就活や転職活動を進めるにあたって、面接を避けて通ることはできません。
しかし、人によっては面接の独特な緊張感が怖い、苦手なので行きたくないと感じることもあるでしょう。
面接に対する恐怖心を払拭するには、まず原因を知ることが大切です。
本記事では、面接が怖いと感じる原因と対処法を解説します。
不安なまま面接本番を迎えてしまう前に、今の自分ができる対策を見つけてみてください。
目次
面接が「怖い」は誰もが思うこと
前提として、面接への恐怖心は誰もが抱くものです。
新卒採用であれば面接を初めて経験する場合も多く、不慣れなことに対して「怖い」と感じるのは当然といえます。
また、過去に面接で怖い思いをしてしまった方もいるでしょう。
もし面接に恐怖心を感じても、自分が弱いからだと自責の念にとらわれる必要はありません。
まずは、面接は怖いと感じるのが当然だと恐怖心を受け入れて気持ちを落ち着け、そのうえで「なぜ怖いのか、克服には何が必要なのか」を考えていきましょう。
面接を怖いと思う原因5つ
自分がなぜ面接を怖いと思ってしまうのか、原因を把握することで対策に活かせます。
面接を怖いと思う原因として、大きく以下の5つが考えられるでしょう。
- 面接で失敗したくなくて怖い
- 面接に落ちることを想像して怖い
- 面接対策を十分に行っていなくて怖い
- 面接官や他の志望者の反応を考えると怖い
- 面接の雰囲気に慣れていなくて怖い
それぞれ詳しく解説します。
面接で失敗したくなくて怖い
面接で失敗したくない、ミスをしてはいけないと考えすぎると、面接への恐怖が大きくなってしまうでしょう。
特にまじめで完璧主義の方は、失敗を過剰に恐れてしまう傾向にあります。
しかし、面接に失敗はつきものです。
面接を何度もこなしている人でさえ、完璧に受け答えすることはなかなか難しいでしょう。
多くの方は複数社の面接を受けることになるため、数をこなすなかで場慣れしていくこともできます。
面接に落ちることを想像して怖い
面接に落ちることばかり考えてしまい、怖いと感じる人もいるでしょう。
企業によっては面接の不採用理由を知らされないこともあり、余計に自分自身に悪いところがあったのではないかと思いつめてしまいます。
特に繊細で自分自身を責めやすい性格の方は、「不採用=社会から必要とされていない」のようにマイナスにとらえがちです。
しかし不採用通知は、その企業が独自で定める基準に合致しなかっただけに過ぎません。
社会全体からの自分に対する評価ではないことを心に留めておきましょう。
面接対策を十分に行っていなくて怖い
自分のなかで十分に面接対策を行えていない場合も、怖いと感じやすくなります。
対策をしなければならないという緊張感がエネルギーにつながれば良いものの、繊細な方だとどれだけ対策をしても不安が拭えず、ストレスを感じることもあるでしょう。
こうした不安を断ち切るには、自分のなかで「ここまで対策ができたらOK」のようにゴールを決めておくのがおすすめです。
志望動機を深堀りして答えられるようにする、キャリアプランを10年後まで考えておくなど、面接対策の目標を決めておくことで、それを達成したことによる安心感を得られます。
面接官や他の志望者の反応を考えると怖い
面接官や自分以外の志望者の反応を想像して、怖くなってしまうこともあります。
他人からの評価が気になる方や周囲の様子を見ながら発言する傾向が強い方は、こうした恐怖心を抱きやすいでしょう。
面接でも「的外れなことをいっていないか」「自分の答えを馬鹿にされないだろうか」と不安になってしまいます。
人の反応が気になるのは、自分に自信が持てないことが原因かもしれません。
企業研究を行い、どのような人材が求められているのかを正しく理解すれば、見当違いなアピールをしてしまうリスクを減らせます。
面接の雰囲気に慣れていなくて怖い
面接の雰囲気に慣れていないために怖いと感じる場合もあります。
面接は独特の雰囲気があるため、場慣れしていないと恐怖を感じるでしょう。
特に面接経験の少ない方や人前が苦手な方は、想像しただけで緊張してしまうかもしれません。
面接の緊張を和らげるためには、事前準備をしっかりと行うほか「怖いと感じてしまうのは自分の思い込み」と心持ちから変えることも有効です。
面接の緊張対策について、詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
面接が怖いときの対処法
面接への恐怖心を和らげる対処法には、次の5つが挙げられます。
