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20代女性が転職するときに考えておきたいこと・成功へ導くコツを紹介

この記事の監修者
五十嵐美貴
【資格】
2級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格) /キャリアコンサルタント(国家資格) /CDA(career development adviser) /ハラスメント対策認定アドバイザー

【プロフィール】
フリーランスのキャリアコンサルタントとして、高校生から中高年までの幅広い年齢層の就職・転職支援、相談業務に従事。高校や大学での面接指導、職業訓練校や就労移行支援事業所での講師兼キャリアコンサルタント、就職・転職フェアでの相談コーナーにて、求職者を支援。 新卒・中途採用、次世代リーダー選別のアセスメント業務歴25年。適性診断テスト(文章完成法テスト)を用いての人物像把握など、これまで10数社の判定に携わる。

仕事に対して今よりさらに良い条件を求めたとき、転職という選択肢があります。
しかし、20代の女性が今後のライフイベントを考慮せずに転職先を選んでしまうと、プライベートとの両立が難しくなってしまうかもしれません。
早期離職をしないためにも転職活動は慎重に行いたいものです。

この記事では、20代の女性が転職で後悔しないために注意したいことや成功するコツを解説します。
女性の労働者数が多い業種や平均年収なども紹介しているので、転職を検討している方は参考にしてみてください。

20代女性が転職するときに考えておきたいこと

20代女性が転職するときに考えておきたいこと

女性の転職を仕事内容や職種だけで決めてしまうのは、将来のためにも避けたほうが賢明です。
なかでも20代女性は、ライフイベントの影響を大きく受ける可能性があります。
後悔のない転職活動を行うために大切なポイントを2つ確認してみましょう。

今後のライフプラン

20代の女性は結婚や出産、子育てなど将来のライフイベントを見据えたうえで転職先を選びましょう。
会社によって育児休暇がとれるか、時短勤務の制度があるかなど福利厚生は異なります。
プライベートと両立させるために、残業の有無を確認しておくことも重要です。

入社後、仕事の負担に加えて家事や育児も重なれば、再び転職せざるを得なくなるかもしれません。
今後のことはわからないという方も、この機会に将来のライフプランを立ててみましょう。

自分が優先したいことは何か

優先順位を明確にすると、企業選びがスムーズになることがあります。
業界や職種、休日、給料、昇進など人によって仕事に求めるものはさまざまです。
ワークライフバランスも大事ですが、会社で成し遂げたいことやどのような自分になりたいかも考えておきましょう。

すべての条件を満たす企業を探すのは、なかなか難しいかもしれません。
しかし優先事項を考えておくと、面接でも自分自身の考えや転職での軸をはっきり示すことができます。
積極的な姿勢で選考に臨むためにも重要なポイントです。

20代女性が転職に成功するためのコツ

納得のいく転職をするためにはしっかりと自己分析を行い、職種だけではなく総合的に判断をして転職先を選ぶことが重要です。
20代女性に限らずどの年代の人にも当てはまる、転職を成功させるためのコツを紹介します。

自己分析を行う

自分を客観視すると、やりたい仕事や自分に合った仕事が明確になり、転職の方向性が定まります。
自己分析が中途半端なまま転職活動をすると、入社後に違和感が生まれ早期離職につながりかねません。

まずは自分の得意・不得意、経験してきたことや培ってきたスキルなどを洗い出しましょう。
ミスマッチを起こさないためにも、時間をかけて自分自身を見つめ直すことが大切です。

職種を絞りすぎない

やりたいことを基準に転職先を選ぶのは間違いではありません。
ただし、職種を絞りすぎて選択肢を狭めてしまうのは要注意です。

仕事内容が合っていても、職場環境や人間関係に不満を感じながら働いていると、いずれ大きなストレスとなります。
企業の口コミサイトを閲覧するほか、職場の雰囲気を確認できる機会があれば活用しましょう。

基本的なビジネスマナーを再確認する

基本的な言葉遣いや身だしなみ、コミュニケーション能力などは年齢に関係なくビジネス上では必須のスキルです。
年齢の若さや社会人経験の浅さは、ビジネスマナーがないことの言い訳にはなりません。

転職の場合、新卒での就職活動より厳しめに見る企業もあります。
ビジネスマナーに不安がある方は選考に進む前に再確認し、自信を持って本番に臨みましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントを活用するメリットには、以下のようなものが挙げられます。

  • 働き方などの相談ができる
  • 客観的な意見がもらえる
  • 応募書類の添削を受けられる
  • 面接対策などのサポートがある
  • 非公開求人を紹介してもらえる
  • 面接日程を調整してもらえる
  • 条件交渉を代行してもらえる
  • 求人票からは得られない企業情報が得られる

希望の条件に合った求人を紹介してもらえるほか、業界の動向なども知ることができます。
一人で行動していたら気付かないこともプロが客観的にアドバイスをくれるため、転職に困ったら活用を検討してみましょう。

子育てと両立したい場合は厚生労働省の制度を利用する

20代で子育て中の女性の場合は、サポート制度を利用するのも一つです。
例えば、女性の仕事と子育ての両立を支援し、一定の基準を満たした企業に厚生労働省が「子育てサポート企業」として認定する「くるみん認定」があります。
認定された証であることを示すことができるのが、「くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマーク」です。

これらの認定を受けた企業は求人票やホームページ、広告などでくるみんマークを提示し、子育てサポート企業であることをアピールすることができます。
厚生労働省のホームページに各くるみん認定企業の一覧がありますので、これを企業選びの参考にすると良いでしょう。

参考:くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて |厚生労働省

20代前半と後半の転職では求められることは変わる?

