場を回るときの多くは、業務中の時間帯です。
退職あいさつでは、勤務していた間のエピソードが思い出され、ついつい長くなってしまう場合もあります。
しかし、あいさつを受ける相手は、あくまでも業務中であることを考慮しなければなりません。
長々と話して業務の妨げになってしまわないよう、簡潔に話すようにしましょう。
転職理由・転職先には触れない
退職時のあいさつには、退職後の進路など今後には触れず、これまでに対する感謝程度の内容にとどめておくことが適切です。
転職先が決まっていても、その情報を公にする必要はありません。
特に転職先が現職の競合である場合、印象を悪くするおそれがあるため気をつけたほうが良いでしょう。
会社の悪口を言わない
会社に対して不満があって辞職を決意したとしても、あいさつの中で会社の悪口は言わないほうが良いでしょう。
福利厚生や給与、勤務体制などの待遇はもちろん、上司や同僚などとの人間関係に関わるネガティブな発言も避けるべきです。
前向きな退職のあいさつをして、気持ちよく最終日を迎えられるようにしましょう。
その他、退職に関して気になる点がある方は、以下の記事も参照してください。
退職あいさつ時の一言スピーチ
ここまで、退職のあいさつをする際のポイントをまとめてみました。
では退職のあいさつをする際には、どのような内容を話せば良いのでしょうか?
シチュエーションと相手別に例文を紹介するので、退職時にあいさつをする際に参考にしてみてください。
全体に挨拶するとき
職場全体へのあいさつは、朝礼や全体の会議などのタイミングで行うことがあります。
その場合は、1分ほどで簡潔に済ませたほうが良いでしょう。
職場全体へのあいさつの例としては、以下のとおりです。
業務中に失礼いたします。
私ごとですが、本日をもって退職することになりました。
ご迷惑をおかけすることも多かったとは思いますが、多くのことを学びました。
ここでの経験を忘れず、今後も精進してまいります。
みなさまの益々のご活躍をお祈り申し上げます。
ありがとうございました。
送別会で挨拶するとき
送別会で挨拶する際には、退職のあいさつとともに、送別会を開催してもらったことに対する感謝の気持ちも添えると良いでしょう。
また、退職する自身のための場であるため、少し長めに時間をとって、勤務時のエピソードや思い出などを話すことは問題ありません。
送別会でのあいさつの例文は、以下のとおりです。
本日はお忙しいところ、送別会を開いていただきありがとうございます。
私ごとではありますが、本日をもって退職することになりました。
在職中は、〇〇部長をはじめ、多くの方のご指導をいただき成長することができました。
特に、△△のプロジェクトでは大変なこともありましたが、チームワークのおかげで無事成功に終えることができました。
プロジェクト遂行中には、深夜におよぶ作業もチームで励まし合って乗り越えたこともあり、忘れられない思い出となっています。
今後もどこかでお会いすることがあるかもしれませんが、その際にはお声がけいただければと思います。
みなさまの益々のご活躍をお祈りし、退職のあいさつとさせていただきます。
本当にありがとうございました。
上司に挨拶するとき
上司に対して退職のあいさつをする際には、直属の上司からするのが礼儀です。
順番としては、直属の上司にあいさつをし、その後、部署の職員全員にあいさつします。
他部署には、最後にあいさつに行きます。
1対1で個人的にあいさつをする際には、在籍時のエピソードを交えるのも良いでしょう。
上司にあいさつする際の例文としては、以下のようなものがあります。
〇〇さん、私ごとではありますが、本日が最終出社日となりました。
至らない点も多々あったかと思いますが、今まで熱心にご指導いただき、本当にありがとうございました。
〇〇さんから教えていただいたことを忘れず、新しい職場でも精進いたします。
取引先の人に挨拶するとき
取引先の人へのあいさつは、引き継ぎなどの関係もあるため、退職の2〜3週間前にするべきです。
退職理由については、特に求められない限りは話す必要はありません。
個人的な事情であれば、差し支えない範囲で話しても問題ないですが、会社に対するマイナスな感情などは表出を避けるようにしましょう。
取引先の人へのあいさつは、次のような例文を参考にしてみてください。
この度、◯月◯日をもって退職する運びとなりました。
□□会社様には多くの場面でお力添えをいただき、感謝しております。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんが、今後は同じチームの者が引き継ぐ予定ですので、引き続きよろしくお願いいたします。
適切な退職あいさつをして円満に退社しよう
今回は、退職時のあいさつについてお伝えしてきました。
シチュエーションや相手別に例文を紹介しましたので、参考にしていただき、適切なあいさつで円満な退職を締めくくりましょう。