転職初日の挨拶は、転職者にとっても、迎え入れる企業にとっても、お互いを認識する重要な機会です。
適切な準備をして、気持ち良くスタートを切りましょう。
本記事では、転職初日の挨拶について、かける時間や話す内容、手土産などの解説をしていきます。
挨拶の例文も紹介しているため、これから転職予定の方は参考にしてください。
目次
転職初日の挨拶で好印象を与えるには?
まずは、転職初日の挨拶で好印象を与えるためのポイントとして、以下の5つを紹介します。
- 1分程度で簡単に伝える
- 誰にでも伝わる言葉を使う
- 経験ある職種でも謙虚さを意識する
- 謙虚すぎてネガティブな印象を与えない
- 手土産はなくても大丈夫
それぞれ見ていきましょう。
1分程度で簡単に伝える
転職初日の挨拶は、朝礼や仕事前の打ち合わせなど、慌ただしい時間に行われることが多いため、1分程度を目安に、手短に済ませるようにしましょう。
あらかじめ話す内容をまとめ、練習しておくことで、スマートな第一印象を与えることができます。
誰にでも伝わる言葉を使う
転職初日の挨拶は、業界用語や専門用語を避け、誰にでも理解できる言葉を使いましょう。
業界用語や専門用語は、職場によっては意味が伝わらなかったり、違う意味でとらえられる可能性があるためです。
例えば「シュリンク」という言葉は、IT業界では「データの圧縮」「小型化」を意味しますが、出版や工場の梱包では、物理的なコンパクト包装を意味します。
挨拶を意図したとおりに受け取ってもらうためにも、できるだけわかりやすい言葉に置き換えて話すようにしましょう。
経験ある職種でも謙虚さを意識する
経験のある職種に転職した場合であっても、謙虚な姿勢を心がけましょう。
過去の実績や成果を伝えること自体は問題ないのですが、伝え方を間違えると自慢話ととらえられかねません。
同じ職種で実績があっても、転職先の職場では新人であることを忘れずに振る舞うことが重要です。
謙虚すぎてネガティブな印象を与えない
謙虚な振る舞いは重要ですが、あまり自分を下げすぎてもネガティブな印象を与え、これから一緒に働く転職先の人を不安にさせてしまいます。
謙虚でありながらも、前向きな姿勢を見せられる内容で挨拶をしましょう。
手土産はなくても大丈夫
転職初日に手土産を用意する必要はありません。
手土産はコミュニケーションを取るきっかけにはなるものの、従業員の人数が把握できていないと、全員に行き渡らない可能性があります。
数の過不足や渡す相手の好みも考慮しないと、かえって気を遣わせるでしょう。
転職先の従業員数や、好みの傾向を事前に知っているなら用意しても良いですが、基本的にはなくても構いません。
転職初日の挨拶テンプレート
ここでは、転職初日の挨拶のテンプレートの基本内容と、シチュエーション別の例文を見ていきましょう。
スピーチやメールで伝える基本的な内容
転職初日の挨拶で伝える内容は、スピーチ・メールを問わず以下の情報を盛り込みます。
- 名前
- 前職の担当業務
- 会社に対して感じた魅力
- 自分の趣味や性格
- 仕事への意気込みや将来の目標
上記の内容は、未経験者・経験者共通です。
未経験者の場合は、仕事への意気込みや将来の目標を語るとき、「一日も早く役立てるようになりたい」「指導や注意点と真摯に向き合い頑張りたい」など、前向きな姿勢を伝えると良いでしょう。
経験者の場合は、「前職で身につけたスキルを御社でも活かしたい」など、即戦力としての意気込みを伝えると効果的です。
挨拶文を考えるとき、自己分析してから例文を作成したい方は、以下のページもご参照ください。
例文|スピーチで入社の挨拶をする場合
入社の挨拶をスピーチで行う場合、ハキハキとした明るい声と表情を意識して、1分以内に収まる長さにします。
具体的な例文を、経験者・未経験者・趣味や自分らしさを伝えるパターンの3つに分けてご紹介しましょう。
経験者のスピーチの例文は、以下のとおりです。
前職は株式会社〇〇の営業部に所属し、6年間営業を担当しました。
今回応募したきっかけは、御社の主力商品「〇〇」に感銘を受け、自分の手で多くの人に紹介したいと思ったからです。
私の意欲を受け入れていただき、無事入社できましたことを心より感謝いたします。
なにぶん初めての職場環境なので、不慣れな点も多いかと思いますが、素直さと前向きな性分を活かし、一日でも早く皆様のお役に立ちたいです。
ご指導・ご鞭撻いただけますよう、よろしくお願いいたします。
未経験者のスピーチの例文は、以下のとおりです。
前職は〇〇会社の事務員として、3年間勤務していました。
今回こちらの施設へ応募したきっかけは、祖父の介護に携わったことです。
デイサービスでお世話になったのですが、介護士の皆様のあたたかさに心を救われ、自分も手助けできる人間になりたいと思いました。
私は合気道の有段者で、体力に自信があります。
未経験からのスタートではありますが、皆様からのご指導やアドバイスをいただきながら、一日でも早く介護士として役立てるようになりたいです。
よろしくお願いいたします。
趣味や自分らしさを盛り込んだスピーチの例文は、以下のとおりです。
以前は、〇〇スポーツの販売員として5年間勤めていました。
今回こちらの会社へ応募したきっかけは、仕事を通じて御社の商品に魅力を感じたからです。
私はジョギングが趣味で、日常的にスポーツウェアを着用していますが、こちらの会社の商品はジョギング仲間にもおすすめするほどお気に入りです。
新たに学ぶことも多いと存じますが、一歩一歩努力を重ねてまいりますので、よろしくお願いいたします。
例文|メールで入社の挨拶をする場合
社員数が多かったり、遠方に支社がある部署では、メールで入社の挨拶をする場合もあります。
メールでの挨拶は、読みやすさを考慮し、適度な改行や誤字脱字に配慮しましょう。
具体的な例文は、以下のとおりです。
初めまして。
〇月〇日付けで入社いたしました、〇〇と申します。
本来なら直接ご挨拶するべきところですが、メールでのご連絡をお許しください。
私は、前職で〇〇株式会社の営業部に所属し、営業を担当しておりました。
このたびご縁があり入社できましたことをうれしく思います。
営業の経験はございますが、新しい環境に馴染むまで、ご迷惑をおかけするかと存じます。
一日も早くお力になれるよう精進いたしますので、ご指導・ご鞭撻いただけると幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
〇〇部 〇〇〇〇(自分の指名)
電話番号
メールアドレス
転職先での入社挨拶はしっかり準備して行おう
転職初日に入社の挨拶は、1分程度を目安に、わかりやすい言葉で、謙虚でありながら前向きな姿勢を伝える内容にすると良いでしょう。
また、手土産はなくても問題ありません。
メールで挨拶をする場合は、読みやすさを重視し、誤字脱字がないよう気をつけましょう。