履歴書の自己PRの書き出しをどうすれば良いのかわからないとお困りの方もいるでしょう。
自己PRは履歴書の要であり、絶好のアピールの場です。
また、書き出しは人事担当者の印象を左右する重要な部分となります。
この記事を読むと、自分の強みに合わせて自己PRの書き出しを作れるようになります。
作る際の注意点とポイント、強み別の例文をご紹介していますので、ぜひ参考にして印象的な自己PRの書き出しを作ってください。
目次
【自己PRの書き出し】5つのポイントと注意点
自己PRの書き出しに困った経験はありませんか?
どこから手をつけて良いかわからない、という方も珍しくありません。
自己分析で自分の長所をみつけたら、書き出しを工夫して自己PRを印象づけましょう。
自己PRの書き出しを作る前に、注意点がいくつかあります。
伝わりやすく、かつ他の人と差別化をするために、自己PRの書き出しで必要な注意点をご紹介します。
自分の強みをわかりやすく簡潔に伝える
ビジネスにおける文章の書き方の基本は、結論を最初に述べることです。
最初に要点を述べ、そのあとにその根拠や補助的な説明を加えます。
相手が理解しやすいシンプルな文章が目標になります。
したがって、自己PRの書き出しは強調したい長所や優れている部分を述べた一文にすると良いでしょう。
「私の強みは〇〇です」や「私は〇〇が得意です」といった書き出しは、シンプルで強いインパクトを与えます。
あいまいな言い回しは避け、断定調にする
説得力のある言い回しにするため、あいまいな表現は避けたほうが良いでしょう。
「~だと思います」「~といわれています」「~だそうです」といった言い回しは自信のない印象を与えるため、説得力のある断定的な文章を心がけましょう。
「私の強みは〇〇です」と言い切ることが重要です。
自己分析がしっかりとできているというアピールにもつながります。
また、伝えたい内容が同じでも、ネガティブな表現は避けたほうが良いでしょう。
例えば「効率性を重視する」と「無駄が嫌い」は似た表現ですが、受け取る相手にとっては印象がかなり異なる言葉です。
「嫌い」「無駄」などは否定的な言葉なので、ポジティブな言葉に言い換えましょう。
ありがちな言葉・表現は避ける
周りと差別化するためにはありがちな言葉や表現は避け、具体的な理由やエピソードを加えたり、切り口に独自性を出したりすると良いでしょう。
強みや長所の内容が誰にでも当てはまることや誰でもできることでは、独自性がアピールできないばかりか、テンプレートの使いまわしと感じられてしまいます。
テーマが定番でも、表現によって独自性を出すことは可能です。
また、テーマを印象づけるために添えるエピソードを選ぶ際には、以下の点に留意して選んでみましょう。
- 人柄が伝わりやすいエピソードを選ぶ
- 共感を得られやすいエピソードを選ぶ
- 何かを達成したなど、成果を伝えやすいエピソードを選ぶ
工夫して自分を表現する
自己PRで面接者に印象を残すには、わかりやすいだけでは足りないことがあります。
自分について、工夫した表現でアピールするのも効果的な方法です。
キャッチフレーズで表現する
強みをキャッチフレーズで表現するという方法があります。
相手にわかりやすく強みを伝え、印象を与えるメリットがあります。
キャッチフレーズの例
- カメレオンのような人間です……臨機応変の例え
- 人と人をつなぐ潤滑油です……優秀な調整役の例え
キャッチフレーズを用いることで、わかりやすくアピールすることができますが、いくつか注意点があります。
第一に、キャッチフレーズだけで強みが伝わるような、わかりやすいフレーズでなければいけません。
第二に、その強みを裏付けるエピソードが必須です。
キャッチフレーズのインパクトに負けないエピソードを、具体的かつ論理的に述べる必要があります。
また最後に、文章全体から浮いていないか、嘘や誇張表現がないか、全体を見直して確認する必要があります。
ものに例えて表現する
自分をものに例えるのも、インパクトを与えるのに有効な方法です。
その際、例えるものの選び方にいくつかポイントがあります。
まず、例える性格や強みを決めておく必要があります。
企業が必要とする人材を把握し、その人物像とかけ離れた強みを選ぶのは避けたほうが良いでしょう。
例えるものを選ぶ際には、そのものの用途、形状に注目すると良いです。
例えるものの例
- コンパス……軸足を一点に置きながらさまざまな地点で働くことができる、つまりマルチタスクが得意であることの例え
面接者がピンとくる例えができれば、印象を与えられ良い効果をもたらすことができます。
しかし、わかりにくい例えや回りくどい表現になってしまった場合には逆効果となってしまう可能性もあります。
使い方には注意が必要です。
【強み別】履歴書自己PRの書き出し例
この章では、履歴書の自己PRで効果的に強みをアピールできる、書き出しの例文を具体的にあげます。
強調して伝えたい強み別にまとめたので、ぜひインパクトある書き出しづくりの参考にしてください。
計画性をアピール
計画性があるという強みには、複数の意味が含まれています。
合理的に仕事を進められる、自己管理ができる、リスク管理できる、などです。
