履歴書の志望動機において、書き出しと同じく最後の締めくくりも重要なポイントです。
どれほど書いてある中身が良くても、締めくくり方で印象は大きく変わってしまいます。
では、中途での転職や新卒の就活において、志望動機はどのように締めくくれば良いのでしょうか。
この記事では、パターン別に志望動機の締めくくりの例文を紹介します。
また、志望動機の文末を書くにあたってのポイントや注意すべきポイント、NG例もあわせて見ていきましょう。
目次
志望動機の締めくくりは全体の印象を左右する
志望動機の締めくくりは、全体のなかでも特に印象に残る部分です。
文末に内容をまとめ、入社後に貢献できる点や意欲などを強くアピールしましょう。
採用担当者は、志望動機の内容から入社後に活躍してくれる人材かどうかを判断します。
そのため、企業が求める人物像を把握し、そのうえで自分の強みや貢献度を伝えることが必要です。
末尾に内容を簡潔にまとめると、アピールしたい点を強調できる効果があり、採用担当者に伝わりやすくなります。
志望動機の書き出しに関する詳細は、以下の記事をご参照ください。
志望動機の締めくくり方のポイント
志望動機の締めくくりを書くにあたっては、いくつかのポイントがあります。
採用担当者に自分の熱意が伝わりやすいよう、まずはポイントをおさえておきましょう。
断定的な文章で書く
「○○できるよう貢献します」など言い切る形で文章が終わると、強い印象を与える効果があります。
「○○できるよう頑張りたいと思っています」「貢献できるようになれればと考えています」といった曖昧な表現には注意が必要です。
読み手には、弱々しく自信がないようにうつってしまうこともあります。
締めくくりに「○○します」といった断定的な文章を使うことで、アピールしたい点をより強調し熱意を伝えられます。
言い切る言葉で志望動機を締めるようにしましょう。
ポジティブな言葉を使う
採用担当者は応募者がなにをできるのかだけでなく、「一緒に働きたいか」「入社後に頑張ってくれるか」といった点にも着目しています。
そのため、ポジティブな言葉を使って、一緒に働きたいと思ってもらえる文章にすることがポイントです。
「未経験の職種で不安はありますが」といったネガティブな内容で文章が締められていると、採用担当者も不安になってしまいます。
本当に活躍できるのか心配な気持ちはあったとしても、志望動機の文末には「貢献します」や「活躍します」などポジティブな言葉を書き、採用担当者に良い印象を残すように心がけましょう。
入社後をイメージしてもらえるよう具体的に書く
志望動機の内容を通して、入社後どのような活躍をするのか、採用担当者にイメージしてもらわなければなりません。
そのため、志望動機の文末には、入社後やりたいことや貢献できることなどを具体的に書きましょう。
締めくくりは内容を強調する効果があるため、アピールしたい点を具体的かつ簡潔に伝えることが重要です。
- 語学力を活かし、ヨーロッパ圏でのシェア拡大に貢献します
- 前職で培った提案営業力を活かして業界内でのシェアを拡大し、将来的にはマネージャーとしてチーム育成もめざします
上記のように、自分のアピールポイントと将来どのようになりたいかを具体的に書くことで、入社後の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
【パターン別】志望動機の締めくくりの例文
ここからは、志望動機における締めくくりの例文をパターン別で紹介します。
先述のポイントを頭に入れながら、例文を確認してみましょう。
志望動機の例文に関する詳細は、以下の記事もご参照ください。
また、新卒の志望動機の例文に関する詳細は、以下の記事をご参照ください。
志望度の高さ・意欲をアピール
【例文①】
未経験ではありますが、経理として働くために簿記2級を取得しました。
目標に向かって諦めない気持ちと資格取得で得た知識を活かし、将来的には決算も担当できる経理部門の中心メンバーとして、貴社に貢献します。
【例文②】
貴社のモットーであるお客様第一主義が、付加価値の高い商品を生み出していると感じ、その理念に共感いたしました。
前職の営業で培ったヒアリング力と提案力を活かして、お客様を第一に尽力します。
