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失業保険で確定申告が必要・したほうが良いケースを解説

失業保険を受給するにあたって、確定申告が必要なのか気になる人もいるでしょう。
失業保険は原則として税金がかからず、非課税です。
しかし、失業保険を受給した年は、確定申告は絶対にしなくても良いというわけではありません。

この記事では失業保険の確定申告が不要な理由をはじめ、確定申告が必要なケースとしたほうが良いケースについて解説します。

確定申告には申告期間があります。
ギリギリになって慌てないためにも、ぜひ参考にしてください。

失業保険の確定申告は不要

失業保険の確定申告は不要

失業保険の給付金は非課税のため、確定申告は必要ありません。
そもそも、失業保険は収入がない状態でも最低限の生活を保証するために支給されます。

しかし、失業保険を受給したから確定申告はしなくても良いというわけではありません。
失業保険の確定申告が不要というのは、あくまで失業給付金についてです。

失業保険の給付金に対しての課税がないだけで、その年に確定申告がすべて必要ないとは限りません。
実は、確定申告が必要なケースやしたほうが得をするケースもあります。

失業保険を受給後に確定申告が必要・したほうが良いケース

では、どのような場合に確定申告が必要なのでしょうか。
ここからは確定申告が必要なケースとしたほうが良いケースとして、以下の6つを解説します。

  • 再就職しなかった場合
  • 失業中に収入を得た場合
  • 退職金を得た場合
  • 医療控除・住宅ローン控除がある場合
  • 失業中の社会保険料を再就職先に言い忘れた場合
  • 個人事業主で条件に当てはまった場合

再就職しなかった場合

失業した年に再就職をしなかった場合は、確定申告をすることで還付金を受けられる可能性があります。

基本的に在職中は毎月源泉徴収されているので、払いすぎた税金が年末調整で還付されることが多いです。
しかし、再就職しないと、年末調整を行わないため、年末の還付がありません。

そのため、自分で確定申告すれば還付金をもらえる可能性があります。

失業中に収入を得た場合

失業保険受給中も、要件を満たせばパート・アルバイトなどで働くことが可能です。
前述したように、失業保険でもらえる給付金は非課税ですが、失業保険受給中に得た収入は課税対象です。

そのため、パート・アルバイトをしたり、不動産収入があったりする場合は、原則として確定申告が必要になるので注意しましょう。

詳しくは所轄税務署にお問い合わせください。

退職金を得た場合

退職金を得た場合でも、確定申告をすることで税金の控除を受けられる可能性があります。

退職金を得た場合、所得税および復興特別所得税として、退職金の金額×20.42%が差し引かれます。
高額の退職金を得た場合、想像以上に多くの税金がかかるかもしれません。

しかし、退職金には退職所得控除が用意されており、確定申告をすることで負担が軽くなるようになっています。
退職金から退職所得控除額を差し引いた2分の1の額が退職所得の金額になるので、一度計算してみると良いでしょう。

医療費控除・住宅ローン控除がある場合

失業保険の受給に関係なく、年に一定金額の医療費を支払うと、確定申告することで医療費控除を受けられる仕組みがあります。

医療費控除は年末調整で控除されないため、たとえ再就職先で年末調整を行ったとしても、自分で確定申告をしなければ還付されません。

また、住宅ローン控除をしてほしい場合にも自分で確定申告を行う必要があります。
確定申告の際には、住宅借入金等特別控除額の計算明細書など住宅ローン残高のわかる証明書を提出する必要が出てくるでしょう。

詳しくはお近くの税務署にお問い合わせください。

失業中の社会保険料を再就職先に言い忘れた場合

失業中に社会保険料などを自分で納めた場合、再就職した際に伝えることで年末調整をしてもらえます。
しかし、伝え忘れると控除されないため、自分で確定申告をしなければ還付金を受け取れません。

就労中は会社が社会保険料を納めるため把握していますが、個人が支払った社会保険料などは会社は知らないため注意が必要です。

個人事業主で条件に当てはまった場合

会社に再就職するのではなく個人事業主になった場合、年末調整の代わりに自分で確定申告をしなければならない可能性があります。

すべての個人事業主に確定申告が必要なわけではなく、年間所得が48万円以上だと確定申告が必要になります。

年間所得とは事業収入から必要経費を引いた金額になり、手元に入る収入とは異なるので注意しましょう。

失業保険受給後の確定申告における必要書類

失業保険受給後の確定申告における必要書類

失業保険受給後の確定申告で必要な書類は主に以下のとおりです。

  • 確定申告書
  • 源泉徴収票や収入が分かる書類
  • 各種控除証明書
  • 本人確認書類
  • 銀行口座の通帳(還付金のため)

必要書類は税務署の窓口や国税庁のホームページから入手できます。
また、作成は国税庁のホームページの確定申告等作成コーナーなどでもできます。

確定申告は項目が多くて慣れていなければむずかしいため、作成方法がわからない場合は、国税庁のホームページにある手引きや説明書、書き方を参考にしてください。

確定申告の提出期間は例年2月16日から3月15日です。

確定申告の提出方法は以下の3つです。

  • 所轄税務署の窓口に直接持っていく
  • 所轄税務署に郵送する
  • e-taxで申告する

失業保険で確定申告は原則不要だが必要なケースもある

失業保険の給付金は非課税のため、確定申告は不要です。
だからといって、その年の確定申告をしなくても良いとは限りません。
年間を通して失業保険以外の収入がある場合や還付金をもらいたい場合など、必要なケースもあるからです。

自分がどのケースに当てはまるのかを事前に知っておけば、余裕を持って確定申告の準備ができるでしょう。

ぜひこの記事を参考にして、自分の状況を確認してください。
一人ひとり状況が異なるので、不安な場合は所轄税務署に問い合わせて進めましょう。

執筆者について

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