転職を考えている第二新卒者のなかには、順調に仕事が見つかるか不安を抱えている方も多いでしょう。
自分に合った求人があるか、応募先にネガティブな印象を持たれないかが気になるかもしれません。
こうした不安を乗り越えて仕事探しをする場合、うまくいくコツをしっかり把握しておくと転職活動をスムーズに進められます。
本記事では第二新卒の転職を成功に導くための秘訣、よくある質問などをまとめました。
第二新卒での転職を検討中の方は、参考にしてみてください。
目次
第二新卒の転職をうまく進める秘訣
第二新卒で転職活動を行うときは、以下のポイントを意識してみてください。
- 転職の目的・優先順位を明確にする
- 転職するのに最適なタイミングを狙う
- 提出書類や面接対策に力を注ぐ
- 企業研究をしっかり行う
- 転職サイトやエージェントを利用する
転職活動をうまく進める秘訣をしっかり頭に入れて、効率的に動きましょう。
それぞれについて詳しく解説します。
転職の目的・優先順位を明確にする
転職する目的や、応募先に求める譲れない条件を明確にしましょう。
優先順位をつける項目には、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事内容
- 収入・福利厚生・休日などの待遇
- 人間関係
- 雇用形態
- 社風
- キャリアアップできる環境か
- 働き方
- 経営理念・経営方針
- 勤務場所
- 人事評価制度
転職する目的や条件をしっかり定めると、転職の軸がぶれずに活動を行えるため、マッチ度の高い企業を見つけやすくなります。
一方で、転職そのものを目的にしていると再就職できたことに満足してしまい、その後のキャリアビジョンや仕事の目標を見失ってしまいがちです。
理想の将来像が定まっていないため、結果として転職を繰り返してしまう事態も起こりうるでしょう。
以上のことから、今後のキャリアプランをふまえて希望条件をしっかりと定めておけば、転職後のミスマッチを防ぎやすいと考えられます。
スケジュールを立てベストなタイミングを狙う
転職をうまく進めるためには、スケジュール管理も大切です。
第二新卒の求人は、1月〜3月・7月〜9月が多くなる傾向にあります。
1月から3月は、定年退職による欠員が出やすい時期です。
さらに、入社後1年以内で退職した新卒者の補充をするために、求人を出す企業が増えるでしょう。
4月入社が実現すれば、新卒者とともに研修を受けられるかもしれません。
7月から9月は、ボーナス支給後に退職した人の補充や、人事異動で欠員が出る企業が多い傾向にあります。
4月や10月に入社できるよう入念に計画を立てて活動すれば、スムーズな転職活動が行えるでしょう。
ただし、最近は、通年採用を行う企業も増えていますし、企業によっては必ずしも上記の時期に当てはまるとは限りません。気になる企業の求人情報は、こまめにチェックするといいでしょう。
求人に応募する提出書類や面接対策に力を入れる
転職をうまく進めるうえで、履歴書と職務経歴書の準備や面接対策への入念な準備は必須です。
まずは転職理由を前向きにとらえ、意気込みや熱意をアピールしましょう。
さらに提出書類と面接での回答に矛盾が発生しないように、一貫性を持たせることも大切です。
柔軟性や社会人としての経験、仕事への意欲など、第二新卒の強みを積極的にアピールしつつ、具体的なエピソードも交えた説明ができると効果的です。
前職を辞めた経験があるとはいえ、第二新卒はまだ年齢も若く、それゆえの吸収力の高さを採用側に評価されることもあります。
応募する企業の研究をしっかり行う
転職を行う際には、企業の情報を詳しくリサーチし、特徴を理解することも重要です。
多くの企業情報を集めれば、他社と比較検討できるため、よりマッチ度の高い企業を絞りやすくなります。
また、入念な企業研究は面接対策を行う際にも役立つでしょう。
企業研究をするときにチェックしたい項目には、以下が挙げられます。
- 企業理念
- 社風
- 経営者の情報
- 事業内容
- 職種
- キャリアアップできる体制が整っているか
- 経営方針
- 求められている人物像
応募先の特色をしっかりとらえ、自分の能力をどう活かせるか、なぜこの企業が良いのかを熟考しましょう。
可能であれば、実際にその企業で働く人の声を聞くのも一つの手です。
さまざまな情報を集めて、面接での回答や書類作成に有効に活用してください。
転職サイトやエージェントを利用する
第二新卒の転職には、転職支援サービスを効果的に取り入れることをおすすめします。
これらを利用するメリットは、転職のプロに面接のアドバイスをもらえたり、企業との面接の日程調整、応募書類の添削を行ってもらえたりする点です。
また転職サイトやエージェントには、一般に公開されていない非公開求人も存在します。
利用すれば、そうした求人のなかから自分の希望にあったところを教えてもらえる可能性があります。
加えて、求人票だけでは得られない業界や企業の情報も教えてくれます。
以上のことから転職支援サービスを有効活用することで、一人での転職活動よりも労力や不安を軽減できるといえます。
