あいさつは、その人の第一印象を左右する重要なポイントです。
面接においても、あいさつは選考の結果を左右する重要な要素の一つであるといえます。
この記事では、面接のあいさつのポイントや、シーン別のあいさつについて、例文を交えながら解説しています。
目次
面接の挨拶の仕方
面接の流れのなかであいさつをするシーンは主に、会社訪問の受付、部屋に入るとき、面接が終わったあとの3つあります。
それぞれシーン別に、あいさつの仕方を例文付きで紹介します。
受付での挨拶
企業は、受付に人がいる場合と、受付にあるインターホンや内線で呼び出す場合があります。
いずれの場合も、以下のように、要件、自分の名前、担当者の名前をはっきりと伝えましょう。
受付がない企業や面接先が店舗の場合は、近くにいる従業員に、「こんにちは。お仕事中、恐れ入ります」と、声をかけ要件を伝えましょう。
受付や他の従業員への受け答えも、自身の印象を決めるポイントになります。
来社時から面接は始まっている気持ちで、丁寧なあいさつをしましょう。
入室時の挨拶
入室では、自分一人で部屋に入る場合や面接担当者と一緒に入る場合、面接官より先に部屋に案内される場合などがあり、あいさつの仕方が異なります。
企業によって状況が異なるため、そのときに焦らないようにしっかりと覚えておくと安心です。
ここでは、各あいさつの例文を紹介します。
自分で部屋に入る場合
ドアを軽く3回ノックし、返事があれば、「失礼いたします」と言ってドアを開け入室します。
部屋に入ったら、後ろ手でドアを閉めるのではなく、振り返りドアのほうを向いて閉めます。
先に自分が入室している場合は、面接担当者が入室してきたら席を立ち、以下のようにあいさつをしましょう。
入室後のあいさつは、第一印象が決まる大切なポイントです。
面接の始まりは緊張しますが、気持ちよくあいさつできるよう努めましょう。
面接のあいさつに気を取られてしまい、ノックの回数まで意識しない人も多いかもしれません。
しかし、実はノックの回数にも正しい作法があります。
面接のノックの回数について詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
面接担当者と一緒に部屋に入る場合
面接担当者が現れたら、立ち上がってあいさつをします。
挨拶の仕方は、自分で部屋に入る場合と同じで問題ありません。
部屋に向かっている間、話しかけられたら応えるようにします。
部屋に到着したら、面接担当者の指示に従って入室しましょう。
部屋に入ったあとも面接担当者の指示に従い、着席を勧められてから座ります。
面接担当者と一緒に部屋に入る場合は、基本的に担当者の指示に従うのがポイントです。
面接担当者より先に部屋に案内された場合
部屋に案内されて入室した際に、面接担当者がまだいない場合があります。
面接担当者が入ってくるのを待っている間は、椅子の横に立って待ちましょう。
ただし、案内された際に座って待っているように指示された場合は、座っていても構いません。
面接担当者が入ってきたら、立ち上がってあいさつします。
待つ時間が長かったとしても、他のことをしないで待つのがポイントです。
面接終了時の挨拶
面接担当者より、「面接は以上です」と告げられたら面接は終了です。
- 着席したまま「本日はお時間を頂き、ありがとうございました」とお礼を伝え、もらった資料や名刺をカバンにしまう
- 席を立ったら、椅子の横に立ち一礼
- 荷物を持ちドアの前まで行ったら、面接担当者のほうを向き、再度、一礼
- 「失礼します」と言って退室
退社時に、受付のスタッフにも「ありがとうございました」とあいさつをし、一礼します。
面接終了後も、退社まで気を抜かず、見られている意識を持ちましょう。
企業によっては面接担当者がエレベーターや出口まで見送ってくれる可能性があります。
見送ってくれる場合は、面接担当者の一歩か二歩後ろを歩き、前を歩かないようにしましょう。
見送ってもらう場合に話しかけられた場合は丁寧に対応すべきですが、面接担当者が話をしない場合は静かについていけば問題ありません。
エレベーターまでの見送りでは、ボタンを押してもらったらお礼を伝えます。
エレベーターに乗り込む前に再びお礼を伝え、乗り込んだら、扉が閉まるまでお辞儀をしましょう。
出口まで見送ってもらった場合も、しっかりとお礼のあいさつをすることが大切です。
また、会社から見えなくなるまでは気を抜かないようにしましょう。
面接の流れについて詳しく知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
【シチュエーション別】面接の挨拶のポイント
面接はシチュエーションによって内容や流れが異なるため、状況に合わせた対応が必要です。
