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面接対策「学生時代頑張ったこと」の答え方・例文を解説

採用面接を受けた方なら誰しも、学生時代頑張ったことを聞かれた経験があるのではないでしょうか?
面接でよく聞かれる質問に、学生時代や現職で頑張ったこと、力を入れたことを問うものがあります。
頻出の質問にはしっかりと答えられるよう準備をしておきたいものです。

この記事では、面接やエントリーシートで学生時代頑張ったことを答える際のポイントと例文を解説します。
ぜひ最後まで読んで、面接対策に活かしてください。

面接官が頑張ったこと(ガクチカ)を聞く理由

面接官が頑張ったこと(ガクチカ)を聞く理由

「学生時代力を入れたことはなんですか」という質問は、面接で定番の質問です。
頻出なので「ガクチカ」という略語で呼ばれることもあります。

高評価をめざすためには、回答を準備する際に面接官がこの質問を通して何を知りたいのか、把握していることが重要です。
「ガクチカ」を聞くときに面接官は何をつかみたいかを理解し、求められる答えを準備しましょう。

自社との相性を知るため

面接官は、候補者の人格のうち、何に力を入れどのように努力するタイプなのかを知りたいと考えています。
そのうえで企業の性質と合致するかを知りたいのです。

学生時代頑張ったことのエピソードから、面接官は次のようなことをくみ取ろうとしています。

  • 目標や課題を見つける思考
  • 具体的な解決に向けて動くまでの問題解決能力や計画力
  • 結果を達成するまでの行動力や協調性、リーダーシップ

面接官は、企業が求める人物像と上記の内容が合致しているかどうかを判断しようとしています。
したがって、企業が求める人物像や募集内容を意識して答えることが重要です。

仕事への姿勢を見極めるため

面接官は、高校生活や大学生活で頑張ったことを参考に、社会人となったときの仕事に対する情熱の向け方を見極めたいと考えています。
新卒や未経験部門への転職の場合、経歴や資格でそのあとの働き方を推察することはできません。
そこで、この質問を通して仕事への姿勢や、どのように物事に取り組むかを見極めようとしているのです。

そのため、課題や目標に向けてどのように取り組むのか、物事への頑張り方が伝わるように答える必要があります。
また、具体的な行動の過程も伝えることが重要です。

説明能力やコミュニケーション能力を見るため

面接官は、上記のような内容の回答を論理的に伝えられるかどうかや、頑張ったことの背景、エピソード、学んだことなどを含めて、わかりやすく説明できるかどうかも見ています。
学校やサークルを知らない人物に、実際あったエピソードを伝えるのは難しいものです。
したがって、物事をわかりやすく伝える力を測るのにも良い質問なのです。

受験者は、エピソードをわかりやすく説明できているか、論理的に回答を組み立てられているか、聞き取りやすい声ではきはきと話せるかを確認しておくと良いでしょう。

面接向け「学生時代頑張ったこと」のまとめ方

面接向け「学生時代頑張ったこと」のまとめ方

ここまで、「学生時代頑張ったこと」を質問する意図として、企業との相性を判断するため、仕事への姿勢を見るため、説明能力を図るためと解説してきました。
では、これらを含む内容をどのような構成でまとめたら良いのでしょうか。

学生時代頑張ったことの内容をわかりやすく論理的にまとめる方法を解説します。

構成方法

「学生時代頑張ったこと」の質問では、説明能力やコミュニケーション能力を問われているため、論理的に答えられるように準備することが必要です。
また、就職活動においては過去、現在、未来が論理的につながるように構成すると、論理的な思考ができている印象をあたえられます。

具体的には、まず質問に対する結論を述べ、そのあとエピソードの内容へと移るとわかりやすくなります。

結論

学生時代頑張ったことの質問に対し、何をがんばったのかを最初に説明します。
そのあと、エピソードの紹介をし就活後どのように活かすかを述べる、という流れが聞き手も理解しやすい構成でしょう。
最初に結論を述べると、そのあとの展開を聞き手が想像しやすくなるためです。

なぜその活動を行おうと思ったのか

次に、なぜその活動を行おうと思ったのか、つまり問題意識や課題を見つけるきっかけを述べます。
面接官は、物事に取り組むことを決めた動機から、その人の考え方や人柄、行動力や問題抽出能力を推察することができます。

課題・問題点と結果

続いて、活動にあたって出てきた課題や問題点について述べます。
自分の思考の過程と、そのあとの行動についてできるだけ具体的に説明しましょう。
人を巻き込んで行動したのであれば協調性やリーダーシップなど人間関係に関するスキル、期限が決まった目標に対する行動であれば計画力などをアピールすることができます。

就職後どのように生かすか

最後に、この出来事で得た学びについてまとめます
仕事に活きる内容にすれば、就職後の仕事に対する姿勢をアピールすることができます。

スムーズに答えるポイント

学生時代頑張ったことの回答では、問題解決のプロセスを相手に順序だてて具体的に伝えることがポイントです。
そのため、次のような工夫が必要になります。

  • 上記を参考に構成をわかりやすく組み立てる
  • 数字を使って具体性のあるエピソードにする
  • 課題を具体的に設定する
  • ビジネスの場を想定し、仕事に活かせるエピソードにする

企業分析を行って募集する人材や部署に合わせたエピソードをまとめた場合や、組織で協力して頑張ったエピソードがある場合は、さらに良いアピールになるでしょう。

面接でアピールするほど「頑張ったこと」がない人は?

面接でアピールするほど「頑張ったこと」がない人は?

