面接では、自身の一挙手一投足がチェックされるという特殊な状況に置かれます。
このため「うまく質問に答えられなかったらどうしよう」と不安になったり、過度に緊張してしまったりする方も多いでしょう。
特に予期せぬ質問をされると、その場で臨機応変に回答を考える必要があり、焦って頭が真っ白になることもあるかもしれません。
このようなとき、採用担当者の心証を悪くしないためにはどう対処すれば良いのでしょうか。
本記事では、面接中に頭が真っ白になったときの対処法や事前対策などを紹介します。
目次
面接で頭が真っ白になったらどうする?
面接で頭が真っ白になってしまったときの対処法には、次の4つが考えられます。
- 「少し考える時間をください」と伝える
- 面接官の質問を復唱する
- 深呼吸をして気持ちを整える
- 素直に「わかりません」と答える
無理に答えようとすると余計に頭がまわらなくなる恐れもあるため、面接官に対して素直に自分の状況を伝えると良いでしょう。
対処法のポイントをそれぞれ解説します。
「少し考える時間をください」と伝える
面接官の質問に対してすぐに言葉が出てこないときには、「少し考える時間をください」と伝えるのも良いでしょう。
面接はテストや試験とは異なり、時間内に答えられないからといって不採用が決まるわけではありません。
面接官はあえて難しい質問をして、応募者の臨機応変さを確認している場合もあります。
時間をもらうことに了承を得られたら、慌てず落ち着いて考えをまとめましょう。
考える時間の許容範囲は30秒〜1分程度です。
あまり待たせすぎると回答のハードルが上がってしまうため注意します。
面接官の質問を復唱する
頭が真っ白になってしまった場合は、面接官の質問の意図を正確にとらえられていないこともあります。
面接官の質問を復唱し、以下のように質問内容を再確認してみましょう。
・「今までの仕事で大変だったことは何ですか?」という質問に対し、「今までに仕事をするなかで大変だったことですね」などと回答の前に質問内容を繰り返す
・質問の意図が理解できなかった際は、「その質問は〇〇という認識で合っていますでしょうか」などと意図を再確認する
質問を復唱することで求められている内容を整理でき、さらに回答を考えるための少しの時間稼ぎにもなります。
深呼吸をして気持ちを整える
頭が真っ白になってしまった際には、深呼吸をして自身の気持ちを落ち着かせるのもおすすめの方法です。
深呼吸には、酸素を脳に送って頭をすっきりさせるほか、体を休めるための副交感神経を優位にして緊張や興奮を収め、一時的にリラックスさせる効果が期待できます。
面接で言葉が出ない場合、過度な緊張により体がこわばってしまっているケースも少なくありません。
深呼吸をして体の緊張を解いてあげましょう。
素直に「わかりません」と答える
先述した3つの方法を実践し、回答を考える時間をもらっても何も浮かばない場合は、素直に「わからない」と伝えても構いません。
何か答えなければいけないと焦り、思ってもいないことを無理矢理答えてしまうと、かえってマイナスな印象を与える可能性があります。
「申し訳ありません。今は適切な回答が思いつかないため、面接が終了してから自分なりに調べて回答を出したいと思います」などと伝えると良いでしょう。
また、わからないと回答したうえで、部分的に伝えられることがある場合には補足として話すことで、面接官に対して積極性を示せます。
面接で頭が真っ白になったときのNG行動
面接で頭が真っ白になってしまっても、以下の行動は避けるようにしましょう。
- 沈黙してしまう
- 質問とズレた回答をする
- まとまっていない考えを思いつくまま話す
これらの行動は、かえって面接官の心証を悪くしてしまう恐れがあります。
それぞれの注意点を詳しく見てみましょう。
なお、面接がうまくいかなかったとしても受かるケースについては、こちらの記事で紹介しています。
沈黙してしまう
質問に対する答えが思いつかず、回答を考える場面もあるかもしれません。
しかし断りもなく沈黙してしまうと、面接官にコミュニケーションが取れない人材ではないかと不安に思われてしまいます。
質問を受けたあと、そのまま黙って考え込むのは避けるべきです。
考える時間がほしいのであれば、面接官に一言断りを入れるようにします。
面接は応募者と面接官のコミュニケーションの場であり、相手と意思疎通を図ろうとする姿勢が大切です。
質問とズレた回答をする
緊張で事前に用意した内容が飛ぶこともあるかもしれませんが、質問とズレた回答は避けましょう。
