相手へ良い印象を与えることは対人関係を築くうえで重要なポイントですが、それは面接においても同じです。
特に就職活動の面接では、第一印象が採用・不採用を左右するといっても差し支えありません。
本記事では、面接における第一印象を良くする方法をご紹介します。
第一印象が良い人の特徴、見た目や話し方で対策すべき点も併せてチェックしましょう。
内定に近づく第一歩とするため、就活の面接を控えている人は参考にしてみてください。
目次
面接では第一印象が大切
第一印象は面接の合否に関わる重要なポイントです。
まずは、面接においてなぜ第一印象が大きな意味を持つのか、理解しておきましょう。
面接の第一印象は入室3秒で決まる
一般的に人の第一印象は、出会って3~10秒で決まるとされています。
面接に置き換えて考えると、入室して挨拶をする程度の時間といえるでしょう。
またコミュニケーションをとっていくなかで、第一印象を覆すことは難しいといいます。
第一印象が悪いと、その印象が強く残って評価が引っ張られてしまうためです。
面接でたとえ良い受け答えをしたとしても、第一印象が悪いと評価の改善は困難です。
このことから、第一印象は合否に影響を与える重要な役割を担っています。
メラビアンの法則を理解しておこう
第一印象を構成する情報のなかでも、見た目は特に大きな割合を占めます。
アメリカの心理学者であるアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によると、人とのコミュニケーションにおける情報の構成要素は、言語情報・聴覚情報・視覚情報の3つです。
そして人の印象は以下の割合で決まるとされ、これを「7-38-55のルール」といいます。
- 言語情報(会話の内容):7%
- 聴覚情報(話し方):38%
- 視覚情報(見た目や表情):55%
つまり、コミュニケーションにおいては見た目や表情といった視覚情報がその人の印象の5割以上を占めるということです。
就職面接にあたって、外見には十分気を遣うべきということがわかります。
面接の第一印象が良い人・悪い人の特徴
面接での第一印象が良い人・悪い人とは、それぞれどのような人物を指すのでしょうか。
具体的な特徴を確認していきましょう。
面接の第一印象が悪い人
身だしなみに清潔感がなく、挙動がおかしいと第一印象は悪くなりがちです。
服がよれている、汚れているといったルーズさが目立つ場合、だらしない人に見えてしまいます。
また、髪が整っていなかったり場にそぐわないほど派手だったりするのも、第一印象に悪影響を及ぼすでしょう。
表情や話し方に関して、目を合わさずにどことなく挙動不審な人、声が小さくハキハキとしていない人は信用されにくくなります。
自信がなさそうに下を向いたままボソボソと挨拶する人などは、第一印象が悪く採用されにくいかもしれません。
面接の第一印象が良い人
清潔感があり、明るくハキハキと話す人は高評価につながります。
スーツをきちんと着こなし、髪型もきれいに整っていると、清潔感が出て印象が良くなります。
スーツだけでなく、靴や小物も汚れていないことが重要です。
身だしなみはもちろん、声や話し方、姿勢も第一印象に影響を与えます。
明るい表情で相手を見て、聞き取りやすい声のトーンとスピードで、ハキハキと話しましょう。
このとき背筋を伸ばした姿勢でいると自信があるように見えて、さらに好印象につながります。
面接の第一印象を良くする方法
面接での第一印象を良くするためには、社会人としての正しい身だしなみが必要です。
さらに表情や姿勢、話し方について意識したいポイントを紹介します。
身だしなみを整える
ととのった身だしなみは、協調性やビジネスマナーをわきまえていることのアピールにもなり、面接における第一印象を決める重要なポイントです。
服装や髪型のポイントを男女に分けて解説します。
男性
スーツの色は黒やネイビー、ダークグレーなどの落ち着いた色味を選びましょう。
シャツやネクタイは華美なデザインを避け、無難なデザインを選ぶのが一般的です。
髪型はさっぱりと清潔にし、前髪が目にかからないようセットします。
家を出る前に、寝癖がついていないかきちんとチェックしておいてください。
また、ヒゲはきれいにそっておきましょう。