- 企業研究や自己分析をしっかりと行う
- 企業と自分が対等な立場であることを意識する
- 面接の質問に完璧に回答できなくても問題ない
- 面接を一つの経験だととらえる
- 企業によって価値観が違うことを理解する
面接が怖いと感じる理由に応じて、自分に必要な対策を講じてみましょう。
企業研究や自己分析をしっかりと行う
面接が怖いときは、企業研究や自己分析に今一度取り組んでみてください。
上記でも触れたとおり、面接に対する恐怖心は準備不足が原因として考えられます。
企業研究や自己分析を「これ以上できないまでやりきった」と思えるところまでやってみましょう。
特に志望動機を面接で深掘りされたとき、企業研究が十分でないとうまく答えられません。
会社の社風や社訓などを参考に考えをまとめ直し、より良い受け答えができるよう準備することも大切です。
また、自己分析を行うことで自分の強みがより明確になり、本番で自信を持ってアピールできるようにもなります。
企業と自分が対等な立場であることを意識する
面接を受ける際は、企業と自分が対等な立場であることを意識しましょう。
面接は企業に自分を見極めてもらう場であると同時に、自分が企業を見極める場でもあります。
対等な立場で、お互いがプラスの関係性になれるのかを話し合うチャンスととらえてみてください。
面接官も同じ人間なので、選考だからと身構えすぎず、目の前にいる人との会話を楽しむ気持ちも持ちましょう。
会話のやり取りのなかで、自分が長く働きたいと思える企業かどうか判断することが大切です。
面接の質問に完璧に回答できなくても問題ない
面接では、すべての質問に対して完璧な受け答えをする必要はありません。
面接官もすらすらと答えられることに重きを置かない場合も多く、質問に誠実に答えようとする姿勢があれば気持ちを汲んでもらえるでしょう。
また、流暢に答えられなくても、答えがきちんと的を射ていれば評価の対象になります。
実際に、自分としては面接の内容がボロボロだと思っていても採用されるケースは珍しくないため、不安になりすぎず誠実に堂々と答えることを心がけてみてください。
面接がボロボロでも受かったというケースについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
面接を一つの経験だととらえる
面接の結果がどうであれ、自分にとって実りのある経験の一つです。
特に面接の経験が少ない場合は、必要以上に緊張して怖いと感じてしまいます。
しかし、面接の回数を重ねるなかで手応えを感じたり失敗をリカバリーできたりした瞬間が増えれば、実体験が自信となるでしょう。
面接を経験としてとらえることで、慌ただしい就活や転職活動のなかで「また一つ経験を積める」と前向きな気持ちにもなれます。
また、模擬面接を受けて納得いくまで失敗しておくのも一つの方法です。
繰り返し練習したという事実は自信につながり、恐怖心も払拭できます。
企業によって価値観が違うことを理解する
企業によって人材に求める基準も、価値観も違うことを理解しておきましょう。
面接に落ちたとしても、社会人としての価値を否定されたわけではありません。
あくまでも、面接を受けた企業とのマッチ度が高くなかっただけです。
例えば、営業を求めるA社とエンジニアを求めるB社があったとしましょう。
A社は明朗快活で体力に自信がある人材、一方のB社は落ち着いて物事を判断し問題解決能力がある人材を採用したいと考えています。
運動部経験があって体力に自信のある方がB社を受けた場合、アピール次第では選考に漏れてしまうかもしれません。
しかし、A社の求める人材とはマッチ度が高く、採用される確率も上がります。
このように会社によって基準はさまざまなので、たとえ1社の選考に落ちたとしても、その会社が自分に合わなかっただけと考えるようにしましょう。
面接が怖い気持ちは事前準備で払拭できる
面接は回数をこなすことで慣れていくこともできますが、経験の浅い方だとどうしても恐怖を感じやすくなります。
大企業でも小規模な企業でも関係なく、面接には独特な緊張感があり、怖いと感じるのはある程度仕方ないものです。
こうした恐怖心は原因を知ったうえで対策をし、面接日までに払拭をめざしましょう。
企業研究や自己分析を今一度行うほか、気持ちを意識的に切り替えるのも効果的です。
「面接を通して経験を積もう」という前向きな気持ちを大切に、本番で力を発揮できるよう準備をしてみてください。