転職を検討する際に、正社員として働きたいのか、非正規雇用で働きたいのかを悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
今回の記事では、これまで正社員で働いてきた方に向けて、非正規雇用のメリットとデメリットを解説しています。
これから転職を考えている人は、非正規雇用のメリット・デメリットを理解したうえで、自分のライフスタイルや性格に合った働き方を見つけるための参考にしてみてください。
目次
非正規雇用で働くメリット
非正規雇用で働く主なメリットは、以下の3点です。
- 自分のライフスタイルに合わせて働ける
- 自分の専門性を生かしやすい
- 働き始めるまでに時間を要しない
自分のライフスタイルに合わせて働ける
非正規雇用は、自分のライフスタイルに合わせて働けることがメリットです。
勤務地や労働時間の調整がしやすく、仕事とプライベートを両立しやすい環境となります。
就職した企業が、業務内容や人間関係などでストレスのかかる職場環境であった場合、正社員であればフルタイムでの勤務継続か休職、退職しか選択肢がありません。
しかし、非正規雇用であれば雇用契約の更新を希望しなかったり、出勤日や勤務時間を減らしたりすることで、ストレスをコントロールしながら自分のライフスタイルに合わせて働けます。
自分の専門性を生かしやすい
非正規雇用は仕事内容が限定されている場合が多く、自分の専門性を生かしやすい働き方であるといえます。
正社員は配属変更や部門を超えた連携・プロジェクトなどで、業務内容が大きく変化したり、本来の業務に新たな業務が加わったりすることがあります。
時には雑用などに時間を取られることもあるでしょう。
対して、非正規雇用は職務範囲が限られているため、付随業務や雑用に振り回されることなく、専門職として本来の業務に専念できるのです。
働き始めるまでに時間を要しない
非正規雇用は、働き始めるまで時間がかかりにくいのもメリットです。
内定まで何度も面接を受けなければならない場合がある正社員の選考とは異なり、非正規雇用の場合は一度の面接で採用の可否を判断されることも少なくありません。
つまり、働き始めるまでに要する時間が短く、次の職場を見つけるのも比較的簡単といえます。
非正規雇用で働くデメリット
非正規雇用で働くデメリットは、以下の3点です。
- 正社員と比べて賃金が低い
- キャリアアップが難しい
- 転職で不利になる可能性がある
正社員と比べて賃金が低い
非正規雇用で働くデメリットの一つに、正社員と比べると賃金が低いことがあります。
昇給の機会は少なく、ボーナスや退職金も期待できないことが多いです。
厚生労働省の「賃金基本統計調査」において、非正規雇用労働者は正社員と比べて賃金が低いことを課題としており、55〜59歳の時給ベースでの賃金でも大きな差がついています。
キャリアアップが難しい
非正規雇用は、キャリアアップが難しいこともデメリットの一つとなります。
正社員と比べると任せられる仕事の責任が小さいことや、教育研修の機会が少ないことが主な原因です。
厚生労働省の「パートタイム・有期雇用労働者総合実態調査」において、非正規雇用労働者に対して実施されている将来のキャリアアップのための教育訓練は、正社員の約4割弱にとどまる結果となっています。
転職で不利になる可能性がある
先述のとおり、働き始めるまでに時間を要しない一方で、非正規雇用は転職で不利になる可能性があります。
任される業務の責任が小さかったり、裁量権が少なかったりするため、キャリアを評価されにくい傾向にあるからです。
企業側が非正規雇用を採用するメリット
企業における非正規雇用の主なメリットは、以下のとおりです。
- 人手不足を解消できる
- 即戦力を採用できる
- 人件費をかけずに人材を補える
- 不要となれば離職を促しやすい
事業拡大や繁忙期などの一時的な人手不足の解消や即戦力の増強には、非正規雇用者は打ってつけの人材です。
正社員と比べると人件費を安く抑えられ、雇用期間が決まっているため事業拡大や繁忙期の終了後、契約延長をしないことで離職を促しやすいことが、企業側のメリットとなります。
非正規雇用のデメリットも理解して、ライフスタイルに合わせた働き方を
非正規雇用は、自分のライフスタイルに合わせて働けるなどのメリットがあります。
一方で、非正規雇用は正社員と比べて賃金が低かったり、キャリアアップが難しかったり、転職で不利になる可能性があることなどがデメリットです。
自分自身のライフスタイルに合わせた働き方を選択できるように、非正規雇用のメリット・デメリットを正しく理解しておきましょう。