即戦力・入社後の活躍をアピール
【例文①】
前職における営業と人事管理のシステム開発経験を活かし、各企業の課題を解決できるシステムの提案と開発を行い貴社に貢献します。
将来的には、営業とシステム開発をできるチームの育成にも携わりたいと考え志望いたしました。
【例文②】
前職で培った店舗マネジメントのノウハウを活かし、戦略立案から実行にともなう指揮をとれると自負しております。
貴社の課題である50代以上への訴求を解決し、業界シェアを拡大できるよう貢献します。
ビジョン・やりたいことをアピール
【例文①】
貴社に入社後は、英語と中国語の語学力を活かし、貴社が課題としている中国でのシェア拡大に尽力します。
そして、貴社が目標としているアジア圏における物流業界シェアトップを実現します。
【例文②】
前職で培ったプログラミングの経験を活かし、高齢者も使いやすいアプリの開発に尽力します。
貴社が提供する高齢者向けサービスは、生活のしやすさを第一に考えられており、私もアプリ開発をとおして貢献します。
将来性をアピール
【例文①】
5年間で2つの新規事業を立ち上げ、成長を続ける貴社に魅力を感じました。
不動産に関しては未経験ですが、前職で人材サービス部門の立ち上げに携わった経験を活かし、新規プロジェクトの黒字化に貢献します。
【例文②】
前職での経験から、自分らしい働き方を掲げる貴社の理念に共感しました。
未経験から取得した社会保険労務士の知識を活かし、労務に関するコンサルティングで企業の課題を解決できる存在になります。
志望動機の締めくくりのNG例と注意点
締めくくりの内容によって全体の印象が左右されるため、マイナス評価にならないよう注意点をおさえておかなければいけません。
書き終わりにおけるNG例と注意すべきことを3点解説します。
具体性・オリジナリティがない
誰でも考えられるような内容や、定型文は避けましょう。
使いまわしを疑われ、熱意が低いと思われる危険性もあります。
具体性がなく一般的すぎる文章では、人間性や将来のビジョンがうまく伝わりません。
入社後がイメージできるよう、明確な強みや具体的なエピソードを交えながら自分の言葉で書きましょう。
【NG例文】
- 貴社へ入社後は、売上に貢献できるよう一生懸命頑張ります
- 営業職として活躍できるよう努力します
- 貴社の成長に向けて精一杯取り組むため、よろしくお願いします
謙遜しすぎている
志望動機の締めくくりはポジティブな言葉を使うことが基本です。
謙遜しすぎてネガティブな表現をすると、マイナス評価を受ける可能性があるため注意しましょう。
謙遜しすぎた表現では自信のない雰囲気が伝わり、採用担当者は「この人で大丈夫か」と不安になってしまいます。
未経験の場合などで不安があったとしても、志望動機ではそれを隠して前向きに記すことがポイントです。
【NG例文】
- 未経験でおこがましいですが、ついていけるように尽力します
- お役にたてるかわかりませんが、一生懸命に努力します
- ご迷惑をおかけしないよう、精一杯働きます
締めくくりが大げさ、飛躍しすぎている
ポジティブな言葉で断言することは重要ですが、過剰な表現をしてはいけません。
締めくくりが大げさな場合や、内容が飛躍しすぎている場合、採用担当者から不信感を持たれ、自己分析ができていないと思われる可能性があります。
また、大げさに伝えることで内容に矛盾が生じる恐れもあります。
志望動機のなかで矛盾がないようにすることはもちろん、ESなどともずれがないように気をつけましょう。
【NG例文】
- 絶対にヒット商品を開発します
- 必ず売上を拡大すると約束します
- 1年後に業界シェアを5%拡大させます
締めくくりに注意して好印象の志望動機を作成しよう
志望動機の締めくくりは、全体の印象を決める重要な要素です。
入社後がイメージできるよう、具体的なエピソードを交えながらオリジナリティある内容にしましょう。
応募する段階では、自分のスキルや今後のビジョンに自信がない場合もあるかもしれません。
しかし、不安な気持ちがにじみ出てしまうと選考には不利です。
ポジティブな言葉を使った結びで、良い印象を残す志望動機に仕上げましょう。