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派遣社員とアルバイトの違いは?それぞれのメリット・デメリットも紹介

「派遣社員とアルバイトの違いが知りたい」「どの働き方が向いているかわからない」と思っていませんか。
派遣社員とアルバイトは両方とも時給制で、「違いがわかりにくい」という方もいるかもしれません。

本記事では、派遣社員とアルバイトの違いを解説し、双方のメリット・デメリットを紹介します。
本記事を読めば、派遣社員とアルバイトの違いについての理解が深まり、仕事を選ぶときの参考になるので、ぜひ最後までお読みください。

派遣社員とアルバイトの違いは?

派遣社員とアルバイトの違いは?

派遣社員とアルバイトは、どちらも時給制の有期雇用であるものの、雇用主と雇用期間、給与額に違いがあります。
働き方の違いを理解することで、あなたに合った働き方を選べるでしょう。

雇用主

派遣社員とアルバイトの違いは「雇用主」です。
派遣社員の雇用主は「派遣元の派遣会社」であり、給料や福利厚生費の支払い、仕事のあっせん、セミナー・研修など、派遣元からサポートを受けられます。
派遣先企業は使用者として、派遣社員へ仕事の指示を行います。
派遣社員と派遣会社、派遣先企業の関係については以下の図をご参照ください。

雇用主

アルバイトの雇用主は「勤務先の企業」です。
勤務日数・時間、賃金など勤務条件は、労働者本人が雇用主である企業に直接相談します。

雇用期間

派遣社員とアルバイトは「雇用期間」にも違いがあります。
派遣社員が同じ会社の同じ部署で就業できる期間は、原則として就業開始日から3年までです。
ただし、派遣契約期間は3年未満である場合も多く、某調査では現在の派遣先での通算就業期間が「1年未満」である派遣社員は、6割を超えています。

アルバイトには法律による雇用期間の定めがなく、同じ企業で3年以上働く場合もあるでしょう。
ある調査によると、アルバイトの勤続期間は「3年程度」が最も多く「3年以上」と回答した方は15%でした。
派遣社員と比較すると、アルバイトの方が雇用期間は長くなりやすいです。

給与額

派遣社員とアルバイトの時給を比較すると、派遣社員のほうが高い傾向にあります。
派遣社員の時給が高く設定されている理由は、雇用期間が法律で定められており、雇用が不安定になりやすい側面があるからです。
2021年度の厚生労働省の調査によると、派遣社員が8時間勤務した場合の賃金は15,698円であり、時給に換算すると約1,962円となります。

一方で、同年のアルバイトの全国平均時給は1,384円であり、派遣社員とアルバイトの時給は578円程度の差があることが判明しました。
給与額を重視する方は、アルバイトより派遣社員として勤務することをおすすめします。

派遣社員とアルバイトのメリット・デメリット

派遣社員にもアルバイトにも、メリットとデメリットがあります。
給与や福利厚生などの待遇面だけでなく、各雇用形態の良い部分・悪い部分も考慮したうえで、働き方を選ぶようにしましょう。

派遣社員のメリット

派遣社員のメリットは以下の2つです。

  • 派遣会社のサポートを受けられる
  • さまざまな職種を経験できる

派遣社員は仕事で生じた問題やトラブルを派遣会社に相談できたり、キャリアアップに向けた支援を受けられたりします。
さらに、派遣社員はさまざまな職場を転々とすることが多いため、経験を積みやすいというメリットがあります。

派遣会社のサポートを受けられる

派遣社員のメリットは、「派遣会社のサポートを受けられる」ことです。
派遣社員として働いていれば、なかなか人に相談しづらいことも派遣会社の担当者に気軽に相談できます。
もし派遣先企業と派遣社員の間に何らかのトラブルが生じたとしても、派遣会社が間に入ってくれるので、余計なストレスを溜めずに働けるでしょう。

また、雇用契約が満了になった場合は次の派遣先企業を提案してくれるため、転職活動の負担が少ないのも利点です。
派遣会社によっては、研修・セミナーやキャリアコンサルティングなど、派遣社員のキャリアアップをサポートしてくれる場合もあります。

さまざまな職種を経験できる

派遣社員は一つの派遣先で長く働けない代わりに、さまざまな企業・職種で働く機会を得られます。
個人のスキル次第では、正社員として働くのが難しい大企業や官公庁の仕事を紹介されるかもしれません。
また、未経験者が応募できる求人も多くあるため、派遣社員として働きながら徐々にキャリアを上げていくのも良いでしょう。

なかにはソフトウェア開発やメディア関係、クリエイティブ系など、専門性が高い職種の求人もあります。
派遣社員としてさまざまな経験を積みながら、理想の職種・仕事を見つけるのも良いでしょう。

派遣社員のデメリット

派遣社員のデメリットは以下のとおりです。

  • 雇い止めの可能性がある
  • 福利厚生を受けられない場合もある

派遣社員は、必ずしも雇用契約を更新されるとは限りません。
派遣先企業の状況によっては、契約を切られることもあります。
さらに、派遣先企業の福利厚生を使えない場合もあることを覚えておきましょう。

雇い止めの可能性がある

派遣社員は雇い止めに遭う可能性があります。
雇い止めとは、雇用期間の満了後に契約が更新されないことを指します。
派遣社員が雇い止めに遭うのは、同じ会社・部署で3年働いた派遣社員を雇用し続ける場合、派遣社員以外の雇用契約に変更しなければならないからです。