面接で「頑張ったこと」としてアピールするほどのエピソードがない、と感じる方もいるかもしれません。
初対面の面接官に対して話すとなれば、プレッシャーも感じるでしょう。
ここでは、「面接で言うほど頑張ったことがない」と感じる方がどうしたら良いかを解説します。

頑張ったことをもう一度探してみる

頑張ったことがないと感じる場合、ハードルを高く設定しすぎているか、網羅的に探せていないという可能性があります。
そのような方のために、頑張ったことの探し方をご紹介します。

まず、学生時代に頑張ったことの話題の例として、次のようなものがあります。

  • 学業
  • 学業以外のスポーツ、文化的活動、クラブ活動、サークル活動
  • ボランティア活動などの非営利活動、社会的活動
  • アルバイト、家事手伝い
  • 趣味特技

これらの話題について、活動中に課題や問題が発生したときにとった行動を思い出してみます。
その行動をとった経緯や理由を深く分析すると、学生時代に頑張ったことに値するエピソードを作ることができるでしょう。

上記の経験が何もないという場合、モチベーショングラフというグラフを作成する方法があります。
モチベーショングラフとは、自分の出来事や体験を振り返り、時系列でモチベーションの揺れ動きを表したものです。

面接でアピールするほど「頑張ったこと」がない人は?

学生生活をあらためて振り返り、グラフがプラスになっている時期にあったことを再度思い起こしてみます。
自分の行動について、なぜそのような行動をとったのか、何を感じたのかを深掘りすると頑張ったことのエピソードを見つける手助けになるでしょう。
また、自己PRに用いたエピソードの分析の視点を変えるのも一つの方法です。

今から挑戦することもできる

それでも見つからないときは今からできることに挑戦する方法もあります。
以下に挑戦できそうなことを紹介します。

  • 長期インターン
  • サークルやボランティア活動、地域活動に参加する
  • NPOやNGOでインターン
  • 裁量権の大きいアルバイトを探す
  • 資格を取得する
  • 趣味や習慣に明確な目標を設定する

年代や背景の違う人と活動をすると、新しい発見や課題が見つかることもあります。
また、現在何気なく行っていることに目標を設定すると、そこから達成に向けて取り組む過程を頑張ったこととして話すこともできるでしょう。

面接・就活向け「学生時代頑張ったこと」の例文

「学生時代に頑張ったこと」を面接で聞かれたときの準備として、あらかじめ文章を作っておくことをおすすめします。
その際、面接で与えられる時間やエントリーシートに書く際の長さを意識して準備するのが良いでしょう。
本章では例文をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

面接で聞かれたときの例文

面接で学生時代頑張ったことを聞かれた場合、通常2分程度で、「簡潔に」と言われたら1分で話すのが目安です。
2分なら400文字、1分なら200〜300文字程度の分量で準備しましょう。
ここでは、300文字程度の例文をご紹介します。

私が学生時代に力を入れたことは、趣味の読書を生かしての発信活動です。
年間200冊の読書をしているため、それを誰かの役に立てる手段がないかと考えました。
時間のない人にもその本の内容や勉強になる点を知ってもらい、本を選ぶ手助けになるよう、内容の解釈や感想、レビューをブログにまとめています。

想定読者の分析をしっかり行ったり、本の売れ筋のチェックを行ったりして工夫したところ、今では月に5万人が目にするブログとなり、広告で収益化もしています。
このことを通して、人のニーズをくみ取ることや継続することの重要性や、マネタイズの原理を学びました。

エントリーシート・履歴書に書くときの例文

エントリーシートに書く場合、指定がなければ300〜400文字が適当と考えられます。
以下に300〜400字で例文をご紹介します。

私が学生時代に力を入れたことは、公認会計士試験です。
金融系の就職をめざすにあたって、専門知識を持った社会人になりたいと考えて挑戦しました。

大学生活を送りながら、勉強時間を捻出することとモチベーションを維持することに課題がありました。
そこで、朝の時間を有効に活用して毎朝2時間の勉強時間を確保し、それを1年間継続しました。
また、公認会計士をめざす仲間とコミュニティを作り、週1回勉強会をひらいてモチベーションを維持しました。
さらに情報交換の機会にもなり、効率が上がりました。

結果は不合格でしたが、目標設定と達成するための方法を試行錯誤する思考力、また継続する力が身につきました。
会計士の試験内容の知識や問題解決に対する姿勢を今後の仕事で活かせると考えています。

学生時代頑張ったことのNG例

学生時代頑張ったことのNG例

学生時代頑張ったことを答えるのに、避けたほうが良い内容があります。
例えば、次のような内容は避けたほうが良いでしょう。

  • 誰かに言われて仕方なくやったこと
  • 自慢話
  • ありふれた経験を定型文のようにまとめてしまうこと

学生時代に力を入れた内容として、課題を抽出して目標を設定し、方法を考えるという過程が重要です。
したがって、受け身の姿勢で取り組んだことよりも、自発性を持って取り組んだことのほうが適切です。

また、力を入れて努力した結果、賞をとったり何かを達成したりしたことは誇らしいと思いますが、結果だけのプレゼンを求めているわけではありません。
過程を分析して述べることが重要です。

ありふれた経験を分析せずに表面的なまとめをしてしまうと、応募者の人柄や仕事に対する姿勢が伝わりません。
自分が取り組んだ際の考えや工夫をきちんとアピールすることが大切です。

学生時代に頑張ったことを面接で答えられるよう準備しておこう

学生時代に頑張ったことは面接の頻出質問です。
まとめ方やアピールの仕方、例文とNG例をご紹介しました。
また、頑張ったことが思い当たらない方のために、探し方やこれから始められる例を解説しました。
できるだけ早く取り組むことをおすすめします。
ぜひ参考にして、面接のために準備をしておきましょう。

執筆者について

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