ここでは、次の3つのケースを紹介します。
- 新卒の場合
- web面接の場合
- パート・アルバイトの面接の場合
新卒の場合
新卒面接では、集団面接が行われる場合があります。
集団面接の場合、受付から入室、退社まで、基本的な流れは個人面接と同様です。
自分より先に他の人が入室した場合は、ドアの前で一礼し、「失礼します」と言って入室します。
集団面接では、全員が入室してから、「どうぞ、お座りください」などと言われたら、「失礼します」と言い、着席します。
面接担当者より「〇〇さん、どうぞ」と言われ、自分の順番になったら、面接の始まりのあいさつや、自己紹介を行いましょう。
新卒の場合、まだ面接に慣れていなくて不安な方も多いでしょう。
面接でのマナーはあらかじめ知っておくだけでも安心感が違います。
Web面接の場合
Web面接(オンライン面接)でも、基本的な面接のあいさつ・マナーは対面の面接と同じです。
面接の最初のあいさつは、
「本日は、お時間を頂きありがとうございます。〇〇と申します。よろしくお願いいたします」とカメラを見てあいさつをします。
面接の最後のあいさつは、
「本日は、ありがとうございました。失礼します」とあいさつしてから、終了ボタンを押して退出(Web面談終了)します。
また、Web面接の場合、通信環境によっては声がこもったり、表情がわかりにくいこともあるため、以下のポイントを特に意識しましょう。
- いつもよりやや大きめの声で、ワントーン高く発音する
- ゆっくりハッキリとあいさつする
- カメラが目線の高さにくるよう調整しWeb面接中はカメラを見る
以前はなかったWeb面接が最近は増えてきました。
何度も面接を経験していても、Web面接はあまりしたことがない人もいるでしょう。
基本的なあいさつは同じですが、画面越しだからこそ緊張してしまう人もいるかもしれません。
パート・アルバイトの面接の場合
コンビニや飲食店などのパート・アルバイトの面接は、店舗のバックヤードで行うこともあります。
事前に、裏口などから訪問したほうが良いか確認しておきましょう。
特に指示がなければ、正面入口から訪問して構いません。
店舗に訪問したら、近くにいるスタッフに、以下のように声をかけます。
上記のように、要件を伝えましょう。
なお、スタッフが接客をしている場合は、終わるのを待って声をかけるようにしましょう。
第一印象を左右する面接の挨拶のポイント
ここでは、面接で好印象を与えるあいさつのポイントを3つ紹介します。
声の大きさとトーン
相手に伝わる声の大きさと、普段よりやや高めのトーンであいさつをしましょう。
対面・電話問わず、声のトーンをやや高くすることで、相手に明るい印象を与えます。
また、「おはようございまーす」のように、語尾を伸ばしたりせず、一語一語はっきりと発音しましょう。
挨拶の姿勢と笑顔
背筋を伸ばし、お辞儀をして、笑顔であいさつをしましょう。
お辞儀の角度はシチュエーションごとに異なります。
入室時には敬意を表す30度のお辞儀、退出時には感謝を表す45度のお辞儀を行いましょう。 背筋を伸ばし、腰から曲げてお辞儀をするのがポイントです。
また、緊張で表情が暗く見えると、相手に与える印象が悪くなります。
面接前に、鏡で笑顔をチェックし緊張をほぐすと良いでしょう。
おはようございます・こんにちはの使い分け
「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」を、時間によって使い分けましょう。
一般的な使い分け方は以下のとおりです。
おはようございます | 朝~午前9時頃まで |
こんにちは | 午前9時~午後18時頃まで |
こんばんは | 午後18時以降 |
時間帯によるあいさつの使い分けは、はっきりと決まりがあるわけではありません。
飲食店や、ホテルなど、一部の業界では、一日中「おはようございます」とあいさつをする場合があります。
迷った場合は、相手と同じあいさつを返すと良いでしょう。
好印象を残せる挨拶を心がけよう
面接時のあいさつについて、シーン別、シチュエーション別にポイントを紹介しました。
あいさつは、コミュニケーションの始まりです。
面接の内容ばかりに気を取られ、始まり・終わりのあいさつがおろそかにならないよう、この記事を参考に面接対策をしてみてください。
しっかりとしたあいさつができれば、面接担当者に好印象を与えることができるでしょう。
面接では人柄も見られているため、マナーができないと印象が悪くなってしまう可能性があります。
そうならないためにも、しっかりとマナーを知っておくことは大切です。
面接のマナーについて詳しく知りたい方は、ぜひ次の記事を参考にしてください。