知ったかぶりをしている、コミュニケーション能力に欠けるなど、マイナスのイメージを持たれる可能性があります。
緊張で面接官の質問内容がわからなくなってしまったときは、素直に「恐れ入りますが、再度ご質問をお願いできますでしょうか」などと聞き返すのがベターです。
同様に、質問の意図が自分の認識と合っているのか不安なときも「〇〇についてのご質問という認識で合っていますでしょうか」などと確認しましょう。
まとまっていない考えを思いつくまま話す
難しい質問に対しては、何となく考えながら話したり、思いつくまま話したりしそうになるかもしれません。
しかし、まとまらない考えをだらだらと説明すると話の要点がぼやけて、結局のところ何を言いたいのか面接官に伝わりにくくなります。
その回答について面接官から深掘りをされた場合、なおさら答え方に困るという悪循環に陥ってしまうでしょう。
質問に対する回答は、まず結論から伝えることを常に意識してみてください。
【面接対策】頭が真っ白にならないための準備
面接で緊張しすぎる方は、事前準備が足りておらず選考で落ちる不安感にとらわれている可能性があります。
頭が真っ白にならないためには、以下の面接対策を行いましょう。
- 面接練習を繰り返す
- 面接は失敗しても良いと考える
それぞれのポイントを詳しく解説します。
面接練習を繰り返す
面接で自分のイメージどおりに受け答えするためには、面接練習を何度も繰り返すことが大切です。
面接は、志望企業の求める人材に合致するか見極められる特殊な環境といえます。
また、日常生活でのご家族や友人との会話とは異なり、ビジネスパーソンとして適切なコミュニケーションを取らなければいけません。
このため練習を繰り返し、自分の力を十分に発揮できるよう、面接という環境を擬似的に体験し慣れておく必要があります。
面接練習の際は、ご家族や友人のほか、転職エージェントなど第三者にも見てもらうのがおすすめです。
本番さながらの環境を作ったり、客観的な意見をもらったりして自信をつけましょう。
面接練習の際には、以下のポイントも意識してみてください。
回答はイメージやストーリーに載せて記憶する
面接で頻出する質問に関しては、回答を事前に考えておき、本番ですらすらと話せるようにしておきましょう。
回答の文章を丸暗記するのではなく、イメージやストーリーに載せて記憶するのがポイントです。
例えば志望動機の文章を丸暗記しようとすると、面接の緊張感から話の一部が飛んだとき、臨機応変に対応できず焦ってしまう可能性があります。
志望動機であれば「志望した背景・エピソード・入社後の目標」という基本の流れを頭に入れ、あとは自分の気持ちが乗るようにストーリーを持たせて内容を考えておきましょう。
笑顔や発声の練習をする
面接練習では適切な回答をすることばかりに注意が向いてしまいがちですが、表情や声のトーンなども意識しましょう。
笑顔などの表情や声のトーン・大きさは、応募者の印象を左右する要素です。
つまり、表情や声を意識すれば面接官に与える印象をある程度変えられるともいえます。
表情や発声の練習では、次のことを試してみてください。
- 鏡に向かって練習する
- 面接練習時に動画を撮り、あとで確認する
- 第三者の意見を聞く
自然な笑顔ではきはきと話せるよう、自信がつくまで練習を繰り返しましょう。
面接で失敗しても良いと考える
面接へ挑むにあたっては、気持ちの持ち方も大切です。
「面接で失敗してはいけない」と自分を追い込むと、失敗を恐れて必要以上に緊張してしまいます。
本来、面接は応募者と企業側の相性を確認する場所であり、対等な関係です。
面接官が応募者を評価しているのと同様に、応募者自身も「自分が入社するのにふさわしい企業かどうか」を見極める場でもあります。
失望されないよう振る舞おうとすると緊張しやすいため、「失敗しても大丈夫」「企業を知る良い機会」と気軽にとらえて面接に挑むようにしましょう。
面接で「頭真っ白」になっても素直な回答を心がけよう
就活や転職活動をするうえで面接は避けられませんが、緊張してしまい苦手意識がある方も珍しくありません。
特に最終面接が近づくにつれて、うまく回答しようと焦って頭が真っ白になることもあるでしょう。
こうしたとき、まずは深呼吸をして自分の頭の中を整理してみてください。
どうしても回答が思いつかないときには、素直にわからないと伝えても大丈夫です。
緊張する場面だからこそ、面接官に対しての配慮を忘れず素直な回答を心がけることが大切になります。