髪がぼさぼさだったり無精ヒゲが生えていたりすると、入社意欲に欠けた印象を与えてしまいます。
面接時の服装に関して、詳しくは以下の記事をご参照ください。
女性
服装は男性と同じくスーツですが、パンツ、スカートどちらでもかまいません。
自分が演出したい印象に合わせて選ぶと良いでしょう。
髪が長い場合は、ポニーテールや低い位置でのお団子スタイルでまとめておいてください。
前髪は目にかからないように短くするか、横に流しておきます。
髪色はナチュラルな状態がベストなため、派手な髪色や根本と毛先の色が違う状態であればカラーし直しておきましょう。
また、ナチュラルメイクを心がけると、健康的で清潔感のある印象を与えられます。
濃すぎず、悪目立ちしないよう自然なメイクを心がけましょう。
面接時の女性の服装に関しては、こちらも参考にしてみてください。
表情・姿勢を意識する
笑顔でいること、背筋を伸ばすことを意識しましょう。
口角を上げて笑顔を作ると、自信に満ちた印象を与えるだけでなく、声のトーンも明るくなります。
緊張に弱い方は、鏡の前で自然な笑顔の練習をしてみるのも一案です。
また、立っているときも座っているときも、背筋を伸ばして姿勢を良くしましょう。
慣れないスーツだと縮こまって猫背になりがちですが、入室時から面接は始まっています。
話しているあいだもしっかりと前を向き、相手の目を見ることが大切です。
話し方に気を付ける
ハキハキと大きな声で、かつ丁寧に話すことを意識しましょう。
小さな声でボソボソと自己PRする人より、同じ内容を話していても印象が良くなります。
また、人は緊張すると早口になってしまう傾向があるため、意識的にゆっくり話すと効果的です。
加えて、面接では丁寧な言葉遣いを徹底しなければなりません。
尊敬語と謙譲語を使いこなし、社会人としてのマナーが備わっていることをアピールしましょう。
【状況別】面接で第一印象を良くするポイント
近年では、マスクをつけた状態での面接やオンライン面接の機会も増えました。
こういった場合に面接の第一印象を良くするポイントを、状況別に確認していきましょう。
マスクをつけている場合
普段よりも大きめの声で話し、顔全体で表情を作ることが重要です。
マスクをしていると、声がこもって相手に発言が届きにくくなってしまいます。
普段よりも口を開け、声も大きく抑揚をつけて話すと、面接官が聞き取りやすくなるでしょう。
さらにマスクで口元が隠れていて見えないため、顔全体で表情を作る必要があります。
笑顔のつもりでも、口角を上げているだけでは相手に伝わりません。
目元を緩める、眉毛を動かすなど豊かな表情を意識することが大切です。
大きめの相槌やジェスチャーを駆使しながら話すのも、コミュニケーションを円滑にする効果があります。
表情がわかりにくいぶん、一生懸命さや熱意を伝えるためにこれらも活用してみましょう。
オンライン面接の場合
通信環境を確認し、照明や背景にも気を配って準備できるとベストです。
電波の状態が悪いために通信が途切れてしまうと、面接が中断されてしまいます。
オンライン面接の場合、Wi-Fi環境が整っている場所で行うことが必須です。
また、雑音が入ると声が届きにくく面接官への印象も良くありません。
自宅や貸会議室など、一人になれる静かな場所で面接を受けましょう。
照明に関しては、できる限り明るくすることがポイントです。
カメラ越しでは表情が伝わりにくいため、顔色が明るく見えるように調整します。
さらに背景に物があると面接官の目に入り集中を妨げてしまうため、白や無地の壁などシンプルな背景にしておきましょう。
最後に、面接中は画面でなくカメラを見ることが大切です。
画面に映っている面接官の顔を見ると、視線がずれてしまい表情や熱意が伝わりにくくなります。
第一印象を良くして面接を突破しよう
面接官に与える第一印象は、合否に影響を及ぼす重要な要素です。
なかでも見た目や表情といった視覚情報は、印象を左右するポイントとなります。
第一印象の重要性を認識したうえで、面接にふさわしい状態で本番に臨めるよう対策が必要です。
スーツや髪型といった見た目はもちろん、話し方にも注意してみてください。
清潔感のある見た目を意識し、笑顔でハキハキと話すことを心がけましょう。
第一印象が良いと、面接官からの質問に対する受け答えも、より効果的にアピールできます。