志望動機を書く際には、基本となる文章構成を守ることで、熱意やスキルを効果的に伝えることができます。
逆に、せっかく充分な熱意を持っていても、文章構成が悪ければうまく伝わらずに、望ましい結果を得られないこともあるでしょう。
本記事では、志望動機における基本的な文章構成や、良い例、悪い例などを紹介していきます。
目次
志望動機の文章構成ポイント3つ
志望動機の文章は、以下の3つを意識することで伝わりやすいものになります。
- はじめに結論を簡潔に述べる
- 結論の理由や背景について具体的に述べる
- 入社後のキャリアビジョンについて述べる
順番に見ていきましょう。
はじめに結論を簡潔に述べる
志望動機は、はじめに結論を簡潔に伝えることが重要です。
採用担当者は多くの履歴書に目を通すため、最初に結論が書かれていない文章は「何が言いたいのかわかりにくい」「最後まで読むのが面倒」という印象を与えてしまいがちです。
自分の言いたいことを印象付けるためにも、まずは書き出しに注意してみてください。
結論の理由や背景について具体的に述べる
次に、結論を裏付ける具体的なエピソードを述べましょう。
エピソードを述べるときのポイントは、具体的かつ個人的であるほど良いということです。
具体的・個人的なエピソードは、他の応募者と重なることが少ないため、採用担当者の印象に残りやすくなります。
志望動機を書き始める前に、「自分はなぜこの会社にいきたいのだろうか?」「この会社を志望したきっかけは何だっただろうか」と、あらためて考え直してみると良いでしょう。
入社後のキャリアビジョンについて述べる
企業は、長期にわたって自社で活躍してくれる人を欲しています。
そのため、入社後どのように貢献していくのか、どのようなキャリアを思い描いているのかといった点を具体的に述べると、印象が良くなるでしょう。
よくあるNG例としては「貴社で働いて〇〇について勉強したい」といった文面です。
「勉強したい」という希望は自分本位な思いであって、会社側は知識と技術を与えるだけでメリットがありません。
「勉強したい」という思いに嘘をつく必要はありませんが、勉強した結果、会社に対してどのように貢献できるかを伝えることが重要です。
構成を意識した例文紹介
上記で説明した3つのポイントを含めて、志望動機の例文を紹介します。
良い例と悪い例をそれぞれ見ていきましょう。
なお、いずれの例文も営業職から栄養食品開発部への転職の場合を想定しています。
悪い例
昨今では高齢化が進み、健康への関心が高まっていると感じます。
数多くある企業のなかでも、貴社の商品は身体面だけでなく人々の心にも配慮されています。
私は、人々の健康を支える仕事がしたいと日頃から思っており、自分の気持ちと貴社の方針が一緒であることを感じ、貴社を志望いたしました。
入社後は、商品開発の仕事をいち早く覚え、会社に貢献できるよう邁進してまいります。
よろしくお願いします。
この例では、冒頭に結論がないため、文章の中頃まで読まなければ何を言いたいのかがわかりません。
また、「会社に貢献できるよう邁進してまいります」とありますが、具体的にどのように貢献するのかが書かれていないため具体性がなく、頼りないイメージを持たれてしまうおそれがあります。
良い例
人々の健康を支える仕事がしたいと思い、貴社を志望いたしました。
昨今では高齢化が進み、健康への関心が高まっていると感じます。
私は、身体の健康は心の健康のうえに成り立つと思っております。
数多くある企業のなかでも、貴社の商品は私の思いと同じように、人々の心にも配慮されていることに強い共感を覚えました。
前職では、営業として直にお客様と接し、生の声を聞いてきました。
入社後はその経験を生かし、商品開発部で、よりお客様の目線に立って商品を開発できると思っております。
よろしくお願いします。
こちらの例では、冒頭に結論を述べることで、あとに続くエピソードも何のために語られているのかが、わかりやすくなっています。
また、営業職から栄養食品開発部という、異なる職種へのチャレンジとなりますが、そのなかでも前職の経験をアピールできているのが良いポイントです。
構成方法を理解して志望動機を書こう
エントリーシートや履歴書では、必ずといって良いほど志望動機の記載欄があります。
また書面だけでなく、面接においても志望動機は定番の質問です。
以下の文章構成を基本とし、熱意や経験を効果的にアピールしてください。
- はじめに結論を簡潔に述べる
- 結論の理由や背景について具体的に述べる
- 入社後のキャリアビジョンについて述べる
志望動機の書き出しと締めくくりについては、以下の記事もぜひ参照してください。