20代前半と後半の転職では求められることは変わる?

20代女性の転職とひと口にいっても、20代前半と後半では企業から求められることや重視される点が異なります。
この違いを理解して、希望の会社からの内定をめざしましょう。

20代前半はポテンシャルが重視される

20代前半はスキルや経験よりもポテンシャルや意欲、柔軟性、素直さが期待されます。
もちろん経験があれば望ましいですが、未経験の職種でも比較的転職しやすいでしょう。

社会人経験が浅くとも、ビジネスマナーはしっかり身につけておく必要があります。
しかし、企業側も20代前半の人にはそこまで高いスキルを求めないことも多いため、自分の強み、意欲、将来のキャリアプランなどを十分にアピールしましょう。

20代後半は経験やスキルを求められる

20代後半では、ビジネスマナーやこれまでの経験がより重視されます。
さらにコミュニケーション能力や基本的なビジネススキルも評価されるため、20代前半より転職活動に時間を要するかもしれません。

選考では、培ってきた能力や経験した業務を具体的に話せるようにしましょう。
高く評価されると即戦力、さらには管理職候補として期待され、キャリアアップにつながることもあります。

20代女性の転職でよくある疑問

20代女性の転職でよくある疑問

女性の労働者数が多い業種や正社員で働く女性の割合など、20代女性の転職で気になるポイントをまとめました。

女性の労働者数が多い職業は?

産業別では医療・福祉、職種別では事務職が女性の労働者人口が多くなっています。
女性管理職の割合も示しているので、キャリアアップをめざして活躍したいと考えている方は参考にしてみてください。

医療・福祉が最も多い

厚生労働省のデータをもとに、令和3年度の女性の産業別雇用者数をまとめたものが以下の表です。

順位 業種 人数(万人) 女性雇用者総数
に対する割合(%)
管理的従事者に占める
女性の割合(%)
1 医療・福祉 654 24.1 51.5
2 卸・小売 518 19.1 15.2
3 製造業 296 10.9 10.3

※管理的従事者:係長相当職以上(役員を含む)

女性の雇用者数が最も多いのは医療・福祉の約654万人、そして卸・小売が約518万人と続きます。
雇用者数に占める女性の割合が最も高いのも医療・福祉で76.8%、2位は宿泊業・飲食サービス業の64.0%です。

また、厚生労働省の令和3年度雇用均等基本調査結果によると、係長相当職以上の女性管理職の割合が最も高い業種は医療・福祉で51.5%でした。
2位は生活関連サービス業・娯楽業の26.0%、3位は宿泊業・飲食サービス業の24・6%です。

職業別では事務職が人気

厚生労働省が発表した職業別雇用者数は、以下のようになっています。

順位 職種 人数(万人) 女性雇用者総数
に占める割合(%)
1 事務従事者 802 29.5
2 専門的・技術的職業従事者 558 20.5
3 サービス職業従事者 491 18.1

事務職の割合が29.5%と、最も人気が高いことがわかります。
ただし、事務職といっても仕事内容は会社によってさまざまです。
文書作成から来客対応まで幅広く行う一般事務や、金銭を管理し帳票の作成をする経理事務もこれに該当します。

転職を考えるときも事務職と一括りで探すのではなく、自分自身の得意やスキルを活かせる業務内容を選ぶと良いでしょう。

正社員で働く女性の割合は?

平成30年に厚生労働省が発表した、在学していない若年労働者を対象とした年齢別雇用形態の割合をまとめました。

年齢 正社員(%) 正社員以外(%) 不明(%)
20~24歳 70.4 29.4 0.2
25~29歳 64.3 35.7 0.0
30~34歳 45.8 54.1 0.1

厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」より

未経験の職種でも転職できる?

20代で未経験の仕事に就きたい場合は、少しでも早く行動することがおすすめです。
経験が浅いからこそ吸収力も高く、元職場に染まっておらず、前職の仕事のやり方に固執しない柔軟性を評価される可能性があります。

学校を卒業してから1~3年以内の方は、「第二新卒歓迎」の求人への応募も可能です。
ポテンシャルの高さに加えて、前職で学んだビジネスマナーや基本的なスキルが身についていることが期待され、積極的に採用する企業もあります。

第二新卒についての詳しい情報は、以下の記事をご参照ください。

20代の平均年収は?

国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、20~24歳の女性の平均年収は249万円、25~29歳は328万円です。
現在の給料に物足りなさを感じている方や、平均年収よりも給与を上げたい方は、上記の結果を参考に転職先を検討すると良いでしょう。
もちろん上記は平均値のため、業種や学歴で差はあります。

20代の平均年収は以下の記事を参考にしてみてください。

20代女性の転職を成功させよう

20代女性は結婚や出産などライフスタイルの影響を受けやすいため、転職にあたっては仕事への不安だけでなく、両立できるかなどの心配も重なります。
志望する企業の福利厚生や口コミなども十分チェックして、慎重に検討しましょう。

転職活動が不安なときは、転職エージェントに相談しながら進めるのも手段の一つです。
仕事に求めることと優先順位を明らかにしたうえで自己分析を徹底的に行い、後悔のない転職をめざしてみてください。

執筆者について

転職情報かる・けるは、転職や就職を目指している人の「知りたい」に応えるメディアです。 全国61,000件以上の求人を扱う弊社スタッフが、編集部として情報発信! “いい仕事が見つかる・いい仕事を見つける”ための、有益なコンテンツをお届けします。 https://x.com/karu_keru

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