就活では、ESや履歴書などの書類作成においても、面接においても、自己PRが求められます。
自己PRとは、言い換えるなら自分を採用した場合のメリットをわかりやすく伝えることです。希望する企業に採用してもらうため、好印象を与える自己PRを作成したいと就活生なら誰しもが考えます。
しかし、実際に自己PR作成に取りかかると、書くべき内容に迷ってしまい作成が進まないケースも見られます。
就活の自己PR作成においては、事前準備を整えて、例文を参考にするのがおすすめです。
今回は、就活で役立つ自己PRの例文や、事前準備のポイントを詳しく解説します。
目次
就活で自己PRを伝えるための事前準備
自己PRの作成は、書きはじめる前の準備が大切です。
自分の経験を見つめ直し、応募する企業が求める人物像やスキル、企業理念などを知って、企業と自分の共通点を見つけたうえで、文章作成に取りかかりましょう。
自己PRの作成前にやるべき準備を、以下で詳しく解説します。
自己分析を行う
最初に行うのは、アピールポイントを探すための自己分析です。
過去の体験やそれに付随するエピソード、友人や学校の教師から言われたことがある自身の性格・特徴など、第三者の視点で客観的に掘り下げます。
例えば、学校の課題にチームで取り組みやり遂げた経験や、アルバイトで失敗しても諦めずに乗り越えた体験など、具体的に書き出して整理すると良いでしょう。
自己PRが思いつかないときの対処法は、以下のページをご参照ください。
志望先の企業や職業と関連がある経験やスキルを整理する
自己分析でアピールポイントを整理したら、応募する企業との関連性を探ります。
簡単にいうと、自分のアピールポイントと応募企業のニーズとのマッチングです。
例えば、ベンチャー企業へ応募するなら、失敗しても諦めないチャレンジ精神がマッチするでしょう。
介護職や接客業なら、コミュニケーション能力が役立ちます。
整理した経験・スキルと企業の特徴を照らし合わせ、ミスマッチを防ぎましょう。
もしも企業と自分のマッチングポイントがどうしても見つからない場合、自分の強みや特徴が生かせる会社ではないのかもしれません。
冷静になり、応募するかどうか今一度考え直してみても良いでしょう。
自己PRの強みに関連する情報は、以下のページでも詳しく解説しています。
ぜひご参照ください。
自己PRを構成する3つのポイント
自己PRの構成を知っておくとスムーズに作成できます。
基本の構成は、次のとおりです。
- 自分の強みについて(なるべく一言で)
- 強みに関する具体例やエピソード
- 入社後の貢献について
各項目を、以下で詳しく解説します。
1.自分の強みについて
自己PRでは、最初に結論を伝えましょう。
自己PRで結論に該当するのは、アピールポイントである自分の強みです。
冒頭に結論を持ってくると、採用担当者もそのあとの話を理解しやすくなります。
例えば、自己PRの冒頭で「私の強みは持続力です」と伝えたとします。
採用担当者は「持続力に関連した話になる」と心の準備ができるので、続く内容もスムーズに頭へ入るでしょう。
自己PRに関する情報は、以下のページでも詳しく解説しています。
ぜひご参照ください。
2.強みに関する具体例やエピソード
次に伝えるのは、強みに関連した具体例やエピソードです。
詳しいエピソードがあると、自己PRの真実味も深まります。
数字で表せる結果や、第三者からの表彰・評価があると、より説得力が増すため、面接官の共感を得られるでしょう。
例えば、高校生なら部活動の成果や資格取得のエピソードが効果的です。
大学・専門学校の新卒者なら、サークルやゼミでの活動やアルバイト先でのエピソードなどを盛り込むのも良いでしょう。
いずれの場合も、課題へ取り組む過程でぶつかった問題点から、改善策を探り結果へと導いたという流れを作って伝えましょう。
高校生・新卒者の自己PRは、以下の記事でも詳しく解説しています。
こちらもご参照ください。
3.入社後の貢献について
自己PRの最後に伝えるのは、入社後の貢献です。
企業側は、ESや履歴書・面接の自己PRで、入社後に貢献してくれる人物かを判断します。
アピールポイントを応募企業に活かせると自己PRの最後に伝えれば、採用担当者も入社後の貢献に期待を寄せるでしょう。
ただし、応募企業と無理やり絡めた内容では、採用担当者に伝わりません。
「御社に貢献したい」だけではなく、どのように貢献できるのか、どのように活躍したいと考えているのか具体的に伝えることを忘れないようにしましょう。