第二新卒の転職はやめておけと言われる理由
第二新卒の転職を勧めない人の理由は、次のとおりです。
- 経験・スキルの不足
- 早期退職を懸念される
- 手厚い教育を受けられない場合がある
なぜ第二新卒の転職はやめておけと言われるのか、以下で解説します。
採用につながる経験・スキルの不足
第二新卒の転職の懸念点として、即戦力となる経験やスキルの浅さがあります。
経験や実績が豊富な他の中途採用者と比べると、職務履歴書に書ける内容が少なめな第二新卒は、印象が薄くなってしまいがちです。
また社会人経験がまだ浅く、求人の応募要件を満たしていない場合も、採用につながりにくい傾向にあります。
この場合、応募前に勉強し、ある程度の知識を身につけておくのがベターです。
前向きな姿勢をアピールできれば成長意欲を認められ、転職活動が優位に働く可能性があります。
就職してもすぐ辞めるのではと懸念される
第二新卒は前の職場の在職期間が短いため、採用してもまたすぐ辞めてしまうかもしれないと危惧されやすい傾向にあります。
企業のなかには、第二新卒に対して「忍耐力や向上心に欠ける」「退職を繰り返しやすい」というイメージを持っているところもあるのが現状です。
早期退職のイメージを払拭するためには、転職理由を肯定的に伝えましょう。
退職した理由をふまえて、次の仕事にどう活かすのかを具体的に述べることが大切です。
マイナスな面をプラスに変え、面接官を納得させるだけの筋が通った説明ができれば、イメージアップにつながります。
採用後に手厚い教育を受けられない可能性がある
第二新卒は、新卒者と同じような手厚い研修や教育を受けられない可能性があります。
すでに社会人としての経験があるため、第二新卒者は中途採用者と同等に扱われる場合もあるでしょう。
結果として、入社後に追いつくのに苦労するかもしれません。
とはいえ第二新卒の魅力には、新卒に比べて社会人としての経験がある点や中途採用者より若く柔軟性が高い点が挙げられます。
採用後の教育体制が気がかりな場合は、採用情報から研修制度が充実しているかどうかをチェックしてみましょう。
第二新卒の転職でよくある質問と回答
第二新卒は企業から歓迎されるのか、また転職活動を行うにあたって注意点はあるのでしょうか?
第二新卒が転職をするときに気になる質問と、それに対する回答をまとめました。
質問:新卒と第二新卒の違いは?
「新卒」とは、専門学校や大学などを3月末に卒業し、初めて働く人を指します。
「第二新卒」は、新卒として就職し、3年以内に離職した人のことです。
ただし、第二新卒には厳密な決まりがありません。
詳しくは以下の記事をご参照ください。
質問:大企業は第二新卒を歓迎してくれる?
第二新卒でも、大手に就職することは可能です。
第二新卒は新卒に比べて教育のコストを抑えられるため、積極的に採用する大手企業も珍しくありません。
さらにコミュニケーションスキルやチャレンジ精神、客観性、主体性などの潜在能力を重視する企業もあります。
ポテンシャル採用で優秀な人材を確保し、社員を育成することがその目的です。
そのため、たとえ社会人としての経験が浅くとも、第二新卒のポテンシャルを活かして大手に転職できる可能性は十分にあります。
質問:第二新卒の需要はある?
企業にとって第二新卒は将来の成長の可能性が期待でき、採用に積極的な傾向にあります。
第二新卒の需要が伸びている根拠には、以下が挙げられるでしょう。
- 基本的なビジネスマナーが備わっており、指導を省略できる
- 前職のカラーに染まっておらず、柔軟性があり、指導しやすく育てやすい
- 将来性が期待できる
需要が高まっているタイミングだからこそ、第二新卒を強みにして転職をめざせます。
質問:第二新卒が未経験の業界や職種に転職する際に気を付けることは?
第二新卒の転職で未経験の業界や職種にチャレンジするときは、自分が持つスキルをうまくアピールすることが大切です。
学生時代の経験や前職で得たものを次の業界や職種でどう活かせるのか、具体的に述べましょう。
先述したとおり、第二新卒は年齢が若く吸収力も高いため、未経験の業界や職種にも挑戦しやすいといえます。
年齢が上がるにつれて未経験の業界や職種への転職はハードルが高くなりがちですが、第二新卒の場合は好機ともとらえられるので、前職で身につけたスキルや経験、仕事への意欲、熱意、今後のキャリアビジョンをうまくアピールしましょう。
第二新卒の転職にはコツをおさえてしっかりと対策を行おう
第二新卒で転職する際は、目的や条件を明確に設定し、スケジュール管理をしっかり行いましょう。
さらに自己分析や企業研究、提出書類の作成、面接対策にも力を入れる必要があります。
転職活動に時間をあまりとれない場合は、転職サイトやエージェントを利用するのも手です。
経験やスキル不足、早期退職への懸念などマイナスイメージを払拭するため、第二新卒ならではの強みをアピールしましょう。
前向きな姿勢や入社への意気込みを伝えることが、転職活動を進めるうえで鍵になります。