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転職で会社を辞めるタイミングは?好条件で円満に退職する方法を解説

「転職に際して会社を辞めるタイミングは?」
「できるだけ有利なタイミングで辞めたい」

転職活動を始め、現職を辞めることを検討している方は、上記のような疑問を抱くことも多いでしょう。
本記事では、転職で会社を辞めるタイミングについての考え方や、注意するべき点、より有利に辞めるためのポイントなどを紹介しています。

転職の方法に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

転職前の準備|辞めるタイミングを考える

転職前の準備|辞めるタイミングを考える

転職前の準備として大事なのが、辞めるタイミングを考えることです。
次の2点を考慮してタイミングを決めると良いでしょう。

  • 転職に必要な準備期間の長さ
  • 退職のタイミングは転職活動の前かあとか

それぞれ解説します。

転職に必要な準備期間の長さを知る

転職をしようと決めたときに、まず知っておくべきことは、辞めるために必要な準備期間の長さを知ることです。

厚生労働省の調査(令和2年転職者実態調査の概況)によると、転職活動の開始から、直前の職場を離職するまでにかかった期間は「1ヵ月以上3ヵ月未満」が約28.8%と多く、続いて「転職活動期間なし」が23.6%、1ヵ月未満が18.3%となっています。

職種や立場により人それぞれ必要な期間は異なりますが、約7割が転職活動の開始から3ヵ月以内に転職を決めています。
そのため、辞めるまでの準備期間も、3ヵ月程度を考えておくと良いでしょう。

退職のタイミングは転職活動の前かあとか

転職活動をする際、在職中に行うか、それとも退職してから行うか、悩む方も多いでしょう。
どちらを選んでもメリット・デメリットがありますが、次の2項目を天秤にかけて決めることをおすすめします。

  • 金銭面の余裕
  • 時間的な余裕

選ぶ際の参考になるように、在職中と退職後それぞれの代表的なメリット・デメリットを紹介します。

在職中の転職活動のメリット・デメリット

在職中に行う転職活動の大きなメリットは、収入が途切れないことです。
金銭的な余裕を優先したい方は、在職中に転職活動をすると良いでしょう。
以下に、在職中に転職活動をするメリット・デメリットをまとめました。

メリット デメリット
収入が途切れない 情報収集や新しい資格を取るなど、時間の捻出が難しい
希望の転職先をじっくり探せる。
見つからない場合は、とどまれる
急ぎの求人や早期入社を希望しているときは、不利になることもある
転職先が決まったあとに辞意を伝えられるため、慰留を断りやすい

退職後の転職活動のメリット・デメリット

退職後に転職活動を行うメリットは、時間的な余裕が持てることです。
貯金が生活費の数ヵ月分あるなど、金銭的に困っていない方は、退職してからのほうが転職活動に集中できるでしょう。
以下に、退職後に転職活動を行うメリット・デメリットをまとめました。

メリット デメリット
時間に余裕があり、転職活動がしやすい 収入が途絶えるため、資金繰りが必要
即戦力を求めている場合でも、対応が可能 転職活動が長期化した場合、妥協する気持ちが生まれやすい
資格を得るための通学や講座の受講も可能

転職を控え円満な退職をするために気をつけること

円満な退職をするために気をつけることは、次の3つです。

  • ご家族の了承を得る
  • 上司には早めに辞意を伝える
  • 退職理由は「一身上の都合」がセオリー

この他にも就業規則の確認を忘れずにし、職場によって独自の決まりごとがある場合は、それに従いましょう。

ご家族の了承を得る

転職は、勤務時間や給料など、生活全般に影響を与えます。
そのため、転職活動を始める際には、ご家族の了承を得ることが非常に大切です。

ご家族に相談なく勝手に転職活動を始めてしまうと、「家族のことを軽視している」ととらえられ、家庭内不和の原因になりかねません。

また、転職時の面接でも「転職することに、ご家族は賛成していますか?」と質問されることがよくあります。
これは採用する側も、あとでご家族の反対にあって内定辞退されることを避けたいためです。

転職のメリット・デメリット、自分の意思などは、ご家族にしっかりと伝えておきましょう。

上司には早めに辞意を伝える

上司には、早めに辞意を伝えるようにしましょう。
遅くても1ヵ月前を目安に伝えてください。
早く伝えることで、会社は余裕を持って、引継ぎや後任者の選定ができるようになります。