企業側が求める人物像やスキルのなかから自分自身の強みと合致するポイントを明確にしたうえで、入社後の貢献を具体的にアピールしましょう。
【強み別】就活における自己PRの書き方例文
就活での自己PRは、例文を参考にすると作成しやすくなります。
以下では、自己PRの書き方の例文を、強み別にご紹介しましょう。
実際に自己PRを書くときの参考にしてみてください。
自己PRの例をもっと知りたい方は、以下のページもご参照ください。
真面目さをアピールしたい場合
真面目さをアピールしたい人は、目標を達成するための手段を自ら考え、真剣に取り組んだ姿勢と得られた成果をアピールしましょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
私は高校時代、陸上部に入っていましたが、代表選手に選ばれず大会ではいつも応援する側でした。
そこで、高校3年までに代表選手になると目標を立て、日常の練習に加えて朝晩の自主トレーニングを欠かさず続けたところ、目標だった400メートルリレーの選手に選ばれました。
真面目に取り組んで結果を得られたのは、私にとって自信につながる経験でした。
御社にもしご縁をいただけましたら、真面目さを忘れず業務に取り組み、結果を出せるよう頑張りたいです。
努力家であることをアピールしたい場合
努力家であることをアピールしたい場合は、過去に努力したエピソードを具体的に伝えると、担当面接官も入社後に努力する姿を思い描いてくれるでしょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
現在〇〇大学の介護福祉科に通っていますが、実習ではなかなかコツがつかめず苦労しました。
そこで、介護実習の試験に合格するために家族や友人に協力してもらい、スムーズにできるようになるまで努力を続け、無事に介護実習をクリアしました。
努力を重ねて報われた経験は、私の大切な宝です。
もし御社にご採用いただきましたら、常に努力を忘れず、わからない点は周囲の人に助言をいただきながら、結果が出るまで努力したいと思います。
リーダーシップをアピールしたい場合
リーダーシップをアピールしたい人は、リーダーシップを発揮したシチュエーションを、詳しく伝えると良いでしょう。
具体的な例文は以下のとおりです。
私は高校生のときから、スーパーのレジスタッフとしてアルバイトを始めました。
大学に入った頃、店長からバイトリーダーに指名され、現在はアルバイトのシフト作成にも携わっています。
アルバイト先の同期や後輩から、苦情や要望を伝えられたときは、内容の事実を確認して店長に報告し、円滑に業務ができるよう気を配っています。
御社にご縁をいただけた際には、アルバイトで培ったリーダーシップを活かし、周囲の人と連携をとって仕事をしたいです。
就活でESに自己PRを書いて提出するときのポイント
就活でESに自己PRを書くときは、読みやすさ・理解しやすさに重点を置きましょう。
具体的なポイントを、以下で詳しく解説します。
内容ごとに段落を分ける
ESの自己PRは、読みやすさを考慮して内容ごとに段落を分けましょう。
段落なしで書くと、読みづらかったり読み飛ばされたりする可能性があります。
例えば、強み(結論)を伝えるために一段落、過去の経験を伝えるために一段落、入社後の貢献を伝えるために一段落と、構成別に分けて書くとわかりやすいでしょう。
短めの自己PRの例文は、以下のページでご紹介しています。
ぜひご参照ください。
取捨選択して記載する
ESの自己PRでは、内容を吟味して取捨選択することも大切です。
自己PRを作成するとき、余白を気にしてできるだけたくさんの情報を書き込むケースも見られますが、端的にまとまっていないとアピールポイントが伝わりにくくなります。
情報を取捨選択して書くと、アピールポイントが伝わりやすくなるので、面接でも掘り下げた質問を受けられるでしょう。
就活のESで担当者の興味を引くためにも、伝えるべき情報を取捨選択してください。
就活で自分だけの自己PRを伝えよう
就活の自己PRは、あなたの人柄や人物像を伝えつつ、いかに自分が企業に役立つ強みを持っているかを伝えるためのものです。
「1.自分の強み」「2.強みに関連するエピソード」「3.入社後の貢献」の順で、わかりやすく端的に伝えましょう。
また、応募企業が求める人物像やスキルを研究し、自分の強みとマッチングさせると、入社後のミスマッチも防げます。
自己PRで入社後の貢献を伝えるときにも、企業ニーズにマッチングをさせておくと文章を作成しやすいので、書きはじめる前に入念に準備しましょう。