正社員や契約社員に切り替えれば継続勤務が可能となりますが、勤務先企業は雇用主になるため、社会保険料などのコストがかかってきます。
会社としては、できるだけ有期雇用の派遣社員として安価に人材を運用したいため、雇い止めが発生します。

福利厚生を受けられない場合もある

派遣社員は「派遣会社に属する社員」であるため、原則として勤務先企業の福利厚生は使用できません。
したがって、勤務先企業の社員食堂や飲食代の割引などは、その企業の社員のようには使用できない可能性があります。

反対に、派遣社員は雇用主である派遣会社の福利厚生が無条件に適用されます。
また、2020年の労働派遣法改正によって、正社員と同じ仕事をしている派遣社員は同じ福利厚生が受けられるようになりました。
派遣社員として働く場合、福利厚生に関する情報は派遣会社に確認を取りましょう。

アルバイトのメリット

アルバイトのメリットは以下の2点です。

  • 勤務日数・時間を調整しやすい
  • 仕事への責任が軽い傾向にある

アルバイトは自分の働きたい曜日や時間に働けます。
そのため、仕事以外に優先したいことがある方には都合の良い働き方でしょう。
業務内容も比較的簡単なものが多く、仕事に対するストレスをあまり抱えなくて良いところもメリットです。

勤務日数・時間を調整しやすい

アルバイトは勤務日数・時間を調整しやすいのがメリットです。
アルバイトはシフト制で働くケースが多く、勤務日数を自由に選ぶことができます。
事情があって働けない日は休んだり、時間があるときに短期アルバイトをしたりできるでしょう。
アルバイトによっては夏休みやクリスマス、年末年始など、特定の時期のみ募集している求人もあります。

加えてアルバイトは短時間での就業が可能であるため、空き時間を利用して働きたい方におすすめです。

仕事への責任が軽い傾向にある

アルバイトは他の雇用形態と比べて仕事への責任が軽いケースが多く、労働に対するストレスをあまり感じずに仕事ができるでしょう。
アルバイトが行うのは、ウェイター業務やレジ打ち、商品整理など、一般的に「難易度が低い」とされている業務が多い傾向にあります。

アルバイトは責任範囲が狭いため、もし「合わないな」と感じても退職しやすい側面があります。
ただし、アルバイトだからといって急に仕事を辞めると会社に迷惑をかけてしまうため、1ヵ月前には退職の意思を伝えましょう。
アルバイトは仕事の負担・ストレスを軽減したい方に向いている働き方です。

アルバイトのデメリット

アルバイトのデメリットは以下のとおりです。

  • キャリアや経験を積みにくい
  • 社会的信用が低い

アルバイトは業務内容や責任範囲が限定されているため、実績を積んだり、キャリアアップをめざしたりするのが困難です。
さらに、収入や雇用の不安定さから社会的信用が低い側面もあります。

キャリアや経験を積みにくい

アルバイトはキャリアや経験を積みにくい傾向にあります。
アルバイトは業務の難易度が低いため、昇格やスキルアップの機会が少ないでしょう。
実績になる業務を任されないことも多く、転職する際に不利になるかもしれません。
また、一定の業務をこなせるようになっても業務内容が限定的なため、「幅広い業務や重要なプロジェクトに携わりたい」と考えている方にとっては物足りないかもしれません。

社会的信用が低い

アルバイトは社会的信用が低く見られやすいのもデメリットです。
理由としては、アルバイトは収入や雇用が不安定であり、勤務日数・時間や会社の規模の関係から、社会保険に加入できない場合もあるからです。

社会人になると車や住宅などのローンを組んだり、クレジットカードを利用したりする機会が増えるでしょう。
しかしアルバイトは社会的信用が低いため、ローンやカードの審査に落ちてしまう場合もあります。

派遣社員と派遣バイトの違いは?

派遣社員と派遣バイトは、働く期間と報酬支払いに違いがあります。
派遣バイトとは、派遣会社に登録して自分に合った職種・日程のアルバイトを探してもらう働き方を指します。
派遣社員は短くても数ヵ月〜1年程度は同じ職場で働き、給与は月に1回派遣会社から振り込まれるケースが多いです。

一方で、派遣バイトの仕事は1日〜数ヵ月と短期間が多く、給与は即日払いや週払いであるケースが多いでしょう。
中長期間である程度安定した収入を得たい方は派遣社員、できるだけ早く収入が欲しい方は派遣バイトがおすすめです。

派遣社員とアルバイトの違いを知って働き方を検討しよう

派遣社員とアルバイトは、雇用主と雇用期間、給与額に違いがあります。
アルバイトのほうが同じ職場で長く働ける一方で、派遣社員のほうが時給は高いです。

派遣社員は、派遣会社からサポートを受けられるうえ、多種多様な業種・業務を経験できるでしょう。
しかし、雇い止めの可能性があったり、勤務先企業の福利厚生を受けられなかったりする場合もあります。

アルバイトは、勤務日数・時間を調整でき、仕事の責任をあまり負わずに働けます。
その代わりキャリアや経験を積みにくく、社会的信用も低い傾向です。
派遣社員とアルバイトの違いを知ったうえで、働き方を検討してください。

執筆者について

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