就業規則で「〇ヵ月前までに辞意を申し出ること」など、会社独自のルールを定めている場合もあります。
民法上は2週間前の辞意も認められますが、基本的には就業規則を優先するようにしましょう。

また、伝える順番は直属の上司からにしてください。
順番を間違えると、上司は「自分を飛び越えてやりとりされた」と気分を害する場合もあります。
たとえ話しにくい間柄であっても、上下関係を重んじた行動をしたほうが、トラブルなく円満な退職につながるでしょう。

退職を伝えるタイミングについては、以下の記事も参照してください。

退職理由は「一身上の都合」がセオリー

円満な退職をめざすときの退職理由は、「一身上の都合」がセオリーです。
辞めたい理由に、職場や上司などが関わっていたとしても、不満や批判を述べるのはやめましょう。

なぜなら、不満や批判は「その要素を改善するから職場に残って欲しい」と、引き留める口実を作ってしまうからです。
また、批判により上司や周りを不快な思いにさせても、誰も得をしません。

退職理由の詳細な説明を求められた場合も、「今後は〇〇をしていきたい」など、あくまで個人的なものとして伝えると、角も立たず円満な退職をめざせるでしょう。

退職の切り出し方や伝え方の詳しい方法は、以下の記事にて解説しています。
切り出し方、伝え方で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

転職で会社を辞めるタイミングとして条件面が良いのはいつ?

転職で会社を辞めるタイミングとして条件面が良いのはいつ?

転職の際、辞めるタイミングによって条件が変わるのが次の2点です。

  • 社会保険料
  • 有給休暇や賞与などの収入面

それぞれ解説します。

社会保険料を考慮する

通常、社会保険料は会社が半額を負担してくれているため、次の就業までブランクがある場合には、手続き方法により負担額が変わります。

退職日の翌日から保険者の資格を喪失してしまい(健康保険法第三十六条)、資格喪失した日を含む月の保険料は、会社が負担しなくても良い(同法第百五十六条)ことになっているためです。
月末を退職日にすると、退職月とその前月の2ヵ月分の保険料が、退職月の給与から控除されます。

就業までブランクがある場合は、国民健康保険や、保険の任意継続などの選択肢があります。

有給休暇や賞与のタイミングを考慮する

有給休暇や賞与も、転職のタイミングを考えるうえで重要な要素です。

残っている有休を退職前に消化すれば、次の職場への準備期間に充てることもできるでしょう。
有給休暇の消化は労働基準法で定められた労働者の権利なので、会社はこれを拒否できません。
引継ぎの都合などによっては、完全に消化することが難しい場合もあるかもしれませんが、会社によっては、退職時に残っている有給休暇を買い取ってくれる場合もあります。
詳しくは就業規則を確認しましょう。

賞与については、貰った直後に転職することで、収入面での損を減らすことにつながります。
12月に賞与をもらい、退職日を1月末に合わせるなど辞めるタイミングを調整すると、不利にならない転職活動が可能です。

辞めるタイミングによって注意が必要な奨学金問題

職場や自治体が支援する奨学金を利用して資格を取得した方は、退職によって、返済がどのようになるのか確認が必要です。
契約によっては、奨学金の返済が免除になる期間が設けられています。
奨学金を利用した場合は、忘れずに規約をチェックしてください。

職場や自治体の奨学金を利用したとしても「途中での退職は違約金が発生する」「お礼奉公の期間は退職できない」などの理由で退職を引き留めることは、民法や労働基準法など法律上認められていません。

しかし、いくら法律で抑制されていないとはいえ、お礼奉公期間中に安易に辞めるのは控えましょう。
辞めることになった場合は、お世話になった職場への配慮も忘れないように辞意を伝えることが、円満な退職へつながります。

職場を辞めるタイミングはよく検討して転職を有利に進めよう

転職を円満かつ有利に進めるには、退職する時期やタイミングが重要です。
転職活動にかかる3ヵ月ほどの期間で、退職の準備も進めていきましょう。
また、上司やご家族などへの配慮も忘れずに行動してください。

転職活動は、在職中か退職後かでメリット・デメリットが異なります。
退職前に行う場合は金銭的な余裕、退職してから行う場合は時間的な余裕がそれぞれメリットになります。

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