これらをアピールする書き出し例としては、以下のようなものが考えられます。
例1
私の強みは計画性があることです。
前職では複数の業務を同時に請け負い、優先順位をつけて行っていました。
例2
私は目標に向かって優先順位をつけて着実に物事をこなすことが得意です。
例3
私の強みは、「遅延を知らない電車」に例えることができます。
確実に期限内に目的を達成できるよう計画し、実行できることを意味します。
積極性・チャレンジ精神をアピール
積極性を強みとする場合、どのようなシチュエーションで力を発揮できるのかといったイメージを具体化すると伝わりやすくなります。
目標に向かって主体的に行動できる積極性、初めてのことに果敢にチャレンジする積極性など、ひと口に積極性といってもさまざまです。
いくつか書き出しの例文をご紹介します。
例1
私の強みは積極的に何にでも挑戦する性格です。
学生時代は海外でのボランティア活動に挑戦し、3ヵ国でボランティアを行いました。
例2
私の強みはほかの人がやりたがらない仕事を進んで行う積極性です。
例3
私は誰よりも早く、一番に手を挙げる人間です。
初めてのことにも果敢にチャレンジしていきます。
判断力をアピール
判断力を強みとする人の持つ資質は、以下のようなものがあげられます。
- 目標を把握している
- トラブルに対しても動じず、迅速に行動できる
- 周囲の状況をよく見て理解している
具体的にこれらを表現した自己PRの書き出しの例をご紹介します。
例1
私の強みは周囲の状況を見て柔軟に対応する判断力です。
例2
急なトラブルでもゴールを見失わないための判断力が強みです。
例3
私はカメレオンのようにとっさの周囲の変化に対応する判断力を持っています。
忍耐力・粘り強さをアピール
粘り強さを強みとする人は、努力家である、忍耐強いなどの側面を持っています。
また、困難にぶつかったときにもそれを解決する方法を考える、という問題解決能力を兼ね備えている必要があります。
書き出しの例文をいくつかご紹介します。
例1
必ず目標を達成するまで仕事をやり遂げる忍耐力が強みです。
例2
私はトラブルが発生しても試行錯誤し、課題を解決できる強い気持ちを持ち続けられます。
例3
私は不屈の努力家です。
一度決めた目標は達成するまであきらめない粘り強さを持っています。
協調性・コミュニケーション能力をアピール
協調性という言葉は抽象的で、さまざまな解釈ができます。
調整力、柔軟性、場をまとめる力などの意味を持っています。
また、周囲に流されて主体性がない、などマイナスの印象を与える可能性もあります。
ネガティブな印象を持たせないように注意して自己PR文を作成する必要があります。
いくつかの書き出し例をご紹介します。
例1
私の強みは協調性を持って組織をけん引できることです。
例2
私は円滑なコミュニケーションや人間関係構築を得意としています。
例3
私は物静かなリーダーとなる人物です。
周りの意見を傾聴しながらまとめあげる力があります。
対応力・アドリブ力をアピール
対応力がある人の特徴として、あらゆる事態を予測している、予期せぬ状況にもすぐに対応できるなどがあげられます。
周りの意見を柔軟に取り入れるという点も重要です。
書き出しの具体例を下記に示します。
例1
私は周囲の状況を冷静に判断し問題解決に導くのが得意です。
例2
私の強みは、相手のニーズを正確に把握しそれに応える対応力です。
自己PRの書き出しが重要な2つの理由
なぜ自己PRの書き出しが重要なのでしょうか?
それは、自己PRの書き出しで、応募者の印象が大方決まってしまうからです。
重要である理由を理解して、ぜひ力を入れて自己PRの書き出しを考えてみてください。
採用担当者の印象が決定されるため
人事担当者は、一日に何十枚、何百枚ものエントリーシートや履歴書を目にしています。
時間が限られているため、書き出しで印象が左右されてしまい、印象が悪ければ最後まで読んでもらえないこともあります。
書き出しの一文で好印象を持たせ、かつ目立たせる工夫が必要なのです。
文章全体の方向性が決定されるため
文章の書き出しによって、文章全体の方向性が決まります。
書き出しで文章の論理構成を決めることになるからです。
自己PRを複数述べようとすると、文字数の関係で一つひとつの内容やエピソードが薄くなりがちです。
一つの内容を一貫性を持って論理的に述べることが重要です。
書き出しは、自己PRでどんな内容を述べるかといった方向性を、読み手に伝える役割も持っています。
書き出しを読めば文章全体の方向性がわかるように、簡潔に明確に述べるほうが良いでしょう。
本記事では特に重要な書き出しにフォーカスして、自己PRの書き方を解説しています。
自己PR全体の書き方や例文については以下の記事を参考にしてください。
自分の強みにあった自己PRの書き出しを準備しよう
自己PRの書き出しは応募者の印象を大きく左右します。
書き出しを工夫すれば、文章の大まかな意味を伝えられ、人事担当者にインパクトを与えることもできます。
印象的な書き出しの作り方も、本記事を参考に挑戦してみてください。
自分の強みを詳細に分析し、ぜひ強みにあった書き出しを作ってみましょう。
自己PR全体の書き方については、こちらの記事も参考にしてください。